もうすっかり秋ですね。この文化的なシーズン、読書やスポーツもいいけれど、やっぱり音楽を楽しみたい! そんなQetic読者のグルメでおませさんな耳をアッと驚かす、クールでカッコいいフェスが10月よりスタートします。その名も、<モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン2015(Montreux Jazz Festival Japan 2015)>! 「ジャズとか興味ないし~」なんてアナタも、いきなりページを閉じちゃダメ! <モントルー・ジャズ・フェス>といえば、長い歴史を誇る世界的な老舗フェスであるとともに、ジャズの名を冠しながら音楽ジャンルに固執せず、ミュージシャン/バンドからDJまで出演者の顔触れも幅広いオープンマインドな姿勢でも有名な、好奇心旺盛なリスナー/オーディエンスにとって夢の祭典なのです。つまりは必見イヴェント!
スイスはレマン湖畔の街モントルーで、クロード・ノブス氏の働きかけによって1967年に<モントルー・ジャズ・フェス>はスタート。7月上旬~中旬にかけて毎年開催されており、25万人もの音楽ファンが駆け付け、その経済効果は60億円ともいわれています。先にも触れたように、ロック、ブルース、レゲエ、ソウル、ワールド・ミュージックなど様々なジャンルから一流アクトが集うのもこのフェスの特徴。1971年の第5回開催時に起きたフランク・ザッパのファンによるモントルー・カジノの放火事件を題材に、ディープ・パープルの“スモーク・オン・ザ・ウォーター”が生まれたというエピソードもあり、たとえばロック史を語るうえでも<モントルー・ジャズ・フェス>は欠かせません。この伝統はいまも健在で、本国版の2015年(第49回)でも、チック・コリア&ハービー・ハンコックらとともにディアンジェロやアラバマ・シェイクスが登場しています。
ちなみに、石川県七尾市では<モントレー・ジャズフェスティバル・イン・能登>が毎年開催されていますが、モントルー(Montreux)とモントレー(Monterey:アメリカ・カリフォルニア州)、モントリオール(カナダ・ケベック州)、モンマルトル(フランス・パリ)は混同しがちなので注意しましょう!
モントルー・ジャズ・フェス2015の特色って?
今回新たに日本で開催される<モントルー・ジャズ・フェスティバル・ジャパン 2015>は、リゾート地としても有名なモントルーで本国版が培った野外フェスの精神を、東京を舞台とした都市型フェスという形で継承しているのが特徴でしょう。恵比寿リキッドルーム、代官山のUNIT/晴れたら空に豆まいて、南青山のBLUE NOTE TOKYOという4つのライヴ・ハウスを拠点として、10月1日~10月25日までに12公演を予定。先日には大友克洋によるキーヴィジュアルも公開され、“日本独自”の姿勢はそこでも強く打ちだされています。
公演内容は“本家モントルー”を踏襲したオール・ジャンル形式で、本場の名に恥じぬ錚々たるアーティストが勢ぞろい。アルト・サックスの大家デヴィッド・サンボーンのようなジャズ・ジャイアントに、マーラ&コーキやサイケマジック、エディー・Cなどクラブ・ラヴァー垂涎のアクトから、フロー・モリッシーなど注目の女性シンガー・ソングライターまで、ヴァラエティ豊かなラインナップにもドキドキさせられます。これらの出演者が“ジャズの日”“クラブ・ミュージックの日”といった具合に、各公演日/会場ごとに分けられているので、「全部気になるから皆勤賞を目指す」「自分が気になるところだけチェック」みたいに、オーディエンスに愉しみ方が委ねられているのも都市型チック。要するに、伝統と格式のあるフェスの日本版だからといって大袈裟に構える必要はなく、普段ライヴやクラブに行くのと同じ気分で足を運んでも全然OK!
しかし、アーティストの方は<モントルー・ジャズ・フェス>に出演する以上、リスペクトを胸に秘めた本気モードで臨むことになるはず。どの公演も特別な夜になるのは間違いなさそうです。とはいえ、「12公演もあると、どれに行けばいいのかわからないヨ~!」という方もいるのでは。そんな優柔不断なアナタのために、Qeticではどのライヴに行くべきか一目でわかるYES/NO診断を用意しました!
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