「生きていく 好きな曲がふえていく」をスローガンに掲げた「M bit Project」のメイン企画「M bit Live」第6弾として、世代を超えて愛されるモンスターバンド・Dragon Ashと、奈良から全国にその名を轟かせる3人組ロックバンド・Age Factoryのツーマンライブが3月2日に恵比寿LIQUIDROOMにて開催。

これまでもOriginal Love Jazz Trio×STUTSをはじめ、UA×アイナ・ジ・エンド、Awich×iriなど世代やシーンを超えた特別な組み合わせを実現してきた「M bit Live」の最新回にして、奇跡的な一夜となったこのツーマンライブの模様をお届けしよう。

Dragon Ashが提示した
“ライブハウスの自由”

ステージ後方のスクリーンにこれまでの「M bit Live」を振り返るオープニングムービーが流れ、Dragon Ashが先に登場。「そう恵比寿のステージ」と歌詞を一部変えてKjが歌い、この夜が特別なものになることを約束するように“Entertain”でライブの口火を切る。

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「当て所なく変化して 出逢えた共演者」というこの曲のフレーズはこの夜においては、きっとAge Factoryに宛てられたものだろう。続く“New Era”では「LIQUIDROOM、お前の踊り方見せてくれ!」「誰かのじゃなくて、デタラメでいいから、俺みたいに!」と呼びかけ、「おらかかってこい!」と“Mix it Up”へ。

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さらに「Ageのファンのみんなは横モッシュって知ってますか?」「いいから俺についてきて!」と“For divers area”を披露。次に“ROCKET DIVE”と、フロアに燃料を与えるようなアンセムを矢継ぎ早に投下していく。おそらくKjは、日本のオーディエンスには世界的にも身体をあまり動かさずしっかりと曲を聴くタイプが多いとされていることも、観客がストレスに溢れた日常を過ごし楽しむためにこの場にいることも把握している。だからこそライブハウスが真に自由な場であることを伝えるために、自らが真っ先に楽しみ方を提示しオーディエンスの自己を解放していく。

その後プレイされた“Jump”の「誰もが音で遊べ子供に戻れ」という歌詞も、代表曲の一つ“百合の咲く場所で”のサビ前にKjが口にした「怪我すんなよリキッド、ライブハウスはお前らのもんだぞ」という言葉も、きっとそれを象徴しているだろう。

Dragon Ash × 清水英介との
共演が生んだハイライト

“Bring It”では「友達呼んでいい?」とAge Factoryの清水英介を呼び込みこの夜のハイライトの一つに。繰り返される「Bring it on!!」という清水のシャウトには、圧倒的なエネルギーが宿っていた。そのまま大ヒットアンセム“Fantasista”になだれ込み、爆発的なシンガロングを巻き起こし、「携帯電話持ってたらライト貸して」とKjがこの日唯一となった長いMCを始める。部分的に拾えていないかもしれないが聞き取れた限り引用しよう。

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「そもそもライブハウスのロックバンドの文化のツーマンっていうのは、ワンマンみたいにチケットが売れるもんじゃないんだよ。そりゃそうだよね、大好きなバンドを1時間半観たいじゃん。その前に出てくる有象無象なんかに興味ないじゃん。みんなさ、デートだとか、映画だとか、食事だとか、飲み会だとか、家に帰るだとか、お風呂入るとか、全部犠牲にして、時間とお金使って、今日ここに来てるわけじゃん。だからツーマンがソールドアウトすることなんて、そういつもじゃないんだよ」

「本当にAge Factoryのファンのみなさん、Dragon Ashのファンのみなさん、ありがとうございます。エベレストとチョモランマって山はいっしょなんだよ。どっちから見てるかってだけ。俺はグランジとか、オルタナとか、ロックとか、ミクスチャーとか、いろんな言い方があるけど、全部同じ山だと思うんだよ。年齢も関係なく、キャリアも関係なく、ステージに乗ってどっちがかっけえか、だけだと思うの」

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「今日もしAgeのファンで俺たちのライブ観てくれて、何か思ったことがあったらライブハウスで待ってるし、もしこれからAgeがライブやってDragonしか興味ないオーディエンスにちょっとでも何か残ったらアイツらのツアーに足を運んでください」

「ライブハウスのドア入ったら、喜怒哀楽全部見せてくれ、全部置いていってくれ、それを俺らが鳴らしたり歌ったりしているんだから。そんで出ていくときに良い顔で出てってくれ」

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そうして最後に届けられた“A Hundred Emotions”で嬉しそうに汗だくで身体を動かすオーディエンスの笑顔は、何よりもライブハウスの素晴らしさを物語っていただろう。

Age Factoryが駆け上がる、
もう一つの“同じ山”

転換を挟み、「俺の息子が日本で一番好きなバンド」とKjから紹介されたAge Factoryが“海に星が燃える”でライブをスタート。会場のムードを鮮やかに塗り替えていくその鬼気迫る演奏によって、Kjの言う「同じ山」をAge Factoryが別の方向から驚異的なスピードで駆け上がっていく存在であることが早々と証明される。

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立て続けに“RIVER”、「俺はいく、俺たちはいく、全員でついてこいリキッド」と煽って“Shadow”へと突き進み、Age Factoryはグングン勢いに乗っていく。

加えて、「俺ら今日、DAとツーマンしてます。LIQUIDROOM、来てくれてありがとうございます。昔の自分に言いたい。お前らやってんぞ、ヤバイぞって。DAの後にやってんぞって言いたいよ。だからこそ、DAのファンの人もいると思うんだけど、この時間作ってもらったんで、俺らのために、最後の1秒まで俺たちのために踊ってください。よろしくお願いします。そういう願いを込めたんだ」という“Dance all night my friends”の前の清水によるMCには、Kjと清水という2つのバンドのフロントマンが持つ明確な違いが示されていただろう。

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ライブハウスという自由な場において、前者は観客に呼びかけることでそこにある楽しさを先導し、後者はどこまでもエゴイスティックであることでそこにある自由を実践してみせる。アプローチは違うがここにも「同じ山」があるのだ。どちらも自由を謳歌するために、オーディエンスに自由を実感させるように、それぞれのやり方でステージに立っていた。

会場を揺らした熱演、
そして特別なアンコール

その後、Age Factoryは“HIGH WAY BEACH”、“Everynight”、“向日葵”、“She is gone”と休む間もなく続け、“TONBO”では特大のシンガロングが会場を揺らすと“1994”でさらに加速。「僕らどうやって速く走れるかって そればかり考えていたんだ」というAge Factoryらしい歌が響く“SONGS”、一瞬を燃やすように奏でられるハードコアチューン“3”、ヒップホップ×ハードコアアンセム“CLOSE EYE”と、息もつかせぬ熱演で最後まで駆け抜けた。

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鳴り止まないアンコールの声に清水が「最近あんまりアンコールやらんかったけど、今日はやりたいんでよろしくお願いします」と応え、Age Factoryが再度オンステージ。「俺はDAが選んでくれたと思って今日ここにいるんですけど、Kjさん的にはそんな単独指名ではないっぽい」と笑いを誘いつつ、清水は「この先も進んで行くんで、その終わりまで全員で見届けてくれ」と告げて“GOLD”へ。するとKjがステージに飛び込んできて、ここでもスペシャルな共演が実現! このときにはもうどちらのバンドのリスナーであるかなど関係なく、会場全体が笑顔と汗に溢れていた。

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そして「俺が描いていた夢は間違ってんのかなって何回も思ったことがある。でもこういう日がある。こういう日があるから、また未来へ行こうと思う。前じゃなくて、今“ここ”なんだと思う」と清水が語り、本当のラストソング“See you in my dream”をプレイし終演。

思い返せば、Dragon AshのKjもこの日の“百合の咲く場所で”の最後のサビの前に「ここ!」と叫んでいた。どちらのバンドにとっても数あるライブの一つに過ぎないであろうこの一夜は、どちらのバンドにとっても一つ一つのライブを懸命に積み重ねた先にあった一夜であり、その夜は観客によっては年に数十本観るライブの一つに過ぎないのかもしれないが、同時に誰かの人生が変わるほどの力を持った一夜なのかもしれない。

そんな当然といえば当然の、しかし奇跡のような事実を実感しながら、自由のきらめきに満ちた一夜が幕を閉じた。

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INFORMATION

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「M bit Project」

「M bit Project」は、「生きていく 好きな曲がふえていく」をスローガンに掲げ、
一人ひとりの人生に音楽との出会いを届けるプロジェクト。

本プロジェクトのメイン企画「M bit Live」は、このスローガンのもと、
音楽との素晴らしい出会いを届けるライブイベントとして展開。
世代やジャンルを超えたアーティスト同士の共演を通じて、新たな音楽体験を創出している。
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