ケンドリック・ラマー(Kendrick Lamar)をして「本物」と言わしめ、ゴリラズ(Gorillaz)やアンダーソン・パーク(Anderson Paak.)、ローリン・ヒル(Lauryn Hill)ら錚々たるアーティストから絶賛を受けるラッパー、リトル・シムズ(Little Simz)最新作にして傑作『GREY Area』本日リリースした。
リトル・シムズ
ジャンルを往来するサウンドと真摯なリリックで、ケンドリック・ラマーをはじめ、ゴリラズ、アンダーソン・パーク、アブ・ソウル(Ab-Soul))、ローリン・ヒルら錚々たるアーティストたちを魅了するラッパー、リトル・シムズ。
発売前からメディア、早耳リスナー、ファッション界など各方面から注目を集めている今作。先行曲「Selfish ft. Cleo Sol」は全国でラジオヒット中となっており、英NMEのアルバムレビューでは5点満点を獲得、「現状で今年一番のラップアルバム」という評価を得た。「ラッパー界の勢力図を彼女が塗り替えるかもしれない」という気配を2019年の音楽シーンに落とし込む作品となっている。
参加アーティストには、昨年10周年を迎え話題を呼んだレーベル〈Brainfeeder〉よりサンダーキャット(Thundercat)とモノポリー(Mono/Poly)、〈Ninja Tune〉と電撃契約したエレクトロ・バンド、リトル・ドラゴン(Little Dragon)、グラミー賞ノミネート経験もあるジャマイカのレゲエアーティスト、クロニックス(Chronixx)、英国のソウル・ミュージシャン、マイケル・キワヌーカ(Michael Kiwanuka)と、まさに今新しい時代の音を作り上げている、尖った印象のアーティストが並ぶ。
今作ではネオソウル、ディープファンクとエクスペリメンタル・ポップが見事に融合されながらも、彼女のルーツであるヒップホップとグライムの要素はそのままに、彼女自身のパーソナルな体験と社会風刺を同時に詰め込んだ包み隠しのない素直なリリックが次々と重なっていく内容だ。
過去2作のリリース後は瞬く間に音楽シーンに衝撃を走らせ、ヘッドライナー公演は世界中でソールドアウト。ここ日本でも初来日時の<TAICOCLUB’17>や先日のBACARDIのパーティーでは圧倒的かつエネルギーに満ち溢れたパフォーマンスで見た者を一瞬で虜にしてしまった。北ロンドン出身、9歳からラップを始めた弱冠24歳の彼女は、すでに先鋭的な孤高のヒップホップアーティストとして幼い頃の自身の夢をとうに追い越した次元に達している。そして、今作をもって次の世代を牽引する存在に更に進化していくはずだ。