99年に結成され、常に時代を先取りした音楽を発表し続け、侍JAZZと形容されていたオンリーワン・インストゥルメンタルバンドPE’Z(ペズ)が、本日正午、来年2015年末をもって解散すると発表した。オフィシャルホームページでリーダーであるドラムの航がコメントを発表したほか、各メンバーがそれぞれのブログやSNSサイトで様々な想いを伝えた。
そこにはそれぞれの15年間の想いと決断に至った経緯が綴られている。解散は「メンバー5人で話し合い、最終的にはスタッフとも話し合った結果」とした上で、「メンバーの音楽への情熱は全く消えてなく、俺らにとっては前向きな決断」だというのが5人に共通した結論となっており、15年間に渡る活動に悔いが無い事が伝わる内容だ。
PE’Zは、ストリートライブからその活動を始め、ニュース番組に取り上げられた事をきっかけにメインストリームに駆け上がった。「媚びない若者」というスタイルと硬派な音楽性が若者のみならず、多くの人々の支持を獲得し、初参加のイベントがフジロックフェスティバルだったという、彼等にとってはアメリカンドリームにも通じる、夢のような流れの中で2002年、“Akatsuki”でメジャーデビューを果たした。
1stアルバム『九月の空』は、オリコン10位に入り、インストゥルメンタルでは異例の第17回日本ゴールドディスク大賞「ニューアーティスト・オブ・ザ・イヤー」を受賞し、その後は海外レーベルとも契約し、アジア、アメリカ、欧州と活動の場を広げた。
2008年にはアルバムを雑貨店限定でリリースし、2011年には合法ダウンロードと称して、アルバム全曲のフリーダウンロードを試みる等、話題に事欠かない活動を展開し、ここ最近では次世代の子供達に演奏を直接教えるジャズクリニックを開催して、後進の育成にも積極的に関わってきた。
彼らの音楽はTVや映画のテーマ、番組BGMなどにも広く使われ、現在に至るまでPE’Zの曲が聞こえない日は一日もないと言われるほどアマチュアからプロにまで支持されている。
そんな彼らが解散に至った詳細は彼らのコメントにゆずるが、「第二のスタートをきります。これからも音楽愛を持って華麗(?)に舞い続けますので宜しくお願いします。」とキーボードのヒイズミマサユ機が語るように、彼のソロプロジェクトやH ZETTRIOの活動も含め、5人それぞれの音楽活動が続いてゆく事だけは確かなようだ。
本年末に予定されている毎年恒例の年末イベント<EN-MUSUBI2014>が直接ファンに事情を説明する初めての場となり、その後、全国42カ所を巡る<REALIVE TOUR2015 –START LINE->が年明け早々にスタートする。追加公演として4月19日(日)東京世田谷区•昭和女子大学人見記念講堂でのライブも決定している。そして、思い出のフェスを数本出演し、2015年の年末に行われる<EN-MUSUBI2015>をもってPE’Zとしての活動は最後となる。
彼らとともに歩んできたファンはもちろん、まだ一度もそのステージを見た事のない方々にも是非足を運んでいただきたい。日本におけるインストゥルメンタルミュージックの地位をメジャーシーンにまで押し上げたバンド、PE’Z。彼らの生きた伝説を、そして迫力のステージをその目で確かめてほしい。
Event Information
EN-MUSUBI2014~血騒(ちそう)っていう位だからそれはもう~
2014.12.23(火祝)@福岡:BEAT STATION
2014.12.24(水)@大阪:umeda AKASO
2014.12.25(木)@愛知:THE BOTTOM LINE NAGOYA
2014.12.27(土)@東京:shimokitazawa GARDEN
2014.12.28(日)@東京:shimokitazawa GARDEN
2014.12.29(月)@北海道:札幌cube garden