19歳で〈XLレコーディング〉と契約を結ぶ、という輝かしいデビューのために「こんなに若いのに……」などと評されているのをよく目にする。私自身1・2年ほど前までティーンだった経験から言わせてもらえば、彼女もこう思っているかどうかはわからないけれども、自分の若さなんてちっとも気にしていないし、ティーンであることを売りにしようだなんて微塵も思っていない。だから、「若いのに」という言葉を、新たに10代のアーティストが世に出るたびに引用するのには疑問がある。彼女だって、少し前までは大学進学を目指していた、普通のイマドキの女の子だ。その素顔に迫りたいなら、Instagramをチェックしてみてはどうだろうか。「彼女がどんな曲を聴いているのか」や犬好きの一面、アボカド好き(!?)の一面も垣間見えるので、彼女のことを深く理解するにはよいツールだ。
Instagramが割と頻繁に更新されるのも普通の女の子だったら当然のこと。だが、もはや彼女の才覚・存在感をして「普通」と形容することはもはやできないのかもしれない。<ロンドン・ファッション・ウィーク>では、ケンジントン・ガーデンズで開かれたバーバリーのウィメンズウェアショーに出席もしていたラプスリー。次世代のアイコンとして、彼女らしい道を切り開いていくと確信している。まさに順風満帆なラプスリーがどんなステージを創り上げるのか、楽しみで仕方ない。
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