本時間の5月19日(月)午前にラスベガスで行われた<ビルボード・ミュージック・アワード2014>にて、マイケル・ジャクソンが最新技術を駆使したホログラムで復活して生パフォーマンスを行い、音楽史の新たな次元を切り開いた。マイケルがパフォーマンスした楽曲“スレイヴ・トゥ・ザ・リズム”は、日本では5月21日に発売されるニュー・アルバム『XSCAPE(エスケイプ)』に収録されている新曲だ。世界最大級の音楽の祭典で、「2009年に亡くなったはずのマイケルが、目の前で新曲を生パフォーマンスしている」という信じられない光景が広げられ、世界中が驚愕と感動の渦に包まれた。その信じがたいパフォーマンス映像が、マイケル・ジャクソンの公式YouTubeチャンネル上に公開された。

ホログラム・パフォーマンス公式映像

マイケルは金色のジャケット、白いTシャツ、赤いズボンという『デンジャラス』の色彩を彷彿とさせる衣装を身にまとって、玉座の様な椅子の置かれたセットに登場。ホログラムのダンサーを従え、歌いながら立ち上がると、階段から一歩ずつ降り、キレのあるダンスと歌唱を展開。ムーンウォーク、ターンからのつま先立ち、といったマイケルのトレードマークと言える動きも披露され、会場は歓喜の渦にまかれ、涙する観客も続出した。ホログラムで生成されたセットはプロジェクション・マッピングのように刻々と豹変する。5人編成の生バンド、16人のダンサー、そして最後は通路に大勢のダンサーも加わり、前代未聞のパフォーマンスは観客を総立ちにさせ、大歓声に包まれながら幕を閉じた。

このホログラム・パフォーマンスは、最新の技術が導入され、半年間の制作期間を経て世に放たれたもの。ビルボード・ミュージック・アワードのディレクター兼プロデューサーのラリー・クレイン氏はこう語る。「『存在しないもの』を準備をするのは不思議な作業だった。このパフォーマンスに関しては5か月前から話してきたものの、その表現手法は直前のタイミングまで日々『発明』されていた。」

マイケルのダンスの動きは、ジェイミー・キング氏とリッチ&トーン・タローガ兄弟によって振付/ディレクション/実演が行われ、Pulse Evolution社とTricycle Logic社の技術によってキャプチャーされ、実体化された。ジェイミー・キング氏はマイケルのシルク・ドゥ・ソレイユ公演の監督も務めた人物で、タローガ兄弟は1997年の「ヒストリー・ツアー」の振付を担当していた2人だ。

この日のステージは、マイケルのパフォーマンスのために専用で設けられたものであり、マイケル・ジャクソン・エステートのジョン・ブランカ氏は「マイケルのパフォーマンスは、ライヴ・セットで体感するということが極めて重要である。つまり、観客がいる必要があり、アワード・ショーはこれにうってつけであった。」と語っている。

“スレイヴ・トゥ・ザ・リズム”は、1991年にL.A.リード/ベイビーフェイスと共にアルバム『デンジャラス』のために制作され、未発表となっていた楽曲(衣装やセットが『デンジャラス』のアートワークの世界観になっていたのはそのため)。パフォーマンスで使用された音源は、ニュー・アルバム『XSCAPE』に収録するために、ヒット・プロデューサーであるティンバランドがコンテンポライズ(現代化)したもの。

『XSCAPE』は、1983年から1999年の間にレコーディングされたマイケル8曲の完全未発表曲を、世界を代表するプロデューサーたちがコンテンポライズした“ニュー”アルバム。デラックス・エディションには、コンテンポライズされる前のオリジナル・ヴァージョン8曲に加え、マイケルがジャスティン・ティンバーレイクと時空を超えてデュエットした“ラヴ・ネヴァー・フェルト・ソー・グッド”も追加収録される。『XSCAPE』はイギリスのアルバム・チャートで初登場1位を獲得し、アメリカでも現在1位の座を争っている。日本ではいよいよ5月21日(水)発売。

“ラヴ・ネヴァー・フェルト・ソー・グッド”

Release Information

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