スペースシャワー列伝 第130巻 〜桃源洞裡(とうげんどうり)の宴〜
2016.05.17(火)@TSUTAYAO-nest
never young beach/Tempalay/Rei/SANABAGUN.

今年で16年目に突入し、のべ500組以上のアーティストたちが出演を果たしてきた<スペースシャワー列伝>。 記念すべき第130回目となる今回はサブ・タイトルに「桃源洞裡(とうげんどうり)の宴」と冠され、ある意味で“異色”とも呼べる若手アクト4組が一堂に会し、満員御礼のフロアを心地よいグルーヴ&サウンドで包み込んだ。

トップバッターを務めたのは、年明け早々にデビュー・アルバム『from JAPAN』をリリースし、米テキサスの音楽見本市<SXSW>にも出演を遂げたTempalay。恍惚としたギターの音色が印象的な“Band The Flower”で幕開けしたライヴは、サイケデリックなリズム&ビートが生み出すトリップ感と、日本語の「響き」を突き詰めたような小原綾斗(Vo・G)のヴォーカルがとにかく気持ちよく、サポートで参加するAmy Furuharaとのコーラスワークも相性抜群だ。「チューニングするの忘れちゃいました(笑)。でも、皆さんも色んなこと忘れるためにここ来てるんですよね?」と小原が告げると、イントロからどこかストーン・ローゼズを思わせる未発表曲“JOE”を投下。 全6曲の短いセットながら、その新人離れしたポテンシャルの高さを見せつけるパフォーマンスだった。

never young beach、Tempalay、Rei、SANABAGUN.グッドミュージックを奏でるアーティスト達が列伝に登場 1-3

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never young beach、Tempalay、Rei、SANABAGUN.グッドミュージックを奏でるアーティスト達が列伝に登場 3-3

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二番手は弱冠5歳でブルーズに開眼し、Tempalayと並んで今年のSXSWに出演したことも話題になったSSW/ギタリストのReiだ。2ndミニ『UNO』のインスト曲“Soleil”と共に登場するや否や、アメリカの荒野を駆け抜けるような“my mama”の演奏でオーディエンスを完全掌握。華奢なカラダからは想像できないパワフルなギター・プレイはウワサ以上で、続く“Black Cat”では切れ味鋭いカッティングやハーモニカも披露するなど、その音楽的ボキャブラリーの豊富さにあちこちで熱い歓声が上がっていた。リズム隊とのソロ・バトルに火花を散らした“OCD”から、自然とハンドクラップを巻き起こした“BLACK BANANA”へと至るクライマックスは間違いなくこの夜のハイライト。もはや全国区でのブレイクも時間の問題だろう。

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