地元であるノッティンガムで活動を開始し、今や新世代UKジャズ/ソウルシーンで最も注目を集めるシンガー・ソングライターとなったヤズミン・レイシー(Yazmin Lacey)。彼女の初となる来日公演が、5月7日(日)にビルボードライブ東京、5月9日(火)にビルボードライブ大阪で、それぞれ開催される。

ジョーダン・ラカイ(Jordan Rakei)やモーゼス・ボイド(Moses Boyd)との共演、〈Blue Note〉の名曲をUKの若手ジャズミュージシャンたちが再解釈したコンピ『Blue Note Re:imagined』への参加など、旺盛に活躍し続けるヤズミン。今年3月に発表された待望の1stアルバム『Voice Notes』は、そんな彼女のソウルフルな歌声とジャンルを跨いだセンスが存分に堪能できる一枚だ。

今回は来日公演を目前に控えた彼女にメールインタビューを実施。スモーキーでありながら甘美な『Voice Notes』の世界観に迫りつつ、ナイトライフやノッティンガムでの生活まで、様々な質問に答えてもらった。

INTERVIEW:Yazmin Lacey

ナイトライフで展開される、誰のものでもない声──ヤズミン・レイシー、インタビュー interview230428-yazmin-lacey3

──こんにちは!私たちはニュースメディアQeticといいます。ビルボードライブ大阪・東京での来日公演、とても楽しみです。今はどこでこのインタビューに答えていますか?

今会議に遅れてて、タクシーの後部座席から答えてます。移動時間の良い過ごし方ですよね!

──普段の生活ルーティーンを教えてください。また、ショーで様々な街を旅する時の楽しみはなんですか?

ルーティーンがあれば話したい!(笑) 毎日習慣づけようとしてますが、今の所、同じような日が続かないので、うまくやりこなせなくて。でも音楽は毎日聴いてて、きっとそれが一番長続きしてますね!

海外に旅するのは本当に大好きです。私が行きたいところに、いつも音楽が連れて行ってくれるので、とても恵まれているなと感じます。ミュージシャンとして旅をしていて、すごく特別に感じるのは、たくさんのアーティストやアートワークと出会えることです。その全てを吸収していっています。日本の音楽や文化、そして日本にいる人たちに出会える日が待ち遠しいです!

ナイトライフで展開される、誰のものでもない声──ヤズミン・レイシー、インタビュー interview230428-yazmin-lacey2

──次は最新作『Voice Notes』についてです。アルバムジャケットがGloria Scott『What Am I Gonna Do』のオマージュなのではないかと個人的には感じました。もしそうでしたらオマージュに至った理由、そしてヤスミンさんの思うGloria Scottの魅力について教えてください(見当違いだったらごめんなさい!)

いいえ、違います。彼女を尊敬していますし、アルバムカバーも彼女の歌声も大好きだけど、オマージュしているわけではありません。これまでの作品では絵を使うことが多くて、その裏に隠れてたんですが、今回写真にしたのは、この作品がとてもパーソナルなもので、自分の顔を見せることに意味があるんだと思えたから。手を使ったのは、不自然に見えないようにしたくて。私にとって、手もすごくパーソナルなものなんです。手を見れば、相手の多くのことが見えてきますよね。だから手で顔の周りにフレームを作ってる感じ。ただポーズしてるだけですよ!

Yazmin Lacey – Fool’s Gold (Official Audio)

──もしソングライターとして、歴史上の誰とでも共作できるとすれば、誰と一緒に仕事がしたいですか?シンガーやプロデューサー、肩書は問いません。

すごく壮大な質問ですね(笑)。選ぶのが難しい! うーん、ボブ・マーリー(Bob Marley)ですかね。本当にインスピレーションを与えてくれる人ですし、世界を見る目がとても素晴らしいですよね。彼のリリックや楽曲は、一番のお気に入りのひとつです。

──あるインタビューで”Late Night People”について「Sometimes, people only associate nightlife with debauchery, which has its place, but it’s also much more.」と語っていたのが印象的でした。それに関連して、ヤスミンさんの感じるナイトライフにしかない魅力とはなんでしょうか?また、ナイトライフの重要性について教えてください。

えっと、そうですね。日々の生活や社会、それに西洋の諸国は、誰かと同じリズムでつながりを感じたり、自己探究できたりする環境ではないと思っているんですね。なので、その機会を取り戻すようにしないといけないと思っています。ナイトライフが本来の姿を見せられる場所だという人もいます。重要なのは、自分のための空間がないと感じた時にそれを作ること。自由を追い求めている人や眠りの浅い人、時間が足りないと思っている人や表現する場所を探している人は、みんな夜型の人ですよね!

Yazmin Lacey – Late Night People(Official Visualiser)

──次は拠点としているノッティンガムについて。おすすめのベニューやショップ、芸術の集まるスポットを教えてください。

ノッティンガムは大好きです! 第二の故郷になっていますし、ミュージシャンのキャリアとしても音楽を作り始めた場所なので、大きな存在です。ピーク・ディストリクト国立公園と食品市場とCow Vintage(※イギリスのヴィンテージショップ)が近くて、気に入っています!

──ノッティンガムから離れて、もし一年間だけ世界中のあらゆる場所を拠点にできるとしたら、どこで活動してみたいですか?

実はちょうどブラジルから戻ってきたところなんですが、とても音楽が大切にされている場所で、彼らの文化の中でもすごく重要な役割を担っていました。なのでリオ(・デ・ジャネイロ)にステイして、カーニバルも体験してみたいです!

──”From A Lover”や”Tomorrow’s Child”など、レゲエやラヴァーズ・ロックへの愛を感じる曲がアルバムには収録されていると感じました。またあるインタビューで「父がレゲエやラバーズロック、ソカ、カリプソなどを好んでいた」というのを読みました。あなたがそのような音楽の魅力に気づいた瞬間、そして好きな楽曲を教えてください。

私の家族はカリブ海出身なので、よくそういう音楽を聴いて育ちましたね。小さい頃から聴いていた音楽って、ずっと残っていくし、それぞれに思い出も詰まっていますよね! 大好きなのは、ボブ・マーリー、デニス・ブラウン(Dennis Brown)、キャロル・トンプソン(Carol Thompson)、ドーン・ペン(Dawn Penn)、シスター・ナンシー(Sister Nancy)ですね。

Yazmin Lacey – From A Lover(Official Audio)

──あなたの世界観に触れるのが楽しみです!今回の来日公演のBGMで流したい曲はありますか?

BGMが何なのかよくわからないですけど、ショーの前に必ずかける曲が3曲あるんです。ディアンジェロ(D’Angelo)の“Spanish Joint”、ハイエイタス・カイヨーテ(Hiatus Kaiyote)の“The World It Softly Lulls”、ボビー・コールドウェル(Bobby Caldwell)の“What You Won’t Do For Love”の3曲です!

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INFORMATION

Yazmin Lacey 来日公演

【ビルボードライブ東京】(1日2回公演)
2023.05.07(日)
1stステージ OPEN 15:30/START 16:30
2ndステージ OPEN 18:30/START 19:30
 
【ビルボードライブ大阪】(1日2回公演)
2023.05.09(火)
1stステージ OPEN 16:30/START 17:30
2ndステージ OPEN 19:30/START 20:30

サービスエリア ¥7,400-
カジュアルエリア ¥6,900-(1ドリンク付)
※ご飲食代は別途ご精算となります。
Club BBL会員先行:03.16(木)正午より
一般予約受付開始:03.23(木)正午より

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