<FUJI ROCK FESTIVAL’26>(以下、フジロック)の楽しみは、ライブだけではない。
ラインナップを眺めてタイムテーブルを組み、森を歩き、川で涼み、お腹が空いたらフェスごはんを味わう。ライブの合間に立ち寄った一軒や、夜更けに仲間と囲んだ一杯が、あとから振り返ればライブと同じくらい印象に残っていることもある。
今年も会場には、世界各国の料理や新潟ならではのローカルグルメに加え、長年親しまれてきた定番店や今年初出店の話題店が集結。毎年味わいたくなる一皿も、新たな出会いも、フジロックならではの楽しみのひとつだ。
ここでは、朝から深夜まで、一日の流れに沿って立ち寄りたいフェスごはんを紹介していく。
朝はOASISで、一日のエネルギーをチャージ

朝のフジロックは、まずOASISから始めたい。
「苗場食堂」の名物「とろろめし」は、新潟県産コシヒカリにたっぷりのとろろを合わせた一杯。重すぎず、朝でも食べやすく、一日のスタートにぴったりだ。

魚沼産コシヒカリを使った「おむすび ゆた」も、長年フジロックで親しまれてきた定番のひとつ。握りたてのおむすびと豚汁で、新潟ならではの米のおいしさを堪能できる。

今年初出店となる「神楽坂野菜計画」にも注目したい。産直野菜をたっぷり使ったカレーは、朝のエネルギーチャージはもちろん、ライブへ向かう前の腹ごしらえにもおすすめだ。

昼は川辺でひと休み

日差しが強くなってきたら、川沿いの「ところ天国」へ。名物「天国バーガー」は、このエリアを訪れたらぜひ味わいたい一品。川のせせらぎを聞きながら頬張るバーガーは、フジロックならではの時間を演出してくれる。

「幸福のオムライス」も長年人気を集める定番メニュー。歩き疲れた身体をやさしく満たしてくれる一皿として、ライブとライブの合間にも立ち寄りたい。

夕暮れはFIELD OF HEAVENでゆっくりと

夕暮れのFIELD OF HEAVENでは、ライブだけでなく、食事やコーヒーを片手にゆったり過ごす時間も楽しみたい。
東京・幡ヶ谷を拠点に活動する老舗フードトラック「PRIMAL」は、2018年からフジロックに出店を続ける定番の一軒。自家製ローストポークを挟んだキューバサンドは、今では会場を代表するフェスごはんのひとつとなっている。

食後には「LOTUS CAFE & REALL」でコーヒーを。初開催からFIELD OF HEAVENに出店を続ける老舗で、木々に囲まれた空間でライブの余韻を味わいながら過ごす時間も、この場所ならではの魅力である。

また、OASISの隣のBLUE GALAXYもおすすめだ。「GONCHAN BAR」では、フジロックの人気キャラクター・ゴンちゃんの世界観を表現した空間で、オリジナルクラフトビール「GONCHAN PALE ALE」をはじめ、地元クラフトビールやカクテル、農家直送のジュースなどをラインナップ。ここでしか手に入らないオリジナル「GONCHAN CUP」も、毎年楽しみにしているフジロッカーが多いアイテムだ。

さらに今年は、ORANGE CAFÉに「橋の下とKAN酒場」が登場。<橋の下世界音楽祭>のチームによるブースで、広島県産レモンなどを使ったナチュラルサワー「KAN」と、無農薬栽培の紅はるかと天然水から造られた芋焼酎「NOLAD」をラインナップ。果実の爽やかな香りを楽しめるサワーから、やさしい甘みと奥行きのある焼酎まで、夕暮れの一杯にぴったりのドリンクが揃う。

キャンプサイトで味わう、もうひとつのフジロック

ライブだけでなく、キャンプサイトで過ごす時間もフジロックの醍醐味だ。
2018年からキャンプサイトを彩る「TASOGARE COFFEE」。昨年からリニューアルされ、ラウンジのような居心地の良いカフェに。シングルオリジンの「AMERICANO」を片手に、朝やライブの合間にゆったりとしたひとときを。

昨年初出店した「麺処 盛盛」も今年再びキャンプサイトに登場する。3日間で約5,000杯を販売した人気店が今年提供するのは「スタミナ肉蕎麦」。定番の肉蕎麦をベースに背脂を加え、数種類の節をブレンドした特製出汁と豚肉の旨味を重ねた一杯は、ラーメンの満足感と蕎麦の軽やかさを兼ね備えている。

愛知・西尾で「味噌屋がやってるご飯屋」として人気を集める「ぞうめし屋」も定番の一軒。自家製味噌を使った「肉味噌ごはん全部のせ」は、焼き海苔やキムチ、温泉玉子を合わせた食べ応えのある一杯。朝食にも夜食にもぴったりな、キャンパーの心強い味方だ。

夜更けの苗場で味わたい一杯

ヘッドライナーが終わっても、フジロックの夜はまだ終わらない。
ライブの余韻に浸りながら会場を歩いていると、自然と「締めの一杯」が恋しくなる。深夜まで営業するフードエリアには、ライブを終えたフジロッカーたちが集まり、それぞれ思い思いの夜を過ごしている。
PALACE OF WONDERでは、冬季営業する苗場プリンスホテル内の人気店「麺屋酒房 鶏の陣」の名物「長岡生姜醤油ラーメン」も味わいたい。この数年、深夜のPALACE OF WONDERの定番の一杯として親しまれており、新潟・長岡を代表するご当地ラーメンをライブ終わりに楽しめるのも、フジロックならではの魅力である。

一方、OASISエリアにも、ラーメン好きなら見逃せない一杯が揃う。
1947年創業、京都を代表する老舗ラーメン店「本家 第一旭」が今年初出店。国産豚の旨味を生かしたスープと九条ネギ、京都の老舗製麺所による特注麺で味わう正統派の京都ラーメンを、苗場で楽しめる。

昨年初出店した「サカノウエユニーク」は、自家製の鹿児島醤油を使った「特製中華そば」で人気を集めた。今年は「頂上(てっぺん)とりそば」としてさらに進化。鶏や柚子皮、鹿児島産鰹節の旨味を重ねたスープに、大判ロースチャーシューやたっぷりの野菜を合わせた、満足感のある一杯を提供する。

2024年から出店する「中国酒家 蘭亭」は、今年は話題の麻辣湯が新登場。十数種類の香辛料を重ねた自家製麻辣スープにたっぷりの具材を合わせ、花椒の痺れと唐辛子の香りが広がる一杯に仕上げた。春雨は中華麺への変更も可能で、定番の「汁なし担々麺」とあわせて楽しみたい。

PALACE OF WONDERで長岡生姜醤油ラーメンを味わうか、OASISで京都ラーメンや鶏そば、麻辣湯を選ぶか。ライブ終わりに仲間と「今日はどれにする?」と迷いながら歩く時間も、フジロックならではの楽しみのひとつ。音楽だけではない、そんな夜の過ごし方も苗場の醍醐味である。
フェスごはんも、フジロックの楽しみのひとつ

もちろん、ここで紹介した以外にも、会場には数多くのフェスごはんが並ぶ。
ライブの予定を優先するのもいいし、気になる店を目当てに歩いてみるのもいい。予定どおりにいかないことも含めて、フジロックならではの体験である。
朝は新潟の米で一日を始め、昼は川辺でバーガーを頬張る。夕暮れにはFIELD OF HEAVENでコーヒーや一杯の酒を楽しみ、キャンプサイトではゆっくりとひと息つく。夜は温かいラーメンで締めくくる。音楽だけではない、そんな一日の積み重ねもフジロックの醍醐味である。
Text & Edit by Qetic編集部
