日本におけるDJの先駆者であり、クラブシーンを席巻し、プロデューサー&ファッション・アイコンとして名を確立した藤原ヒロシがソロ名義で最新アルバム『manners』をリリースした。ダンスビートにのせて自身の歌唱で歌われる、「歌」に注力したキャッチーなメロディが耳心地良い傑作ソウル・ミュージック集。デジタルなビートながらもチルな柔らかさ、音の甘い響きが歌ものとしてオリジナルな存在感を放っている。エイミー・ワインハウスなど、昨今のUKソウル・ミュージックは、音色はビンテージだが、楽曲の構造がいたって現代的であり、ヒップホップやサンプリング/コラージュ色を感じるが、本作には同様のテイスト、ギミックが隠されているように感じる。まずはクールなディスコ・チューンである2曲目“sophia”、渋谷系テイストがたまらない6曲目“solfa”、言葉がエッジーな“1978”をチェックして、その真意を探ってみて欲しい。
藤原ヒロシ “solfa(rehearsal session)”
そんな藤原ヒロシの新作のリリースを祝してQeticでは、きゃりーぱみゅぱみゅ、CAPSULE、青文字系モデルを初め、近年の原宿カルチャー&クラブカルチャーを世界に発信しているASOBISYSTEMの中川悠介と初顔合わせとなる対談をセッティングした。80年代〜90年代、クラブカルチャーを牽引してきた藤原ヒロシに憧れていたという中川氏。対談ではお互いがリスペクトし合い、文化が時を超えて重なり合うプレミアムな時間の共有となった。原宿カルチャーシーンの過去~現在~未来を紡いでいく原宿KINGによるスペシャルトークをお届けしよう。
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