REDLINE TOUR 2013 10DAYS
2013.10.11(FRI)~10.20(SUN)@恵比寿リキッドルーム

やー、色々といい体験になった10日間だった。自分自身、かつて10日間連日で同じ会場に通い、ライヴを観た経験はなかった。が故に、日毎現れる新しい景色には、色々な発見や出会い、感心や驚愕があった。

昨年は北海道から沖縄まで、各地での異種格闘の激闘を始め、セミファイナルとなった東京では新木場コーストにてジャンル不当のアーティストたちを集めながらも満員の大盛況を収めた<REDLINE TOUR>。同イベントが今年は<REDLINE TOUR 2013 10DAYS>と銘打たれ、恵比寿リキッドルームにて10月11日(金)~10日間に渡り開催された。

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おさらいすると、この<REDLINE TOUR>は、2010年より毎秋、全国をまたにかけ行われている音楽イベント。先鋭的なアーティストを各地違った組み合わせで展開し、その規模と出演ラインナップは開催毎にグレードアップしている。主催は〈JMS〉というインディーズ作品のディストリビューター。このイベント中、多くのアーティストがリスペクトを込めてMCしていたが、この会社が無ければ、SiMもCrossfaithも、ロットントングラフティも、FACTも、Northern19も、その他多数のインディーズバンドたちの作品がCDショップの店頭に並ばないし、WEBショップで買うことも出来ない。いわばアーティストとCDショップの重要な橋渡しの役割にしてメッセンジャー的な会社だ。そんな〈JMS〉が主催する前代未聞のイベントがこの<REDLINE TOUR>。しかも自社で流通しているもの以外でも、みんなに観てもらいたいアーティストなら、メジャー/インディ問わずオファーし、出演を実現させる。その姿勢には頭が下がる。それはアーティストも同感のようで、今年もこの会期中、数多くのアーティストがMC内で、この〈JMS〉に向け、「他共演アーティストとの共演の機会」、「このステージに立たせてもらったことへの感謝」、「お客さんとの新しい出会いの場の喜び」を伝えていた。

メロディックパンク、ギターロック、ラウドロックからダンスロック、スカからアイリッシュ、はたまたアイドルまで、ロックを基軸にジャンルも更に多岐に渡った今年。とは言え今年はその日毎に、ある程度のカテゴリに分けられた。まっ、中にはどうしてもはみ出しちゃうもの同士での異種格闘技、なんて日も幾つかあったけど(笑)。

また今年は、そのリキッドルーム丸ごと使い、音楽ステージを中心とした総合フェスとした様相も見せていた。例年のDeviluse等の出店に加え、<REDLINE>のオフィシャルカメラマンである鈴木公平のまるでプリントからアーティストが飛び出してくるんじゃないか、と思えるほどの臨場感たっぷりのここ数年の<REDLINE>のステージを追った写真展や、残念ながら開演時間の関係で観ることが出来なかったが、池田圭監督・脚本・撮影による、COUNTRY YARDが音楽を担当した映画『眩しくて見えなかったから 長い瞬きを繰り返した』も上映され、音楽のみならず、カルチャー全般の充実したイベントであった。そうそう、鈴木氏の写真展では、前日のライヴの写真が次の日には早くも展示。そのタイムリーさやリアリティにもかなり驚かされた。

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