【Gilles Peterson】「Japan Stage」を振り返った感想

私が毎年南フランスで開催しているWorldwide Festivalは、今年で11年目を迎えました。昨年の<Japan Night>に続き、今年も日本人アーティストをフィーチャーする<Japan Day>を開催しました。このプロジェクトは、欧米のアーティストが多く出演する私のフェスティバルにまた違った側面や価値観を与えてくれる大切なプログラムです。
今年の<Japan Day>夜の部、<Japan Stage>で披露された、熊谷和徳、佐野観、そして井上純によるパフォーマンスは、11年間開催してきたフェスティバルのベストアクトであり、私にとってのハイライトでした。それぞれがお互いを高め合いながら進む音とアートとダンスのセッションは、これまで私が自分のイベントで観てきた沢山のパフォーマンスの中でも類稀な「芸術作品」といえるステージでした。

熊谷和徳、彼は正にワールドクラス・アーティスト! タップとビートボックスを織り交ぜたり、SETEのビーチの砂をタップボードに振りかけて、演目にこの街の要素を取り入れてみたりと、彼にしかできないダンスと音は見事でした。

佐野観は、最強の音の魔術師です。ピアノとサンプリングをミックスしながら紡いでいく音物語に、オーディエンスはもうどうして良いか分からなくなっていましたよ!

そして、熊谷和徳と佐野観2人が、リズムとピアノで板橋文夫の「渡良瀬」を演奏し、その音世界を井上純がライヴペイントしていく様子に会場全員が涙を流しました。日本が直面している自然災害、数々の問題、悲しみや苦しみ、そして美しさと優雅な日本文化、その全てを感じる壮大なパフォーマンス。最高のお寿司をいただいているような……日本のベストを感じました。会場のオーディエンスは、集中して静に演奏を聴いいっていました。演者への経緯を感じた美しい光景でした。そして井上純が演奏の共に描ききり作品が完成させた時、会場は止みならぬスタンディング・オベーションで溢れていました。全てがリズムと音楽に包まれた美しい時間でした。

GILLES PETERSON

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Photos by Pierre Nocca

【観客 コメント】

開催日当日、会場のオーディエンスにインタビューをしました。

•毎年、日本のアーティストたちの素晴らしいパフォーマンスが見られて嬉しいよ。今度はパリにも来て欲しい。(フランス)

•あのタップダンスは、今夜見たパフォーマンスの中で一番だったよ。とてもインスパイアされたし、タップダンスを習ってみたくなった。

•日本からわざわざここまで来てパフォーマンスしてくれたことが嬉しい。あんなコラボレーションは見たことがないよ。

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•JUN(井上純)のパフォーマンスが素晴らしかった。タップダンスとライブペインティングのコラボはとてもオリジナルで、他で見たことがない。他と違うものを見るのは大好きだよ。

現地アーティストmarc combasよる作品

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