――歌詞のやり取りはおもにメールで?

メールですね。はじめに自分から雛形を提出して、「こういう内容にしたいんだったら、こんな構成が面白いよ」とか、「言葉はコッチがいいんじゃない?」って教えてもらって…。かなり勉強になりましたね。

――個人的には、歌詞にデイヴ・グロール(フー・ファイターズ)と入っているのが気になりました…。カフカさんがボンゾ(ジョン・ボーナム)好きなのは以前おうかがいしましたが、彼もヒーローみたいな存在なのですか?

やっぱりカッコイイですからね~。作品もずっと聴いてますし。で、歌詞のこの部分に何が乗っかるかな? と思った時に「デイヴ・グロールでしょ!」って自然と出てきた感じですね。顔がタイプかどうかはまた別として(笑)。

シシド・カフカ -“ラブコリーダ”

――MVもすごくカラフルな世界で、ファンキーなお隣さんとのバトルがありましたが、実際にああいったマンション・トラブルのような経験があったのですか?

バトってはいないんですけど、近隣から(ドラムの音の)苦情が来たことはあります(苦笑)。

――個人的には5曲目の“シンカイギョ”がフェイバリットです。他にも“群青”、“月の輝きかた”とバラードが3曲も収録されているのはびっくりしました。“月の輝きかた”はシングル『キケンなふたり』のカップリングでしたけど、他の2曲のエピソードを聞かせてもらえますか?

“シンカイギョ”と“群青”は、けっこう古い楽曲なんですよね。“シンカイギョ”はライヴでもやっていたんですけど、“群青”はデビューよりもずっと昔の曲で、たぶん人の耳に触れたことのなかった楽曲です。音楽も全然上手くいってなくて、「ダメだなぁ」と思いながらも行動に移せずウダウダしていた時期に歌詞を書いたんですけど、その時の言葉が今の自分にも当てはまったりするような発見があって。これをもう1回解釈し直して歌うというのも面白いなあと思ってアルバムに入れてみました。“シンカイギョ”も、やっぱりドラム・ヴォーカルとして「強い」言葉ばっかり乗せてきていたので、そうじゃなかった時期に書いた言葉というのは「空間」を思わせる部分があるなって感じて…。アルバムの中に入れたら1つの面白い“点”になるんじゃないかと思って、収録を決めました。

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