昨年12月30日(日)、突然の無期限活動休止という衝撃のニュースを発表した女王蜂が、活動休止前ラストとなるワンマンライブ<白兵戦>を2月22日(金)東京・SHIBUYA-AXで開催、早速ライブ・レポートが届いたので是非読んでほしい。
Report:女王蜂
2013.02.22(金)@東京・SHIBUYA-AX
この日のドレスコードは“白”。思い思いの白いコスチュームを身に纏った超満員の観客たちと同様に白で飾られたステージ。ベース・やしちゃん、ドラム・ルリちゃん、そしてギターには年末カウントダウンジャパンでも登場した長岡亮介、そしてキーボード2人のサポートミュージシャンによる“夜曲”の演奏でライブがスタート。曲の最後、ルリちゃんが「白兵戦」と叫ぶと、ボーカル・アヴちゃんが登場。シンプルな白いシャツにセクシーな白いショーツといった挑発的な衣装で、活動休止に入るライブであることを忘れさせるような全く感傷のすきを与えないタイトなステージを一気に繰り広げていく。
“鏡”、そして“イミテヰション”からの“デスコ”で早くもフロアの沸点は頂点へ。“待つ女”“鬼百合”“人魚姫”と続き“火の鳥”では「今日一叫んでごらん?」のアヴちゃんの煽りに会場が壊れてしまいそうなほどのフロアの声が轟く。そのまま“バブル”でダンスホールと化したステージが一転、衣装替えをしたアヴちゃんが再び登場し“告げ口”のイントロが始まると緊張感のある空気に包まれていく。
この日、曲前中でのセリフのような言葉、そして「ありがとうございました」以外のMCは全くと言っていいほどなかった。代わりに、“無題”の曲中アヴちゃんがつぶやいた「いかんといてっていうたらいかんかった?」「まだありがとうなんて言えへん」というセリフがファンの気持を代弁したかのように聞こえた。バレリーナのような可憐な姿で“無題”を歌い踊ったあと、“コスモ”“鉄壁”を歌い上げ、本編が終了。
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そして、長い長いアンコールの声を待って白から赤へと表情を変えたステージに再び登場したメンバー。アヴちゃんは、鳴りやまない拍手を受け「ありがとうございました」と深いお時儀をしたあと、アルバム未収録の楽曲“溺れて”をしっとり歌う。続けて“棘の海”を涙ぐみながら気丈に歌ったあと、まだ演奏が続く中幕が閉じていく。永遠に続くような余韻に包まれた演奏が終わると再び幕が開けられ、そこにメンバーの姿はなくアヴちゃんの衣装を着たマネキンがアヴちゃんの代わりに立っていた。その光景にしばらく状況を掴めない観客たち。次第に拍手と歓声が大きくなりいつまでもいつまでも鳴りやまないまま、<白兵戦>は終了した。
決してこれで終わりではない――。
「再生誕の予定は、数日後なのか、数年後なのか、未だ見ぬところです。しかし、いつぞや必ず完全体への変貌を遂げることを、ここにお約束申し上げます。」活動休止のニュースと共に届けられたメンバーのこの言葉を実感させられた、そして早くも待ち望まざるを得ないライブとなった。
All photo by 岩根愛
セットリスト
1.夜曲
2.鏡
3.イミテヰション
4.デスコ
5.八十年代
6.ストロベリヰ
7.待つ女
8.鬼百合
9.人魚姫
10.火の鳥
11.バブル
12.告げ口
13.Ψ
14.無題
15.コスモ
16.鉄壁
アンコール
17 .溺れて
18 .棘の海