ラッパー/スポークンワーズアーティストのなのるなもないと、プロデューサー/トラックメイカーのYAMAANが共作アルバム『水月』を10月10日(火)にリリースする。
尾道在住の画家・白水麻耶子がアートワークを制作|意匠を凝らしたCDデザインはTakara Ohashiがディレクション
2002年頃から志人とのユニット「降神」として活動し、日本語のヒップホップの言語表現の枠を大きく拡張してきた、なのるなもない。そして、その降神や多彩なアーティストが在籍するクルー・Temple ATSのメンバーとして活動を開始したYAMAAN。両者は2005年の『melhentrips』収録の“shermanship”をはじめ、多くの楽曲を生み出してきたが、今回が初の共作アルバムとなる。
今作はタイトルの『水月』から想起されるように、しなやかで静的なムードも漂うトラックの上で、なのるなもないの小宇宙が展開する作品となった。瑞々しいニューエイジアンビエント的なサウンドと真夏の白昼夢のようなリリックでアルバムの幕をあける“空よりも青く”や、躍動的なビートの上で生命や時間についての考察、死生観をも感じさせる詩が力強く歌われる“Beacon”、ディープハウストラックに官能的なリリックとスクラッチが心地よく刻まれる“優しくして”、不条理で暴力的な社会に対するリリックをトラップサウンドの上で綴った“Criminal Spirituals”など、なのるなもないとYAMAANの様々な側面が表現された8曲入りのアルバムとなっている。
アルバム中の2曲にはTemple ATSのメンバーでもあり、数々のDJバトルでも実績を残してきたDJ SHUNがスクラッチで参加。アルバムのオリジナルアートワークは尾道在住の画家・白水麻耶子が制作している。
そして、オリジナルアートワークをもとにデザイナー・Takara Ohashiがディレクションを担当。今回モノとしてリリースする面白さを大切にしたいという意向を汲み、箱庭型に組み立てが出来るジャケットを監修してくれた。本作は自主レーベル〈studio melhentrips〉からの記念すべき第一作だ。フィジカルはCD、デジタルはBandcamp/ストリーミングにて発表となる。