高い歌唱力とファッション性で、デビューするや否や一気に人気を集めたシンガー・ソング・ライター、ダイアン・バーチ。2009年にアルバム『バイブル・ベルト』をリリースし、キャロル・キングを彷彿させる歌声とファッション性で話題を呼んだ。初来日公演は追加公演も行うほどの反響を得て、翌年には＜フジロックフェスティバル＞に出演を果たす。第2回CDショップ大賞の洋楽賞「準大賞」を受賞するなど、ファンのみならず業界からも大きな注目を浴びている存在だ！

そんな彼女の4年ぶりとなる来日公演を3月26日（水）、28日（金）にビルボードライブ東京、大阪にて開催決定！　さらに4年間の出来事や、ファッション、新作についてなどなどダイアン・バーチの貴重なオフィシャルインタビューが到着したので早速チェックしてみよう！　

Interview：ダイアン・バーチ

世界中の注目を集めたデビュー・アルバム『バイブル・ベルト』から4年が経ちました。この間生活は大きく変わりましたか？

この4年間ですごく大きな変化があったわ。個人的にも、仕事的にもね。もっといい音楽を作りたいと思って、作曲やほかのアーティストとのコラボ、レコーディングでもいろいろなトライ＆エラーを繰り返したわ。そして完成したのが今回のニュー・アルバム『スピーク・ア・リトル・ラウダー』よ。プライベートでも本当につらいことがあったわ。父も亡くなってしまって、ひどく心を病んでしまったの。他にもいろいろあってすごく暗い時間を過ごしていたけど、一つ運が良かったのは、この悲しみ注ぎ込む音楽という器を持っていたことね。

デビュー以来、キャロル・キング、アレサ・フランクリン、エイミー・ワインハウス、リリー・アレン、アデルなどと比較されていましたが、嬉しかったり、逆に葛藤を感じるようなことはありましたか？

いま挙げてもらったアーティストはみんな偉大だと思うし、その中に入れてもらえることはとても光栄に思うわ。でも私自身、自分の音楽をキャロル・キングやエイミー・ワインハウスのそれと同じだとは思っていないわ。ただ、音楽は聴く人によって感じ方が全然違うのよね。「フォーク・シンガー」とか「ソウル・シンガー」とか「ロック・シンガー」とか「ポップ・シンガー」とか…わたしもいろいろ言われたの。でも私は、自分を信じてただ歌うだけよ。

ダイアンさんの音楽のルーツについて聴きますが、音楽を始めるきっかけは何ですか？またもっとも影響を受けたアーティストは誰ですか？

やっぱり私の両親からは大きな影響を受けたわ。特に父はクラシックやオペラが大好きだったから小さい頃はそれらを聴いて育ったの。7歳の時に、私がやりたかったわけではないんだけど、ピアノを習わされたわ。レッスンはすごく嫌いだったんだけど両親は辞めさせてくれなかった。ある時、その時に気づいたわ。私は音楽を愛していて、もう他に何もできないって。だから小さい頃はベートーベンやジョーン・サザーランド、パヴァロッティから大きな影響を受けたの。その後に、新しい自分の音楽を探し始めて、ロバート・スミス（The Cure）、マイケル・ジャクソン、ニーナ・シモン、マライア・キャリーを好んで聴いたわ。いろんなジャンルの音楽を聴いて影響を受けてきたから、一つだけ選ぶことはできないわよ。

現在はブルックリン在住とのことですが、ブルックリンの音楽やカルチャー・シーンについて教えてください。

ニューヨークの音楽シーンは、とても魅力的で刺激的よ。私のまわりにもたくさんの優れたミュージシャンがいるし、すごく協力的なコミュニティができていて毎日面白いことが起きているわ。いろんなジャンルがクロス・オーバーして、お互いに刺激し合っているわ。

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ダイアンさんはファッショナブルなことでも知られていますが、ファッションには興味がありますか？　こだわりや好きなブランドについて教えてください。

服は大好きよ。あと、起きてから一日中パジャマ姿でいることも好き。服を選ぶときにもっとも大切にしているのは、生地の質と着心地。プライドを持って良い材質で作っているブランドが好きだわ。だから高い服ばっかりになって、お金がないの！　好きなデザイナーはAnn Demeulemeester、Yohji Yamamoto、Dries Van Noten、Christophe Lemaire、Rochas、Maison Martin Margiela＆Raquel Allegraよ。

最近気になっているアーティストはいますか？

いまはBlood Orange、The DarksideやNicolas Jaar、CFCF、James Blake、Joey Bada$$なんかを聴いているわ。

ニューアルバムはどんなアルバムになったと感じていますか？　またどうしてそのようなアルバムになったのか、制作の背景も含めて教えてください

今回のアルバムを一言で表現するなら「進化」ね。1stアルバムとはまったく違うものを作りたいと思ったの。1stは私のほんの一部を表現したに過ぎないから。古いポップ・ミュージックやディスコ、ニューウェーブや80年代の音楽にもインスパイアされたから、それらの音楽と同じくらいエネルギーを出したかったの。

アルバムの制作過程のなかで大変だったことはなんですか？　どういった方法で、それを乗り越えましたか？

本当にいろいろ大変だったわ。自分のソングライティングに幻滅したり、ヴィジョンをみんなとうまく共有できなかったり、それこそ父も突然亡くなってしまって心が折れたわ。とにかく今回のアルバムは自分のヴィジョンを大切にして作ったの。

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