SF映画史上最高傑作として語り継がれ、今なお色あせることなく映画界と世界中のカルチャーを魅了し続けている『ブレードランナー』(82)。その続編となる『ブレードランナー 2049』(数字読み方:ニー・ゼロ・ヨン・キュウ)が10月27日(金)公開となる。
そして、『ブレードランナー』と『ブレードランナー 2049』の空白の30年間を描く、渡辺信一郎監督による短編アニメ『ブレードランナー ブラックアウト2022』が公開された。
『ブレードランナー』
『ブレードランナー』では、人類への反乱を目論み、社会に紛れ込んだ違法なレプリカント(人造人間)を処分する捜査官“ブレードランナー”デッカードをハリソン・フォードが演じ、斬新でありながら現実的な世界観でSFの金字塔となった。
そんな“ブレードランナー”で、公開から30年以上経った今なおファンの間で議論されているのが、「恋人である女性レプリカントと共に姿を消したデッカードの行方」、「デッカードの正体はレプリカントなのか?」などの謎と、人間と見分けのつかない“レプリカントの是非をめぐる”論争だ。
長年決着がつかなかった様々な“謎”があるだけに、本作で重大な“真実”が明かされることに期待は高まるばかり。そして映画史に残るラストに、本当の“人間らしさ”が問われることになる。
『ブレードランナー ブラックアウト2022』
『ブレードランナー 2049』の舞台となるのは、『ブレードランナー』から30年後、”2049年”の世界。本作の舞台に至る空白の30年間──デッカードが姿を消した後の世界では、レプリカントは制約のない寿命を持つよう改良。
しかし2022年、アメリカ西海岸で原因不明の大規模停電が発生し、財政や市場は世界的に停止、食物の供給は切迫。世の大半がそれを”レプリカントが原因”と非難したことで、社会ではレプリカントの製造を禁止する法令が出されるようになった。
そして、この世界の危機を救ったのが、理想主義的な科学者ウォレス(ジャレッド・レト)。彼は2025年、人工農法を開発し、世界的な食糧危機を終焉させた。さらに、以前レプリカントを製造していたタイレル社の負債を買い取り、ウォレスは新型レプリカントの製造を始め、”レプリカント禁止法”の廃止を実現。
2022年の大停電=”ブラックアウト2022″?? そのとき、一体何が起こったのか? その”前奏”をひとつの作品として描くため、『ブレードランナー2049』製作チームが白羽の矢を立てたのは『カウボーイビバップ』『アニマトリックス』『サムライチャンプルー』などを手がけ、日本のみならず海外でも高い評価を得続けるアニメーション監督、渡辺信一郎。そして音楽を担当するのは、なんとフライング・ロータス(Flying Lotus)!!
米Pitchfork紙によると、フライング・ロータスは渡辺信一郎監督の作品に参加する事は「夢のようだ」と語っており、また同作品にはフライング・ロータスのコラボレーターであるミゲル・アトウッド・ファーガソン(Miguel Atwood-Ferguson)やクエド(Kuedo)が参加している。
【渡辺信一郎監督による前奏アニメ解禁!】「ブレードランナー ブラックアウト 2022」
『ブレードランナー 2049』
新たな“ブレードランナー”が追うのは、30年前に姿を消した“ブレードランナー”。二人が出会うとき、予想を裏切る展開が待ち受ける。
“2049年”の世界は、人間と見分けのつかないレプリカントは労働力として製造され、人間社会と危うい共存関係にあった。そんな人間とレプリカントの均衡を守るのが、“ブレードランナー”K。
彼は違法な旧レプリカント“処分”の任務にあたる最中、人類存亡に関わる<巨大な陰謀>を知る。そして、その陰謀を暴く重要な鍵を握っていたのは、こつ然と姿を消し“空白の30年間”の〈秘密〉を守り続ける、かつての“ブレードランナー”デッカードだった。“新旧ブレードランナー”が出会うとき、誰もが予想だにしない展開が押し寄せる。
超豪華キャスト&スタッフ
ハリウッドの伝説的“スーパー・スター”ハリソン・フォードが、「スター・ウォーズ」ハン・ソロや、「インディ・ジョーンズ」インディ博士と並ぶ彼の代名詞“ブレードランナー”デッカードを35年ぶりに熱演。
そして、新たな“ブレードランナー”K を演じるのは、『ラ・ラ・ランド』(16)でアカデミー賞(r)主演男優賞ノミネートなど世界中を熱狂させ、今やハリウッド映画界を代表する実力派俳優ライアン・ゴズリング。
さらに、前作メガホンを取った“SF映画界の巨匠”リドリー・スコットは製作総指揮に、「メッセージ」(16)でアカデミー賞(r)監督賞にノミネートされた鬼才ドゥニ・ヴィルヌーヴが監督をつとめる。
現在考えられる最高のキャスト&スタッフが集結した『ブレードランナー 2049』で描かれる30年後の世界は、その圧倒的な映像美をよりパワフルに引き継ぎ、ベールに包まれ多くの謎を抱えながらも、新たな映画新時代の幕開けを感じずにはいられない。
『ブレードランナー 2049』
10月27日(金)全国ロードショー
【原題】:Blade Runner 2049
【製作総指揮】:リドリー・スコット
【監督】:ドゥニ・ヴィルヌーヴ
【出演】:ライアン・ゴズリング、ハリソン・フォード、ロビン・ライト、ジャレッド・レトー、アナ・デ・アルマス、シルヴィア・フークス、カーラ・ジュリ、マッケンジー・デイヴィス、バーカッド・アブディ、デイヴ・バウティスタ
【配給】:ソニー・ピクチャーズ エンタテインメント
2049年、貧困と病気が蔓延するカリフォルニア。人間と見分けのつかない人造人間“レプリカント”は労働力として生産され、人間社会と危うい共存関係にあった。ロサンゼルス市警のブレードランナー“K”(ライアン・ゴズリング)は、人類への反乱を目論み、社会に紛れ込んでいる違法な旧レプリカントの“処分”任務にあたっていた。そんな最中、Kはレプリカント開発に力を注ぐ科学者ウォレス(ジャレッド・レト)の<巨大な陰謀>を知る。そして、人類存亡に関わるその陰謀を暴く鍵となる一人の男の存在にたどり着く。その男こそ、30年前、恋人である女性レプリカントと共に姿を消したかつてのブレードランナー“デッカード”(ハリソン・フォード)だった。 彼が命をかけて守り続けた<秘密>とはいったい何なのか? 30年のときを経て、封印された<衝撃の真実>が明らかになる。