2026年3月29日、世界トップクラスの10代アーティストが集結したエンターテインメントフェス『ZERO FES 2026』が開催され、グランドオープン直後の高輪ゲートウェイシティが熱気に包まれた。

主催者は、現在15歳の天野凱斗(Gaito Amano)。10歳のときに始めた「Dear My Future Friends」は、「世界中に友達をつくる」ことを目的としたプロジェクトであり、アポなしで大使館を訪問し、20カ国の友人とつながった実績を持つ。

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その実体験をもとに14歳で起業。現在は、イベントプロデュースやプラットフォーム運営を手がけるクリエイティブエージェンシー「IDEAR(アイディア)」を率いている。開催直前のインタビューで「これから未来をつくっていく世界の10代が国境や垣根を超えてつながり、オンラインの外側にある可能性を拡張していく」と語った彼のビジョンがどのような光景となって現れたのか。熱狂と多幸感に満ちた1日をレポートする。

桜舞う春の高輪、最新スポットに世界中からティーンが集結

開催日となった3月29日。この3月にグランドオープンしたばかりの最新街区・高輪ゲートウェイに折しも都内は桜が満開を迎え、和やかなセレモニームードが漂っていた。今回、『ZERO FES 2026』の舞台となったのは、駅直結のカンファレンス施設・TAKANAWA GATEWAY Convention Center。改札を出てすぐの地下へと続くエスカレーターには、一目で参加者だとわかるファッションに身を包んだおしゃれなティーンエイジャーたちが次々と流れ込んでいく。

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入場ゲート前には巨大なフォトパネルが設置され、スマートフォンのシャッターと高揚感に満ちた声が響く。待機列に並ぶ来場者たちに手渡されたのは、入場用のリストバンドと、1枚の自己紹介カード。「友達づくりの場」であることを具現化した仕掛けだ。デジタルネイティブな世代が、名前や好きなことを自由に書き込んだアナログなカードを手に会場へ入る。その姿に、これから始まる「リアルな繋がり」への期待感が膨らんだ。

地下空間に広がる、“10代のための”洗練された非日常

会場に一歩足を踏み入れた瞬間、そこには「10代が主役のフェス」という言葉から連想される手づくり感や微笑ましさは微塵もなかった。そこに広がっていたのは、純粋にエンターテインメントの興奮を最大化するために計算し尽くされた空間レイアウトだ。

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とくに驚かされたのは、妥協を一切排除した厚みのある音響。BabyChiefDoitが放つ、荒々しく重厚なベースラインが特徴のシカゴ・ドリルをはじめ、緻密なリズムを構築するELFIGOやTim BlissのモダンなEDM、DJ MICHELLEの卓越したスクラッチ。ライブドラムとDJセットを融合させるCezary Machejなど、多様かつ多彩なアーティストラインナップからも「音」への徹底したこだわりは必要不可欠だったといえるだろう。そして、ここが世界基準のアーティストを迎えるにふさわしいステージであることを明瞭に示していた。

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フロアの両サイドに設置された巨大なスクリーンには、ステージ上のパフォーマンスがリアルタイムで映し出される。スクリーンの足元に設置された、幻想的に発光するオブジェのようなスツールにも目を惹かれた。ステージ前に渦巻く興奮と、腰を下ろしてマイペースに揺れるムードが同居する空間には、思い思いに楽しむことを許された心地よい余白が感じられた。

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会場には、ドローンが縦横無尽に駆け巡り、多角的な視点の映像をスクリーンに送り込む。操作するのは、プロデューサーGaito Amanoのクラスメイトであり16歳の高校生ドローンレーサーとして世界選手権への出場経験をもつ山本悠貴選手だ。音、光、映像、そして最先端のテクノロジー。これらが融合した上質な空間は、ある種のナイトシーンの予行練習としても完璧な非日常の輝きに満ちていた。

好奇心が未来のタネに変わる企業コンテンツブースも

ステージ上のパフォーマンスはさることながら、会場内に展開された3つの企業ブースも観客が主体的に楽しむ場として『ZERO FES』が用意した重要なコンテンツだ。開催直前のインタビューで「ここで新しい自分に出会い、まだ目覚めていない才能に気づいてほしい」とGaito氏が語ったように、好奇心をくすぐるさまざまな仕掛けを来場者も積極的に楽しんでいた。ここでは、企業ブースの一部にフォーカスして紹介する。

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「ZERO FES Make-up LAB by Shiseido Beauty Academy」
資生堂ビューティーアカデミーのブースでは、プロのメイクアップアーティストを目指す学生たちが来場者に「限定スペシャルメイク」を実施。日常では体験できないフェス仕様の華やかなメイクに目を輝かせる来場者の姿が印象的だった。

「Spotify DJ Photo Booth Experience」
ひときわ大きな人だかりができていたSpotifyブース。『ZERO FES』のロゴがあしらわれた本格的な機材が鎮座するフォトエリアで、DJを擬似体験できるこの場所では、友人同士で機材を囲みポーズを決める若者でつねに賑わっていた。

「Adobe Firefly オリジナル缶バッジ製作」
生成AI「Adobe Firefly」を使い、『ZERO FES』のロゴをベースにオリジナル缶バッジを制作できるサービスを提供。最先端のテクノロジーでイメージをかたちにする施策は、クリエイティブを身近に楽しんでほしいというフェスの姿勢が体現されていた。

境界線が音に溶けていく、一瞬で「友だち」になれる場所

会場を見渡すと、デートで訪れたカップルや、親子連れ、さらには同じ目的を持って集まった同性グループなど、多様な層が一体となって揺れていた。10代が主役のイベントである以上、会場内にアルコールの提供はもちろん一切ない。お酒の力を借りずとも、純粋な好奇心とエネルギーによって成り立つ、ピュアな喜びに満ちた空間だと感じられた。

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会場のキャパシティだけでなく、出演アーティストのラインナップも格段のパワーアップを遂げた、『ZERO FES 2026』。10代のフェスという枠を超え、グローバル・ミュージックシーンの最前線を東京に現出させていたと断言できるイベントだった。そして、壮大なスケール感のなかに、驚くほど親密であたたかな「つながり」が生まれていたことも記しておきたい。

もっとも象徴的だったのは、UAE・ドバイから来日した14歳の神童・DJ MICHELLEのパフォーマンス中に自然発生的に広がっていったダンスの輪だ。フロアのボルテージが高まるにつれ、言葉もルーツも異なる若者たちが誘い合い、輪の中央でパフォーマンスを披露する。互いのスキルにリスペクトの拍手を送り、笑顔でハイタッチを交わす。初めて出会った隣の誰かと、音を通じてひとつの「チーム」になっていく。思わず胸を熱くするその光景は、Gaitoプロデューサーがインタビューで語った「会った瞬間に仲良くなれる、10代だけの特別な空気感」そのものだった。

今回の『ZERO FES 2026』が提示したのは、10代のエネルギーが正しく繋がり合ったとき、世界をも動かす巨大な現象になり得るという証明だ。イベントの核となる『Nothing is everything』というコンセプトを体現するように、終演後のフロアは、この日新たに芽吹いた挑戦を語り合う「次の主役」たちの交流の場となっていた。

ここからさらに、どのような現象が巻き起こるのか。第3回、第4回とスケールを広げていくであろう『ZERO FES』の次なるアクション、そこから描かれていく世界に今後も注目したい。東京から始まったこのうねりが、今、確実に未来を塗り替え始めている。

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EVENT INFORMATION

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ZERO FES 2026

2026.03.29(日)
TAKANAWA GATEWAY Convention Center(LINKPILLAR Hall A,B,C)

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