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マイケル・ジャクソンの命日を前に輝かしい功績を振り返る

Music ｜ 2016.06.22 Wed

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それまでのスーパースターというイメージから一転、世間の彼を見る目は変わり、ネヴァーランドの家宅捜索、そして訴訟騒動の中で精神的に摩耗したマイケルは鎮痛剤に依存……のちにこの訴訟は少年の父親による差金だということがわかるが、長引く裁判への心労で精神的にマイケルは病み、闘うことをやめ、お金を積んで和解することを選ぶ。このことで、疑惑の目がたえずマイケルにつきまとう事となり、その後の彼の人生に影を落とすことになる。

エルヴィス・プレスリーの娘、リサ・マリー・プレスリーと電撃入籍した翌年の95年、ベスト・アルバム＋新作という構成の2枚組アルバム『ヒストリー』を発表。新曲群には、彼がこれまでに体験した悲痛な出来事を綴った内向的な曲が多いのだが、R・ケリーが手掛けた“You Are Not Alone”では結婚したばかりの幸せなフィーリングに包まれている。

Michael Jackson / You Are Not Alone

しかしながら、96年にリサと離婚。同年末には「白斑病」の治療をサポートしていた看護師のデビー・ロウと再婚し、念願の子供を授かるも、ほどなくしてまた離婚してしまう。2001年、完璧主義者のマイケルらしく、発売延期を重ね、ようやく10年ぶりとなる新作『インヴィンシブル』を発表。先行シングルの“You Rock My World”含め、今作のプロデュースを手掛けたのは、デスティニーズ・チャイルドらとの仕事でポップ・シーンの君臨するヒットメイカー、ロドニー・ジャーキンス。40代になり、円熟したマイケルの美しい歌声が印象に残る、これまでの音楽的変遷を総括する集大成的作品であると同時に、これが彼の最後の作品となった。

Michael Jackson / You Rock My World

その後、〈ソニー〉との確執を巡る裁判や少年虐待裁判（共に勝訴、無罪判決）を経て、2009年におよそ10年ぶりとなる＜THIS IS ITツアー＞を行う事を発表したマイケルだが、同年リハーサル期間中に自宅にいるところで心肺停止状態に陥り、急逝。世界中が悲しみに暮れた。マイケル亡き後には、幻に終わったTHIS IS ITのドキュメンタリー映画公開を経て、生前の未発表曲をまとめた作品『マイケル』（2010年）、『エスケイプ』（2014年）が発表され、マイケル・ジャクソンというアーティストの残してきたものをあらためて知らしめることとなった。

MTVでは、今年で死後7年を迎えるマイケル・ジャクソンの特別番組を、命日となる6月25日（土）に一挙放送。常に斬新な作品を発表してきたマイケルならではのミュージックビデオ特集、彼に影響を受けたアーティストや、関係者によるエピソードから、死の真相に迫ったドキュメンタリーなど、マイケルを様々な角度で見つめなおす番組がラインナップされている。かつてマイケル・ジャクソンという偉大なアーティストがいたという事、その証ともいえる彼の残してきた素晴らしい音楽の数々に今一度触れてみてはどうだろうか。