ミニマル・ミュージックの巨匠、テリー・ライリー(Terry Riley)の公開収録ライブが、9月22日(火)に開催されることに。
テリー・ライリーが<さどの島銀河芸術祭>のDOMMUNE公開収録ライブに出演
今回のライブは、DOMMUNEが<さどの島銀河芸術祭>で展開する最新プロジェクト「LANDSCAPE MUZAK」の第1弾として実施される。同プロジェクトでは、世界中の音楽家が佐渡を視察し、それぞれが心に響いた集落でサウンドトラックの作成、及びライブ収録を行う。また、その世界観を彫刻化し、佐渡島の各地域に音響モニュメントをインストールしていくプロジェクトとなっている。
プロジェクトの視察のため、今年2月、テリーは佐渡島に降り立った。ライブ収録のために自らが選んだ場所は、かつては金銀の抽出施設であった「北沢浮遊選鉱場跡」。<さどの島銀河芸術祭>のために書きあげたというニュースコアが披露される予定だ。
尚、今回はライブストリーミング配信は実施されず、88人限定の公開収録ライブとして開催される。予約はPeatixにて受付中だ。また新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、佐渡島外からの来場者は、事前にPCR検査を受け、陰性結果を入場の際に提示する必要がある。本プロジェクトに寄せたテリーのメッセージも到着したので、是非チェックを。
2020年2月に佐渡ヶ島で過ごした1週間のユニークな体験は、パワフルでしばらく余韻に浸っていました。人々の精神性や文化が押し寄せてくるような感覚を覚え、深く印象に残っています。特に、佐渡の代表的な演芸の好例である鼓童の太鼓のアンサンブルや鬼太鼓のグループに、私は非常に感動し、想像力も掻き立てられました。佐渡にいたときに常に頭に浮かんできた言葉は「Spirit」(=魂・霊魂)でした。島全体から、何か特別な、ある種の古代の霊的エネルギーのようなものを感じました。また佐渡に戻って、もっと佐渡のことを知りたいと熱望しています。
2月末に佐渡ヶ島で1週間過ごした後、私は山梨県に滞在していました。そして私はアメリカに帰国することよりも日本に残ることを選びました。私は、今過ごしている場所のスピリチュアルで歴史的な雰囲気にすぐに惚れ込んでしまいました。それどころか、日本で生活をしていると作曲活動が捗りさえすることに気付いたのです。
友人の親切により、住居のみならず、作曲や練習もできる場所を用意してもらえました。
山梨に移動してすぐ、私は、2021年の夏に行われるギャラクシーアートフェスティバルのコンサートの仕事に取り掛かり、来夏に予定されているコンサートの一部を占めるであろう音楽のスケッチを沢山書きあげました。
率直に今までの7ヶ月間に及ぶ日本での生活は、私の人生の中で最も幸せな時間の一つであります。日本の文化や人々、そして習慣がとても好きになった私は、日本語も勉強し始めました。言葉は文化を理解するための鍵となると感じているからです。85歳にして人生の新たな章が始まるとは想像もしていませんでしたが、私の仕事や人生観全般において、最も活力に満ち、最も刺激的な時期の一つとなっています。この新たなエネルギーの爆発は、間違いなく、この素晴らしい国での生活と人々との触れあいがあっての事であると申し上げましょう。アーティストビザを取得し、少なくともあと一年はここに滞在できるようになりましたので、佐渡ヶ島のための作品について、より深い作業をすることができるだろうと感じています。(2月の)佐渡ヶ島での視察旅行の後、すぐアメリカに戻っていたら、このように作品について想像を巡らせたりすることは難しかったことでしょう。この7ヶ月間、日本で生活しながら作曲をしたことで、よりプロジェクトの精神に近いものを感じることができています。
9月にもう一度お会いできるのを本当に楽しみにしています。 皆さんと同じ空間を共有するのは私にとって喜びですし、宇川さんの持つウィットさと洞察力をいつも楽しんでいます。またすぐに佐渡でお会いしましょう。
尊敬と敬服による友情の念を込めて
テリー・ライリー
EVENT INFORMATION
DOMMUNE Presents「LANDSCAPE MUZAK」PROJECT SADO♯1
TERRY RILEY「SUPER SOCIAL DISTANCING 公開収録LIVE」
2020年9月22日(火)
05:00〜07:00予定(*天候により時間が前後する可能性もございます)
ENTRANCE ¥3,000
会場:北沢浮遊選鉱場跡(新潟県佐渡市相川北沢町3−2)
LIVE:TERRY RILEY(from California)
現地観覧者数:88名限定
ライブ入場券&入場整理券:Peatixにて販売中