最新アルバム『Chaosmosis』を携え、プライマル・スクリームのジャパン・ツアー最終日公演が10月20日、東京、新木場Studio Coastにて行われた。
3年振りの日本でのライブを待ちにまった観客の熱気と歓声の中、赤のセット・アップできめたボビー・ギレスピー、アンドリュー・イネスをはじめとしたバンドメンバーがステージに登場。
オープニングは90年代を代表する名盤『Scremadelica』からの“Movin’ On Up”でスタート。立て続けに最新作より、スカイ・フェレイラとの共演が話題を集めた“Where The Light Gets In”を披露。
アンドリュー・イネス、マーティン・ダフィをはじめとしたバンドの演奏も切れ味よく、前回の来日公演時はベースのシモーヌ・バトラーがバンドに参加したばかりだったが、今回は時折コーラスを挟みながら力強くバンドの演奏を支えるプレイは見事の一言、強烈な個性を持つバンドのステージには無くてはならない存在感を放っていた。
代表曲を交えた“爆発力”のある選曲で魅せた前半から、ボビーのエモーショナルなボーカルで聞かせる“(I’m Gonna)Cry Myself Blind”、サイケデリックな“Higher Than The Sun”、最新作のオープニング・ナンバーでもある“Trippin’ On Your Love”など、バンドの美しくメロウな側面をみせてくれる演奏を中盤で披露し、後半戦に突入。
2000年代に入ってからのバンドを代表するロックンロール楽曲“Swastika Eyes”に始まり、会場をダンスフロアの空気に一気変えてしまう“Loaded”から、“Country Girl”へとトップギアを入れオーディエンスをのみ込んで行くあたりは、30年の活動歴をもつ彼らならではと言えるだろう。
そして、彼らの数々の代表曲の中でもひと際人気の高い、体で感じるロックの楽しさを詰めこんだ“Rocks”で本編が終了。
アンコールは“Come Together”を披露、日本を愛するバンドとバンドを愛する日本が一つになり、混沌としたこの時代に美しく輝く感動的ともいえるフィナーレで日本公演を終了した。
一つのステージでこれだけの音楽の要素が感じられるプライマル・スクリームのステージは、完成形ではなくこれからもきっと進化を遂げて行くに違いない。
プライマル・スクリーム JAPAN TOUR 2016 TOKYO 10.20(木)新木場Studio Coast
1.Movin’ On Up
2.Where The Light Gets In
3.Jailbird
4.Accelerator
5.(Feelig Like A) Demon Again
6.Shoot Speed / Kill Light
7.(I’m Gonna)Cry Myself Blind
8.Higher Than The Sun
9.Trippin’ On Your Love
10.100% Or Nothing
11.Swastika Eyes
12.Loaded
13.Country Girl
14.Rocks
アンコール
15.Come Together