グラミー賞にもノミネートされたサウスロンドンの3ピースバンド、PVAが待望のデビュー・アルバム『BLUSH』のリリースを発表。10月14日に〈Ninja Tune〉よりリリースされる。
グラミーにもノミネートされたサウスロンドンの3人組
PVAは、2018年にエラとジョシュが一緒に「カントリー・フレンド・テクノ」と名付けたものを作り始めたことから始まった。最初のステージを終えた後、ライブパフォーマンスに新たな一面をもたらすべく、ルイスが加入。こうして一層迫力を増したライブを重ねるに連れて、PVAはロンドンのライブ好きの人々の間で熱烈な評価を確立した。
バンドはやがてサウスロンドンで盛り上がるインディーロック・シーンの中心的存在として、スクイッド(Squid)、ブラック・ミディ(black midi)、ブラック・カントリー・ニュー・ロード(Black Country,New Road)などと共に注目を集め始める。さらには<SXSW>、<Pitchfork Music Festival>、<Green Man Festival>などに出演するとともに、シェイム(Shame)、ドライ・クリーニング(Dry Cleaning)、ゴート・ガール(Goat Girl)などの全国ツアーにも帯同するように。彼らに対する需要の高まりは凄まじく、一晩でライブとDJが別々の会場でブッキングされるというようなケースも珍しくなかった。
PVA – Divine Intervention
バンドは2019年の末にデビューシングル“Divine Intervention”を〈Speedy Wunderground〉よりリリースし、その1年後にはデビューEP『Toner』を〈Ninja Tune〉からリリースした。このEPに収録されたムラ・マサ(Mura Masa)による“Talks”のリミックスは、2022年のグラミー賞で最優秀リミックスレコーディング賞にノミネートされた。
暴力的なトラックとポエジーが同居する『BLUSH』
『BLUSH』には、インダストリアルミュージックの重厚なビートがふんだんに盛り込まれ、そこに、破壊力を持ったエネルギー、とげとげしいパンク精神、そしてエラによる詩情あふれる歌詞から伝わる声を潜めた洞察が含まれている。確立したサウンドは、バンドが周囲からの重圧を押しのけて可能性に満ちた新しい世界を切り開くアルバムを作り上げた証である。
「このアルバムは、それ自体が生命を持っていた」とエラは述べる。「本当に私たちが予想もしていなかったものができあがった」皆を驚かせようと始めたことにもかかわらず、その結末に彼ら自身が衝撃を受けている。だが、どれほど思いがけない結果であろうとも、それは天啓以外のなにものでもない。
PVA – ‘Hero Man’(Official Audio)
今回解禁された“Hero Man”からは、PVAの音楽的進化の最新段階を示す、自由でパワフルな新しい表情が垣間見られる。リズミカルなトラックは、エーテル調のシンセサイザーラインと推進力のあるベースライン、正確でエネルギッシュなドラムが組み合わされており、エラが自分自身に向き合った歌詞は「食べられない、眠れない、仕事に行けない、離れられない」という印象的なフレーズが展開していく。
エラはこの曲について「制限的で閉鎖的な自分との関係」をテーマにしていると説明し、さらに「“男らしさ”という概念に対する苛立ちと、そこから自分を解放して世界を探求できないことに対する憤りの表現」であると語っている。
PVA待望のデビュー・アルバム『BLUSH』は10月14日(金)にCD、LP、カセットテープ、デジタルでリリース。国内流通仕様盤CDには解説書が封入される。LPはピンク・ヴァイナル仕様の通常盤と、ブルー・ヴァイナル仕様の限定盤で発売される予定だ。サウスロンドンを揺るがす3人組のデビューを見届けていただきたい。
PVA – ‘Untethered’(Official Video)
RELEASE INFORMATION
BLUST
2022.10.14(金)
PVA
〈Ninja Tune〉
Tracklist:
1. Untethered
2. Kim
3. Hero Man
4. Interlude
5. Bunker
6. Comfort Eating
7. The Individual
8. Bad Dad
9. Transit
10. Seven (feat. Tony Njoku)
11. Soap