音楽的トレンド、そしてアーティストの在り方としての羅針盤
ソンという新たな才能、そしてそのデビュー作である『トレマーズ』には2つの意味がある。1つはここ数年、そしてこれから正に時代を代表することになる音楽的トレンドの羅針盤としての役割を果たしてくれるということ。そして2つ目はサウンド面のテイスト・メイカーに留まらず、プロデューサー/リミキサーのような裏方とシンガーソングライターの二足のわらじを履きながら時代を作っていくアーティストの在り方のひとつの模範例になり得るという点だ。この2つを意識して2014年のインディー・シーンを眺めてみると新たな楽しみ方が見つかるかもしれない。
現在ソンはツアーに突入しているが、どうやらかなりのビッグネームとの共同作業の噂も聞こえてきた(名前はまだ公表されていない)。「プロデューサーかシンガーソングライターか」というつまらない二元論ではなく、双方の経験値を活かしながらソンがネクスト・ステージへ向かっていくエキサイティングな過程を是非多くの人にも体験してもらいたい。まずは6月、<Hostess Club Weekender>が最初のチャンスだ。
(text by Keigo SADAKANE)
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