2019年は、台湾の音楽アーティストが、東京・大阪・名古屋・福岡など大都市のライブハウスを中心に続々と来日公演を行っています。
<フジロックフェスティバル>、<SUMMER SONIC2019>、<ONE MUSIC CAMP>などの大規模な音楽祭にも、落日飛車、9m88らをはじめとした台湾のアーティストが出演し、その存在感は、日々増す一方です。
一方で、こう思う方もいるのではないでしょうか?
「日本にいながら、台湾の最新のインディーズ音楽をディグれたらいいのに……!!」、「もっと自分好みのアーティストを掘ってみたい……!」と。
今回は、そんなあなたに向けて、台湾インディーズ音楽シーンをより深く知るのに便利で、直感的に操作できるストリーミングアプリ「StreetVoice」の使い方をお伝えします!
中国語がわからなくても、大丈夫ですので、ついてきてください!
使い方の前に、StreetVoiceとは?
StreetVoice(ストリートボイス)とは、台湾のストリートカルチャーや若手クリエイターを支持するStreetVoice社(街聲股份有限公司)が2014年に開発した、音楽プラットフォームです。
かつて、台湾の若者にとって、その才能や創造性を広く発表する機会は多くありませんでした。
インターネットの発達により、インディーズアーティストたちが作品を発表する場所は増えたものの、リスナーにとって、新しい情報がまとめて得られるプラットフォームは、少なかったそうです。
そこで同社は、StreetVoiceのプラットフォームの提供を開始。現在、台湾をはじめとした中華圏の若手クリエイターたちが、それぞれの作品を世界に発信するスペースとなっています。
同社によれば、2019年9月現在、StreetVoiceより配信されている総楽曲数は32万曲。アーティストの地域別割合は、台湾78%、中国19%、香港2%。のべユーザー数は約35万人です。
デスクトップ版のほか、iOS、Androidなど多様なデバイスに対応。楽曲を配信する音楽アーティストも、受け手側のリスナーも永久に無料で使える便利なアプリです。
ジオブロック(国による利用制限、楽曲視聴制限)がないため、日本にいながら、台湾のリスナーと同じ機能に使えるのも嬉しいところですね。
ひとつデメリットがあるとすれば、権利の都合や、アーティストにより、必ずしも最新版のアルバムが聴けるわけではないことでしょうか。(たとえば、日本でも人気のインディーズバンド・ElephantGymの最新アルバムなどは配信されていないようです。)
とはいえ、日本にいてはなかなか入手できないデモ音源なども多く配信されたり、日本ではリリースされていないアーティストの楽曲も聴けたり、そしておすすめ機能やランキング機能で、台湾での人気度が知れるなど、まさに「今日」の台湾インディーズ音楽シーンを深堀りできるプラットフォームの一つと言えるでしょう!
会員登録をすることで、より便利に利用できますが、本稿では、はじめて触れる方に向け、会員登録をしなくても使える機能を、ご紹介します!
ダウンロード&インストール方法
まずは、スマートフォンへのダウンロード方法からお伝えします。
Step1:Apple App Store(iPhone) か、Google Playストア(Android)のダウンロード画面へ移動する。
Step2:「インストール」をクリック(以下、全てAndroid版の画面)。
Step3:インストールが完了すると、StreetVoiceのアイコンが、ホーム画面に追加されます。
簡単な使い方
■初期設定(言語設定)
アプリをはじめて立ち上げると、トップ画面が表示されます。2019年現在、利用できる言語は簡体中国語(中国の漢字)・繁体中国語(台湾・香港の漢字)・英語です。
日本からダウンロードする場合、初期設定で英語メニューが表示されることが多いようですが、もしも中国語で表示された場合は、上部の丸いボタンをタップして、言語設定に進みます。
■音楽の再生の仕方
トップ画面のメニューは、「Discover」「Hot」「Search」「Notifications」「Mine」の5つに切り替えが可能です。
この5つのうち、会員登録をせずに使えるのは、「Discover」「Hot」「Search」の3つのメニューです。このなかから、簡単に好みの音楽を再生できます!
「Discover」(トップメニュー)
「Discover」には、StreetVoiceによるおすすめ曲やプレイリストが表示されます。
画面中央にある「Song of the Day(今日の一曲)」の下にある再生ボタンをクリックすると、StreetVoice社による「今日のおすすめの一曲」をすぐに再生できます。
また、「Song of the Day」の右側にある矢印をタップすると、前日以前の「今日の一曲」を見ることもできます。
Discover画面を下部にスクロールすると、「Playlist Collection」が表示されます。
こちらでは、StreetVoice編集部によるおすすめのプレイリストが表示され、ユーザーは、直感的な操作でプレイリストを選択し、すぐに再生をはじめられます。
(「中秋有嘻哈」=中秋節のヒップホップという意味。お月見シーズンにおすすめのヒップホッププレイリストが、StreetVoice社により独自に企画されています。)
「Hot」
「Hot」メニューでは、ジャンルごとの人気曲ランキングが表示されます。
切り替えできるジャンルは、「All(全てのジャンル)」「Folk/Lyrical/Acapella/Adult Contemporarly」「Rock/Alternative/Metal/Punk」など、8ジャンルです。
ランキングに表示されているそれぞれの曲をクリックすると、すぐに再生が始まります。この機能は、「ジャンルごとに、今の台湾シーンで、人気のある楽曲が知りたい」という方におすすめです。
「Search」
「Search」メニューでは、上部の検索バーに任意のアーティストや、楽曲名を入力することで、自由に検索ができます。
こちらは、ある程度台湾インディーズに知識がある方や、気になるアーティストがいる方におすすめの機能です。また、Trendsに表示されているタグをクリックすることで、トレンドのアーティスト名を検索できます。
秋の夜長に、台湾の音楽アプリはいかが?
今回は、台湾の音楽プラットフォーム「StreetVoice」の簡単な使い方をお伝えしました。ユーザー登録をすると、できることも増えますが、はじめてお使いになるかたは、まずは上記の3つのメニューから、お好きな音楽を探してみるのをおすすめいたします!
秋の夜長にぜひ、台湾のクリエイティブな音楽シーンを楽しんでみてはいかがでしょうか?
Text:中村めぐみ
Cooperation:TAIWAN BEATS Brien John/張凱鈞
StreetVoice 公式オフィシャルサイトBlow吹音樂(StreetVoice社による台湾インディーズ音楽サイト)