2021年12月18日、神奈川県横浜・1000 CLUBにて日食なつこ<ドリップ・アンチ・フリーズTour>のツアーファイナル公演が実施された。

このツアーは、日食なつこが今年8月にリリースしたサードアルバム『アンチ・フリーズ』を引っ提げて行われたもので、アルバムがコロナ禍でも〈凍ることなかれ〉と〈不凍剤〉を意味するタイトルが付けられたことにちなみ、ツアーの名前にもそんな〈不凍剤〉を〈ドリップ=点滴する〉という意味が込められているという。

コロナ禍の影響もあり3公演は延期・振替となったものの、ツアーはこの日で無事完走。そんなツアーファイナルの模様をお届けする。

2021.12.18
日食なつこ
<ドリップ・アンチ・フリーズTour>
@横浜・1000 CLUB

LIVE REPORT|日食なつこ<ドリップ・アンチ・フリーズTour>@横浜・1000 CLUB music220107_nisshokunatsuko-07

この日は日本列島全体に大寒波が到来。横浜の地もかなりの冷え込みだが、年末だからか人出は多め。会場となる1000 CLUBは日食の所属事務所でもある〈LD&K〉が7月にオープンさせた新会場で、煌々とネオンが光る様はまるで海外のミュージックホールのようだ。全席着座式のツアーファイナルはもちろんソールドアウト。会場内部には『アンチ・フリーズ』のブックレットで使用された水彩原画が展示されていて、記念に写真を撮るファンの姿も多数見受けられる。場内ステージは高めに設置してあり、階段状のホールはどこからでもステージが見やすいように設計されている。ステージにはエレクトリックピアノが1台と、カホンやドラムセットを組み合わせたパーカッションセットが一式。開演前にはtoconomaやQ flavorといった、静かで穏やかだが要所要所にエモーショナルを感じるBGMが淡々と流れている。

青い照明がステージを照らし、カンカンと氷がぶつかるような音のSEが流れると、日食なつこが登場し、手を広げて挨拶する。大寒波の日の1曲目は“8月32日”。この曲は、日食本人がインタビューで〈幻の、やって来なかった夏の続き、みたいな曲〉と語っているが、夏の日の曲というわけではなく、〈夏の思い出を回想している曲〉として、〈冬〉がひとつのテーマでもあった前作『永久凍土』に収録されている。タイトルからは想像しにくいが、まさに寒空の日にふさわしい曲からのスタートだ。

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LIVE REPORT|日食なつこ<ドリップ・アンチ・フリーズTour>@横浜・1000 CLUB music220107_nisshokunatsuko-03

ゆったりとしたピアノに乗せて伸びやかな歌を聴かせていくと、青い照明がだんだんとオレンジに。まるで冬に夏のことを思い出しているこの曲の光景をそのまま表しているかのようでもあり、同時に〈凍った心を溶かす〉ツアーのテーマにもふさわしい演出だ。サビの《日が暮れて》という歌詞に合わせてステージ全体がオレンジ色に染まると、日食の歌声には一層感情がこもって強くなり、1曲目から彼女がエンジン全開であることがうかがえる。歌い終えて「どうもありがとう」と言うと、会場からは拍手が。

続いては『アンチ・フリーズ』収録曲“99鬼夜行”。照明はオレンジから赤へと変わり、マーチのような曲調に。江戸前の〈てやんでい〉的強さと、優しく繊細な一面を併せ持つ歌声で、早くも日食なつこというシンガーソングライターの表現の幅広さを見せつける。倒れるようにピアノを弾き終えるとそのまま、またしても江戸前な一面を持った楽曲“お役御免”へ。不完全な人間の辛さや葛藤をべらんめえ口調で歌ったり、ところどころ力み過ぎて息が漏れるように歌うのを聴いていると、思わず聴いているこちら側にも力がみなぎってくる。

その後も、促音便を大事にしたメロから徐々に感情が高ぶって溢れていく初期の楽曲“夕立”や、台湾のアーティストRuby Fataleとコラボし、ノイズやパーカッションの音とともに優しく切なくピアノが奏でられる“泡沫の箱庭”としっとりした楽曲が続いていく。楽曲の盛り上がりとともに日食のペダルを踏む右足が徐々に高く蹴り上げられる様は、まるでダンスのステップを踏んでいるかのようだ。

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「ツアーの主役、MVPはお客さん」

MCでは、アルバム『アンチ・フリーズ』と<ドリップ・アンチ・フリーズTour>の概要と、全公演、延期はあったものの無事にツアーファイナルまで開催できたことへの感謝を話すと、「今日はみんなと一緒に歌うことはできないけど、そんなことをしなくても満足してもらえるくらいの楽曲を揃えて持ってきました。なので、黙って座って〈点滴〉をされててください」と日食節も交えたトークで客席を沸かせる。一筋のスポットライトのみが日食を照らすと、東京・東陽町にあった同名の喫茶店をモデルにしたという穏やかな楽曲“”がスタート。歌とピアノの他に、鉛筆を走らせる音や雨音などの生活音が流れ、会場は優しい空気に包まれる。この“峰”以降は曲が終わるごとに、日食から曲と曲を繋ぐストーリーのような一言が発せられていく。

「高い高い〈峰〉の上、そこは酸素が薄い場所だと聞いたことがあります。マッチの火、ライターの火、そういったものもひどくつきづらい場所なんでしょうね。〈不発〉という意味の言葉があります。“Misfire”」

そう告げると、2拍4拍でステップのようにペダルを踏みながら弾むようなピアノと歌を聴かせる“Misfire”へ。そのまま、世界の行進から外れた〈君〉と〈僕〉の孤高さを歌った“ワールドマーチ”へ入ると、すでに1曲目からエンジン全開だった日食が、さらにギアを1段階上げたような感触を感じた。

「〈ワールドマーチ〉を抜け出して歩き始めた僕らの旅が、〈百万里〉先までも続きますように」

今度はそう告げると、“百万里”の冒頭、ずっと続く右手の同じフレーズが、広大な大地を歩く旅人の足音のように聴こえてくる。遠くに向かって呼びかけるような伸びやかで美しい歌声、勇気が湧き出るようなピアノの進行。もともと日食の歌と演奏には、壮大な景色を想起させ、感情に訴えかけてくるものがあると思っているが、そのスケールは年々パワーアップしているようにすら感じてくる。

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「〈百万里〉も歩く道の上、時には足元が凍りそうになる瞬間もあるだろう。我々にとってそれが2020年、そして2021年という時代だったのかもしれません。もうすぐ新しい年がやってきます。そして寒い寒い冬本番がやってきます。怖気づきそうな凍てつきそうなそんな季節、あなたの、お前たちの、足元を溶かし出す魔法の言葉が欲しいですね」

日食がそう言って “なだれ”の前奏を弾き始めると、場内からは自然とハンドクラップが沸き起こる。「いいんですか?」と嬉しそうな日食。アルバム『アンチ・フリーズ』の軸となる楽曲でもあるこの曲で、日食は場内と一体となり、左手が文字通り雪崩のごとく鍵盤を駆け上がり駆け下りていきながら声を張り上げていく。《さあ雪崩れ落ちておいでよ》と歌い上げると、右手で客席を煽るようなポーズ。ガーンとピアノを叩きつけるように弾き終えると大きな拍手が巻き起こる。歌い終えた日食が一言、「難しい! 難しいんだよこの曲!」。それにしても(彼女のライブを観る度に思うことではあるが)ここまで10曲、一人の女性がピアノと歌声だけで、これだけのオーディエンスを魅了できるのはなんと素晴らしいことだろう。

MCでは、ツアーの表テーマはお客さんみんなに点滴を打つことだけど、裏テーマは日食の所属事務所である〈LD&K〉が経営するライブハウスやカフェをツアーの開催場所に組み込むことで、事務所に恩返しをしたかったと語る。

「とにかくツアーを走り切った。みんなの中にもこの半年、どうなるか分からなかったけど走り切ったっていう人はいるよね。正直ツアーはめちゃくちゃ辛くて大変だったし、音楽の外からの目もあったけど、全国各地の日食なつこファンがしっかりルールを守ってガイドラインを遵守してくれたからこそ、全国18か所のステージに乗れたんだなと思って」と言うと、思わず胸がいっぱいで泣きそうな表情に。「本当にこのツアーの主役、MVPはお客さんです。配信で観ている方も含めて、自分に一番大きな拍手をしてください」と言うと、場内からはまたしても大きな拍手が起こる。

そして「もう一人、ちゃんとお礼を伝えたい方がいる」と言うと、パーカッショニストの木川保奈美をステージへと呼び入れる。木川はタンバリンのようなブラジルの打楽器、パンデイロを持ってステージに立つと、そこに付いているマイクで日食と会話。「保奈美さんにもお礼を言いつつ、でも一番のお礼はいい音でお返しすることだなと思うので、今日もバッツリと奏でていきます」と言うと、ここからは日食と木川のコンビでパフォーマンスしていく。

そんなパンデイロを叩く木川と一緒に、〈調味料〉という意味のタイトルの曲“seasoning”から後半戦がスタートする。比較的淡々とした楽曲だが、ピアノと歌の演奏の中に徐々にパンデイロが入ってくると、盛り上がりとともに歌やノリにも変化が現れる。立って演奏するパンデイロの演奏は見た目的にも華やかで、音楽的にも視覚的にも日食の楽曲に彩りを添える、まさに良き〈調味料〉といった具合だ。

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木川が今回のツアーに合流したのは3公演目の広島公演から。“seasoning”の最中に、その広島での“seasoning”の演奏を思い出し、そこからツアーの模様が走馬灯のように思い出されたと話す日食。胸がいっぱいになりながら、改めていいツアーだったことと、木川への感謝の言葉を述べる。二人の出会いのきっかけは、まだ日食が自身で物販に立っていた頃、客として来ていた木川と話をしたことだと言う。今ツアー前に行われたワンマンライブ<白亜>では、長年、日食とともに活動していたドラマーのkomakiが体調不良で出演をキャンセル。今ツアーへの参加も難しくなったことから、木川へのオファーを思い付いたという。

「お客さんの中にも配信を観ている方の中にも、10年選手のファンがそろそろ出てくる時分かなと思いますが、次はあなたの番です。次ここに立てるのはあなたかもしれないし、そうじゃないかもしれない」と言っては、声出し禁止のオーディエンスを笑わせようとする。

カホンやタム、シンバルなど複数の打楽器からなるパーカッションセットの前に木川が座ると、続いてはコロナ渦中の実体験を元に書かれた楽曲“HIKKOSHI”へ。先ほどはパンデイロのことを〈良き調味料〉だと思ったが、日食の歌声、ピアノ、そしてパーカッションセットはまさに一心同体で全部が主役。木川が素手でカホンやスネアを叩いたかと思うと、次の瞬間にはロッズスティックでスネアやタムを叩く、かと思えば次の瞬間にはウィンドウチャイムを鳴らしている。まるで都会から田舎へと引っ越す不安と勇気とワクワク感を日食が歌い上げながら、そんな車から見えるさまざまな景色を木川がパーカッションで表現しているかのようだった。

「自分の運転で走っていく〈引っ越し〉も楽しいけれど、誰かの運転に乗せられて行く〈ハイウェイ〉もまた楽しいよね」

日食がそう言うと、2015年リリース『逆光で見えない』収録の“ハイウェイは気にも留めない”へ。この曲のリズムは8ビートを基調としているが、《ハイウェイに雪が降る》と日食が歌うと、白い照明にスモークが焚かれ、木川のシェイカーがサラサラサラサラ……とステージ全体でハイウェイから見える降雪を表現。恋する人と離れたくない気持ちとは裏腹に、どんどん流れていく高速道路の景色を、歌と演奏と演出でまたしても巧みに表していた。

そんな静かな光景から突如、「お待たせしました!その場で踊っていいよ!」と日食が言うと、情熱的な楽曲“ダンツァーレ”へ。客席からは再び自然とクラップが起こり、ピアノとパーカッションの連打とともに、歌も畳みかけて、日食・木川・客席の三位一体でエモーショナルに1000 CLUBを盛り上げていく。その興奮は冷めやらぬまま、“真夏のダイナソー”へ突入。巨大な雲を恐竜に見立てて表現したこの曲、その雄大な景色に遭遇した時の、鼓動のようなピアノとバスドラのBメロからサビへの流れが非常に美しい。木川が仏具の鐘のような楽器を振ると、流れ星が流れたようなキーンという音が。美しい光景を見た時の感動する心を大事にしようと、思わず心が洗われるような気分になった。

「〈ダイナソー〉たちにお別れを告げたところで、我々もそろそろお開きのお時間となってしまいました」

日食が、木川、自分、そして客席と配信を観ている人たち、そして1000 CLUBに拍手をすると、「また雪解けの時期、『アンチ・フリーズ』を合言葉に再会できればなと思っています。また馬鹿な僕らで会おうぜ」と告げ、ラストの楽曲“音楽のすゝめ”へ。日食は、「一つ」「二つ」「三つ」と音楽を愛するための9か条を、まるで客席と約束を交わすように丁寧に歌い上げていく。細い身体から発せられるその約束たちには、力強さや優しさ、勇敢さだけでなく、悲しさや厳しさなど全ての感情が詰まっているようだった。楽曲の盛り上がりとともに照明は徐々に明るくなっていき、やがてまばゆいほどの全開の明るさに。そして日食が会場全体を指差すと「腕1本で 指1本で 保ち続けるお前に幸あれ」と歌い上げ、『アンチ・フリーズ』とこのコロナ禍を締めくくる、シンプルかつ最強の〈音楽賛歌〉を歌い切った。「次は一緒に歌おうね」と言うと、日食は木川に花束を渡し、2人で深々と礼をしては大きな拍手に包まれてステージを後にした。

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盟友komakiとの再共演

鳴りやまない拍手の中で、突如モニターに映像が映し出される。足音、靴、背中。よく見ると日食なつこ本人と思われるその人は、1000 CLUBを出たところで1枚の紙を受け取る。その黒い紙には、「日食なつこ 4th Full Album 『ミメーシス mimesis』 2022年3月30日発売」と書かれている。客席からは、声を出してはいけないにもかかわらずどよめきと大きな拍手が起こる。すると舞台が明転し、日食がステージへと戻ってくる。「3月に今年度2枚目のフルアルバムを出すことにしました。もう私は止まることができません! どうぞついてきてください」。そう言うと、満面の笑みでお辞儀をする。

さらに、前日「日食なつこの楽曲の中で最も好きな1曲を教えてください♪」というツイートとともに突如開設された投票サイトの話へ。アルバムリリース発表に続くツアー完走のお礼その2として、これからその投票で選ばれた上位5曲をメドレーで届けると発表する。

期待は、するな」と言いながらピアノの前に日食が座ると、早速メドレーへ。1位だった“音楽のすゝめ”は先ほど歌ったので、2位の“環礁宇宙”からスタートし、3位の“エピゴウネ”、4位の“大停電”、学校のチャイムのメロディーを混ぜたところで「この曲が5位か。5位でよかったね」と“水流のロック”と続けていく。楽曲はコロコロと表情を変えていくが、どの曲にも共通するのはメロディーの強さとその歌詞のメッセージの強さ。そんな4曲メドレーを披露すると、またしても大きな拍手が。

そして最後に「もう一個だけ大事なお礼をさせてもらってもよろしいでしょうか」と日食がつぶやくと、「これは、終わりから始まる新しい旅の提示だと思ってみなさんにお見せしたかった。おかえりkomaki!」と大きな声で日食の盟友komakiを舞台上へ招き入れる。客席からは今日イチの拍手が沸き起こり、「帰ってきました! ドラムをやってますkomakiと申します!」とkomakiが挨拶。

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日食とkomakiはそれぞれ、長い長いダイナソー探しの旅に出ていて(体調不良)ワンマンライブ<白亜>を飛ばしてしまったこと、そんなダイナソーが岐阜で見つかったこと、体調不良の時に日食が叱咤激励という名の容赦ない言葉をかけたこと、今日会場の入り口で日食が待ってくれていて「おかえり」と迎えてくれたこと、それは待っていたのではなく先の映像を撮影していただけだったことなどを冗談交じりに語り合う。

そしてkomakiが「ドラムを叩きたくてウズウズしているから1曲叩いてもいいでしょうか」と言うと、袖からドラムセットが登場。日食が「何の曲やる? あの曲でいいか」、komakiが「あの曲で」と言うと、“ログマロープ”がスタート。2020年2月の<△Sing better△Tour>最終公演以来となる二人でのプレイだ。

激しいドラムと激しいピアノに乗せて、今日イチの力強い歌声を聴かせる日食。起立して身体を揺らせるオーディエンス。1曲入魂、手数の多いkomakiのドラムに合わせて激しく鍵盤を叩く日食。横浜の地にこだまする日食とkomakiのコーラスによる《鋼の心臓》というキラーフレーズ。すでに客席からは割れんばかりの手拍子が鳴っていたが、日食は「もっと来れるんじゃないの?」とさらに客席を煽る。これに応えて観客の一部は頭上に手を掲げての大きな大きな手拍子。きっと配信で観ているファンもモニターの前で手を叩いていたことだろう。腹を括り、一歩を飛び出す勇気に溢れたこの最終ナンバー“ログマロープ”を日食が歌い上げると、またしても客席から大きな拍手。それに応えるように大きく手を振る日食とkomaki。日食は「またな!」と一言残し、オーディエンスとの再会を誓ってはステージを後にするのであった。

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Text:酒井優考
Photo : 新倉映見 (えみだむ)

PROFILE

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日食なつこ

1991年5月8日岩手県花巻市生まれ、ピアノ弾き語りソロアーティスト。
9歳からピアノを、12歳から作詞作曲を始める。高校2年の冬から地元岩手県の盛岡にて本格的なアーティスト活動を開始。直接人の心の琴線に触れるような力強い歌声、そして緻密に練り込まれた詞世界、作曲技術が注目を集め、『ROCK IN JAPAN FESTIVAL』、『FUJI ROCK FESTIVAL』など大型フェスにも多数出演。ギターやベースなどの楽器、そして時にドラムのような打楽器のパートさえもピアノひとつで表現する、独自のプレイスタイルを軸に活動を続ける。ライブではピアノ弾き語りのほかに、ピアノ×ドラムのみのシンプルな形態で臨むがことが多く、ライブハウスやホールだけでなく、カフェやクラブ、お寺や重要文化財等でもライブを行い、数々の会場をプレミアムな非日常空間に作り変えてきた。強さも弱さも鋭さも儚さも、全てを内包して疾走するピアノミュージックは聴き手の胸を突き刺さし、唯一無二の音楽体験を提供する。

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INFORMATION

ミメーシス

2022年3月30日(水)
<初回限定盤>
¥6,600(tax incl.) 
品番:366-LDKCD
形態/仕様:窓付BOX仕様(通常盤CD+標本風カード)フルアルバム

<通常盤>
¥3,300(tax incl.) 
品番:367-LDKCD
形態:CD フルアルバム 

<収録曲>
01 シリアル
02 √-1   (※読み:ルートマイナスイチ)
03 クロソイド曲線
04 meridian
05 必需品 (album ver.)
06 夜間飛行便
07 vip?
08 un-gentleman
09 hunch_A (album ver.)  (※読み:ハンチエー)
10 小石のうた (Natsuko singing ver.)
11 悪魔狩り
12 うつろぶね
13 最下層で

『ミメーシス』特設ページ