大学在学中の2015年にイギリスのブライトンで結成された、オリー・ジャッジ(ドラム&リードボーカル)、ルイス・ボアレス(ギター&ボーカル)、アーサー・レッドベター(キーボード、弦楽器、パーカッション)、ローリー・ナンカイヴェル(ベース&ブラス)、アントン・ピアソン(ギター&ボーカル)から成る5人組バンド、スクイッド(Squid)。これまで数々のトップスターたちを輩出してきたBBC「Sound of 2020」候補に選出され、〈WARP〉との電撃契約も大きな話題となった同バンドが、デビューアルバム『Bright Green Field』のリリースを発表した。
Squidのデビューアルバム『Bright Green Field』がリリース決定!
ダン・キャリーが主宰するレーベル〈Speedy Wunderground〉からリリースされたシングルやEP作品、そしてずば抜けたライブパフォーマンスによって、瞬く間にイギリスで注目を集めることとなったスクイッド。ダン・キャリーがプロデューサーを務める待望のデビューアルバム『Bright Green Field』は、バンドの底知れないスケールと野心に満ち溢れている。アルバムには、ブラック・カントリー・ニュー・ロード(Black Country, New Road)のサックス奏者ルイス・エヴァンスらが参加している他、フィールドレコーディングによる環境音や自然音も取り入れられ、彼らのDIYな実験精神も存分に発揮されている。
緊張と緩和を持ったそのサウンドでは、碑のようにそびえるコンクリートのビル群と想像上の都市を舞台にしたディストピアの姿が広がっている。スクイッドの音楽は時として、それがかき乱された不協和音であろうとも、あるいはグルーヴが噛み合う流麗なものであろうとも、我々が生きる喧騒に満ちた世界を反映している。なおレコーディングは猛暑の中、キャリーが運営するロンドンの地下スタジオにて、ノイズを避けるためにエアコンまで切られた状態で行われたという。
本作はCD、LP、カセット、デジタル配信で5月7日(金)に世界同時リリース! 国内盤CDには、〈WARP〉契約後にリリースされた“Sludge”と“Broadcaster”の2曲が収録され、歌詞対訳と解説書が封入される。LPは、限定のグリーン・ヴァイナルと通常のブラック・ヴァイナルの2種展開だ。
そして今回の発表と合わせて、収録曲“Narrator”がMVと共に解禁となった。2018年の中国・フランス合作映画『ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(原題:地球最后的夜晩)』にインスパイアされたという本楽曲では、記憶と夢と現実の区別を失いつつある男のストーリーが描かれている。バンドのパフォーマンスと仮想現実世界が見事に融合したMVは、VFXや3Dアニメを得意とする映像作家フェリックス・ジーンが手掛けている。こちらも是非お見逃しなく。
このアルバムでは、架空の都市の風景を作り上げた。それぞれの楽曲は、その世界に存在する場所や出来事や建造物を描写しているんだ。この都市は実在の場所ではなく、虚構と電脳世界に存在するものだけど、僕たちが暮らす現実世界の明確な特徴を模倣している。言わばディストピアそのものであるイギリスの都市の風景だ。小説家ダグラス・クープランドによる、我々は『極限の現在』を生きているという見解、それから評論家マーク・フィッシャーによる、過去を亡霊に見立てる憑在論的音楽や未来が静かに抹消されているということに関する記述を読んだおかげで、自分たちは長年、未来を偏重するディストピアそのものの環境で生きてきたのだと実感したんだ。
オリー・ジャッジ(ドラム&リードボーカル)
Squid – Narrator (Official Video) ft. Martha Skye Murphy
RELEASE INFORMATION
Bright Green Field
2021.05.07(金)
Squid
label:WARP RECORDS/BEAT RECORDS
国内盤CD
ボーナストラック2曲追加収録/解説・歌詞対訳冊子封入
BRC-665 ¥2,200(+tax)
TRACKLISTING:
01. Resolution Square
02. G.S.K.
03. Narrator ft. Martha Skye Murphy
04. Boy Racers
05. Paddling
06. Documentary Filmmaker
07. 2010
08. The Flyover
09. Peel St.
10. Global Groove
11. Pamphlets
12. Sludge (Bonus Track)
13. Broadcaster (Bonus Track)