8月上旬、英ウィンチェスターで開催された<BOOM TOWN FAIR>というフェスに参加してきた。筆者は6月からほぼ毎週ヨーロッパを中心に数々の音楽フェスティバルに潜入取材を行っており、Qetic内でもそのうちのいくつかをレポートしているが、今回ご紹介するのは、その中でも群を抜いて強烈な印象を残してくれた<BOOM TOWN FAIR>。日本での知名度はほぼゼロに等しいが、海外フェスに興味がある早耳な読者の皆さんには是非知っておいて欲しいフェスということで、クレイジーな様子を写真付きでお届け!
フェスのために街を作るところがクレイジー
そもそもイギリスに住むまでは、この<BOOM TOWN FAIR>というフェスについて存在すら聞いたこともなかったのだが、知り合いになったバンドマンから突然「丸ごと街を作っちゃうフェスがあって、出演するんだけど遊びに来ない?」と誘われ、その存在を知った。「街を丸ごと?」と言われてもイメージがあまり湧かなかったのだが、よくよく調べてみると、「BOOMTOWN」という名の通り、本当に小さな街をフェスのために作ってしまおうというコンセプトで開催されているフェスであった。そのためステージ・エリアも「○○タウン」という風に名付けられており、会場を歩くと本当に小さな街の間を移動しているような感じで、ここでしか味わえないフェスの雰囲気を楽しむことができる。上記のイラストのように本当に街を作っているという表現が正しいのだが、その様子をもっと理解してもらうため、いくつか写真で説明していきたい。
メインステージ近くにある「OLDTOWN」。このようにいくつかのエリアが「街」という単位で別れており、それぞれにテーマが決められている。
街の入り口にはこんな美女軍団がお出迎え。
奥に進むとたくさんの建物があり、音楽が鳴っている場所やコメディアンがネタを披露している場所などがあり、昔の映画の中に迷い込んでしまったような感覚を覚える。
ここがメインステージ。大きさはそこまで広くないが、出演アーティストもNOFX、The Cat Empirem、The Trojansとジャンルもかなりのカオス具合。
そして会場(街)を歩いているといきなり登場する船。ここは港街がテーマでこの船自体も実はステージ!
さらにこのフェスの楽しいところはそれぞれの会場のテーマに合わせて着飾った観客がたくさんいること。
そしてまた強烈な街に移動。ここは「チャイナタウン」と呼ばれるエリア。欧米人の歪んだアジアのイメージを体現したエリア。何故かゴミ袋を着た人も。
チャイナタウンにはもちろんチャイナ服ガールズがお出迎え。
このエリアを散策していると、任天堂ならぬ「Dubtendo」というDJブースを発見!
夜になるとステージも宮殿のようにライトアップされて幻想的な雰囲気に。
メインステージの演奏が終わっても、夜の街は眠らない。色んな場所で色んなことが同時多発的に起こっている。こうして4日間、街をあげた盛大なお祭りが続く。