SANABAGUN.岩間俊樹さんの愛車、キャデラック・エスカレード。ハーレーがアメリカを象徴するマシンであるように、このクルマも非常にアメリカンな1台だ。今回は普通自動車MT免許で乗れるハーレー=トライクを前に、岩間さんの音楽のルーツ、そしてアメリカンカルチャーとのつながりを語っていただいた。
Interview:岩間俊樹(SANABAGUN.)
ハーレーダビッドソン ジャパンと、日本の音楽シーンの横っ腹に風穴を開けつつあるジャズ/ヒップホップチーム、SANABAGUN.のハイブリッド・プロジェクト「STREET×STREET」から生まれたオリジナルソング“We in the street”。
SANABAGUN. / We in the street【music video】
ミュージックビデオの中で疾走感に溢れたラップを聴かせてくれるだけでなく、最後に何かを予感させるような余韻を残した出演をしているのが、チームのフロントマンであるMCの岩間俊樹さん。彼の愛車はキャデラック・エスカレードだ。アメリカを代表するラグジュアリーなフルサイズSUVであり、バイクの世界でハーレーがそうであるように、最もアメリカらしさを感じさせるクルマの1台である。
SANABAGUN.の音楽のルーツも、ラグジュアリーSUVも、どちらも同じアメリカンカルチャーという言葉に行き当たる。その双方を、この日本という国で実践している岩間さん。そこには何か、こだわりに満ちたストーリーのようなものがありそうだ。
小さい頃からアメリカンカルチャーが身近にあった
SANABAGUN.の曲を聴いていると、折に触れてものすごく日本語というものを大切にしてる気がしてくることがある。日本語が持つ特有の言葉の響き、語感、区切り。それらが矛盾も不自然さもなくリズムやメロディに乗っている感覚。言葉の組み方にインテリジェントな緻密さすら感じられる。そこはやはり、こだわりどころなのだろうか?
「嬉しいですね。音楽メディアのインタビューだとどうしても音楽性の方に話が行ってしまって、言葉にフォーカスしてくれる人ってなかなかいないですから。歌詞を書いているのは僕とボーカルの高岩なんですけど、ラップだから言葉数的には僕の方がかなり多いんですよ。僕に関していえば、ラップの歌い方に日本の単語とか日本独特の言い回しとか、日本の言葉が持つメッセージ性だとか、そういうのがしっかりはまるようにかなり気を使っています。僕はどの口が何を吐くかが結構重要だと思ってるんです。同世代のミュージシャンとかを見てても、それじゃ本当に奥まで見える人には響かないでしょ、ってことも結構ある気がする。言葉の中にある重みが結構重要だって、そんなことを思いながらいつも歌詞を書いています」
その日米融合を巧みにこなすのはそう簡単なことではないように感じるのだが、岩間さんは「僕は日本語のラップから入って、ずっとやってきたから……」と自己分析する。そしてもうひとつ、生まれ育った環境の影響も大きかったようだ。
SANABAGUN. 岩間俊樹に影響を与えた! 生まれ育った環境とは?
text by 嶋田智之
photo by 横山マサト