——では選んでいただいた曲とその理由や思い入れを聞かせてください。まず浜崎あゆみさんの“JULY 1st”。

初めてカラオケで歌ったのがこの曲なんです。みんな浜崎さんが好きで、私ももれなく好きで。”ヤンキー、海、金髪”最高じゃないですか(笑)。こんなに風景や設定が見える人っていないなと。浜崎さんって本当のところを見せずに未だにやり切ってるから一番ストイックでかっこいいと思います。

浜崎あゆみ– “JULY 1st”

——他も超ど級の女性の曲ばかりなんですけど(笑)。

私、女性が歌ってれば誰でも好きなんですよ(笑)。YUKIさんはこの曲が一番”野生感”が出てるんですよ。ジュディマリはどんどん奇想天外な世界になっていったけど、ソロになってからはこっち側で歌ってくれてる感じがする。歌詞もね「私が愛しているから幸せだって言って欲しい」みたいな内容で、何があっても肯定されてる感じ、「この曲があればいいんじゃない?」って感じですよね。

YUKI – “愛に生きて”

——そしてglobeの“Wonderin’ Destiny”は?

小室さんは神様なんで。中でもglobeの場合、マークさんがいることでKEIKOさんの歌のパートが出てくるだけでいきなりサビが作れちゃうのが革命で。だからマークさんのパートも完璧に歌ってました(笑)。それが超楽しくて。それと、身の回りのことを歌ってるのにいきなり宇宙のことに飛躍するのが日本の作家さんだと小室さんとつんく♂さんなんですよね。

globe – “Wanderin’ Destiny”

——そしてSPEED。それこそ大森さんに歌手の夢を諦めさせたアクターズスクールの•••。

第一世代ですよ。二人分のパートにマーカーを引いて、練習して歌ってました。SPEEDは必死に歌ってる歌詞の内容がスタイリッシュな大人の女性のようで、そのギャップが面白かった。その中でも“STEADY”は群を抜いて曲としていいと思いますね。

SPEED – “STEADY”

——そしてラスボス的な中島みゆきさん。

言葉の中毒性で気持ちよくなれるんですよね。言葉のイントネーションとメロディが一致してるからすーっと入ってきて気持ちいい。国語的だと思う。

中島みゆき – “わかれうた”

——そして大森さんが語ると深くなりそうなモーニング娘。の“シャボン玉”。

道重さんが入って最初の曲というのもあるんですけど、「泣いてすむなら泣きやがれ」って、歌ってて気持ちいんですよね。つんく♂さんは「この子がこれ言ったらみんなが幸せになれるな」っていう曲を書いてくれたり、それがプロデュースか、って腑に落ちるんですよ。モーニング娘。の曲は一人で歌うと大変です。

モーニング娘。 – “シャボン玉”

——(笑)。そして特訓ちっくな曲が。

悔しいから10回連続とかで入れてました(笑)。あとあと、自分で曲作るようになって分析すると、自分の言葉のはめ方と似てるのがこの曲で。大体、この曲は1小節が4拍で歌詞の文節が5拍目まで続いています。それでしか出せない麻薬的なグルーヴがあると思います。

MINMI – “The Perfect Vision”

——そして山口百恵さんは?

これは女性がカラオケで歌って誰でも気持ちいい曲だと思います。みんな「バカにしないでよ」と思って生きてるじゃないですか? 当時、ポルシェってわかんなかったけど「かっこいいんだろうな」と思ってました(笑)。

山口百恵– “プレイバック Part2”

——ともさかりえさんの“カプチーノ”は意外でした。

椎名林檎さんの作詞作曲なんですけど、「アイドルが歌なんかやって」ってバカにされないように、いろんなこと考えたんだろうなっていう愛情を感じますね。

ともさかりえ – “カプチーノ”

——そして最後は鈴木あみさんの“I ready wanna tell”。

小室さんは意図的ではないと思うんですけど、「ちょっとこの人にこのキー、無理あるやろ」ってキーを出させるのが好きで。女性が無理して歌うと声がエロくなるんですよ。それがあみさんの場合、革命で、ずっと無理して歌ってる感じがセクシーで大好きですね。

鈴木あみ – “I ready wanna tell”

——晴れて歌うことが仕事になった今もカラオケには行くんですか?

行かないですね、全然。でも「この人はどんな気持ちでこれを書いたのか、なぜこういう曲になってるのか?」を考えるのが好きで。

——全て今に繋がった上で、今はオリジナルに昇華していると。

はい。でも、この辺の曲もコピバンとかでやっちゃうんで(笑)、歌ってはいるんです。

——(笑)。ではいつかMINMIさんをバンドバージョンで聴いてみたいです!

あ、やります、やります!

——よろしくお願いします。本日はありがとうございました!

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大森靖子mysoundページ

【インタビュー】大森靖子のカラオケで絶対に歌っていた楽曲プレイリスト music160825_oomoriseiko-pickup_01

【インタビュー】大森靖子のカラオケで絶対に歌っていた楽曲プレイリスト music160825_oomoriseiko-pickup_2

EVENT INFORMATION

大森靖子2016年全国ツアー <TOKYO BLACK HOLE TOUR>

2016.10.01(土)
OPEN 16:00/START 17:00
湧太郎 國之譽ホール(秋田)
DOOR ¥3,800

2016.10.08日(土)
OPEN 18:00/START 18:30
旧香港上海銀行長崎支店記念館(長崎)
DOOR ¥3,800

2016.10.09(日)
OPEN 18:00/START 19:00
別府ブルーバード劇場 3F (大分)
DOOR ¥3,800

2016.10.14.(金)
OPEN 18:00/START 19:00
CLUB QUATTRO (名古屋)
DOOR ¥4,800

2016.10.15.(土)
OPEN 18:00/START 18:30
MACANA(仙台)
DOOR ¥4,800

2016.10.22(土)
OPEN 17:00/START 18:00
CRAZYMAMA KINGDOM(沖縄)
DOOR ¥4,800

2016.10.23(日)
OPEN 17:30/START 18:00
BEAT STATION(福岡)
DOOR ¥4,800

2016.10.29(土)
OPEN 17:30/START 18:00
PENNEY LANE24(札幌)
DOOR ¥4,800

2016.11.04日(金)
OPEN 17:30/START 18:00
LIVE JUKE(広島)
DOOR ¥4,800

2016.11.10(木)
OPEN 18:15/START 19:00
BIGCAT(大阪)
DOOR ¥4,800

2016.11.11(金)
OPEN 18:30/START 19:00
サロンキティ(松山)
DOOR ¥4,800

2016年11月18日(金)
OPEN 18:00/START 19:00
ZEPP TOKYO(東京)
DOOR ¥5,500

詳細はこちら

RELEASE INFORMATION

『ピンクメトセラ/勹″ッと<るSUMMER』

2016.08.24(水)
大森靖子
詳細はこちら

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text&interview by Yuka Ishizumi

photo by Mayuko Yamaguchi