ジャミロクワイ(Jamiroquai)のヒット曲“Virtual Insanity”が札幌の地下街の光景から着想を得て制作された曲であることがTwiterで話題となりました。しかし、その曲は“Virtual Insanity”ではなく“Didjital Vibrations”かもしれません。
▼RELATED
ジャミロクワイの名曲「Virtual Insanity」は札幌の地下街に着想を得て制作されていた!
1999年のライブでは“Virtual Insanity”は札幌の地下街から着想と発言
情報源となっている動画は1999年に行われた東京ドームでのライブのもので、ジャミロクワイのジェイ・ケイの口からはっきりと1996年発表のアルバム『Travelling Without Moving(邦題:ジャミロクワイと旅に出よう)』収録の“Virtual Insanity”は札幌の地下街から着想を得てできた曲だと語られています。
Jamiroquai – Live at Tokyo dome 1999 (Full show)
「何年か前に日本に来て、北部の方札幌でいくつかギグをやったんだ。街を歩くと誰もいなくて見つけることができなかったんだ。そこで老婦人にどうして誰もいないのかと尋ねたら『ついて来て』と言われて。階段を降りると巨大な地下都市があったんだ。そして、ホテルに戻って書いたのが君たちが以前にも聞いたことがあるこの曲なんだ。」
ライブでは、このMCの後に“Virtual Insanity”が披露されています。
英語版のWikipeadiaにもこのライブ動画をソースとして、「札幌に地下街の光景がこの曲にインスピレーションを与えている」と記載されています。
“Virtual Insanity”ではなく“Didjital Vibrations”かもしれない!?
しかし、札幌の地下街から着想を得て制作された曲は“Virtual Insanity”ではなく、同じアルバムに収録されている“Didjital Vibrations”ではないかと写真家・音楽評論家の石田昌隆氏がTwitterで指摘しています。
Jamiroquai – Didjital Vibrations (Audio)
石田氏によると、1996年9月5日にロンドンで行われたインタビューでジェイ・ケイが「Didjital Vibrations」は札幌に行ったときインスピレーションを得たんだ。外は凍りつくほど寒いのに、地下街には生活があってみたいな。」と発言しているそうです。
(承前)その回りをピシッと組み上げていったところにあるんだ。スーツを作る仕立屋みたいなものさ。「Didjital Vibrations」は札幌に行ったときインスピレーションを得たんだ。外は凍りつくほど寒いのに、地下街には生活があってみたいな。
— 石田昌隆 (@masataka_ishida) 2018年4月11日
ジェイ・ケイ本人の記憶が曖昧になっているのか、札幌の地下街が“Didjital Vibrations”だけでなく“Virtual Insanity”にも影響を与えているのか? その真相はわかりませんが札幌の地下街が作曲に影響を与えたことはだけは間違いなさそうです。