7月24日(金)、25日(土)、26日(日)の3日間にわたり、新潟・苗場スキー場で開催された<FUJI ROCK FESTIVAL’26>(以下、フジロック)。Qeticでは、フジロック現地にて出演アーティストへのインタビューを実施。今回は、25日のFIELD OF HEAVENに出演したロンドン拠点のインストゥルメンタル・バンド、ユーフ(YUUF)のインタビューをお届けする。
英国、フランス、スイス、デンマークにルーツを持つ4人が、それぞれの文化的背景と音楽的感性を持ち寄り、夢幻的で有機的なサウンドを紡ぐYUUF。2025年にはNinja Tune傘下のTechnicolourから、海辺の穏やかな風景を描いた『Alma’s Cove』と、その“精神的な姉妹作”として山岳や砂漠の雄大な景色へと舞台を移した『Mt. Sava』を発表した。初のフジロック出演を終えた4人に、FIELD OF HEAVENで感じた観客とのつながり、異なる個性から生まれるYUUFならではの音、日本で受けたインスピレーション、そしてこれからについて話を聞いた。
INTERVIEW
YUUF

──まずは、フジロック初出演を終えた率直な感想を聞かせてください。FIELD OF HEAVENのステージ、そして日本のオーディエンスはいかがでしたか?
ヒューゴ: フジロックで演奏することは、ずっと僕たちの夢でした。だから、実際に今ここにいられることが、いまだに信じられません。木々に囲まれたステージも、本当に美しかったです。
オリバー: FIELD OF HEAVENという名前がぴったりの、魔法のような場所でした。木々があって、その向こうには山が見えて。演奏が終わったあとも、そのままここでゆっくり過ごしたいと思ったほどです。
アンドリン: 観に来てくれた皆さんから、たくさんのエネルギーをもらいました。本当に感謝しています。またすぐにでも、ここで演奏したいです。
アンソニー: オーディエンスは最高でした。踊っている人たちの姿も見えて、それを眺めながら演奏するのも楽しかったですね。
オリバー: 演奏中、涙を流している人の姿も見えました。僕たちの音楽を楽しんでもらえていたならうれしいですし、音楽を通してつながれた、とても美しい瞬間でした。
──世界各地のさまざまな音楽的要素が自然に溶け合っています。YUUFならではのサウンドは、どこから生まれるのでしょうか?
アンソニー: メンバーそれぞれに異なる音楽的なルーツがあり、楽器ごとに固有の“声”があります。
でも、僕たちはミュージシャンとして互いをうまく補い合えているし、何より全員が相手の音をよく聴いているんです。そうした演奏の個性に、それぞれの人生経験や異なるエネルギーが重なることで、YUUFならではの特別な音になるのだと思います。

──最近の作品からは、自然や旅との深いつながりを感じます。今、最もインスピレーションを受けているものは何ですか?
オリバー: 答えは簡単です。今は日本ですね。
ついさっきFIELD OF HEAVENで演奏したばかりですが、本当に息をのむほど美しい場所でした。背の高い木々に囲まれた景色も素晴らしかったし、ここへ来る途中には猿も見かけたんです。それもすごく印象に残っています。
この場所には強く惹かれました。もっと長く滞在して、日本のことをさらに知りたいと思っています。

──これからYUUFとして挑戦したい、新しい方向性やプロジェクトはありますか? 日本での今後についても聞かせてください。
アンドリン: まだ詳しくは話せないのですが、今、新しい音楽をたくさん作っています。手応えもあって、とてもいい方向に進んでいます。いつか皆さんに届けられるはずです。
ヒューゴ: それに、僕たちはできるだけ早く日本へ戻ってきたいと思っています。次に来たときは、ぜひライブを観に来てください。この素晴らしい国で、何度でも演奏したいと思っています。
オリバー: 日本の皆さんのことが、本当に大好きです。皆さん一人ひとりに、心からそう伝えたいです。

──日本の文化や習慣で、自分の国にも取り入れてほしいと思うものは何ですか?
アンドリン: たまごサンドですね。ロンドンにもありますが、日本のものとはレシピが違うんです。マヨネーズの違いなのかな? とにかくおいしいです(笑)。
アンソニー: 音楽を聴くための喫茶店があるのもいいですよね。それから、タワーレコード。9フロアにわたってレコードやCDが並んでいるなんて、すごくクールです。
ロンドンにも素晴らしいレコードショップはありますが、あれほど大きな店はなかなかありません。ロンドンにも、ああいう場所があればいいのにと思います。

──最後に好きな言葉、あるいは座右の銘を教えてください。
ヒューゴ: オリバーの代わりに答えると、彼がよく口にするのは「Don’t worry about it, man.(まあ、心配するなよ)」という言葉です。
僕はつい不安になったり、ストレスを抱えたりしがちなのですが、彼は正反対。いつもこの言葉で、僕を落ち着かせてくれます。
オリバー: それも確かに好きな言葉だね(笑)。もうひとつ、同じくらい好きなのが、親しい友人がよく言う「What a life!」という言葉です。
「今ここにいられるなんて、なんて素晴らしいんだろう」「僕たちは、なんて人生を送っているんだろう」という気持ちを、とてもシンプルに表せる言葉だと思います。こうしてここにいられることに、心から感謝しています。
アンドリン: あと、「Never give up」もね(笑)。





Photo by Kazuma Kobayashi
Film by Itaru Sawada
Interview by Qetic