チルアウトフェス「Dewar’s Highball Crossing Festival」がGINZA PLACE 3階のパノラマスペースcommon ginzaにて8月10日(土)より幕を開けた。これは「ハイボールの起源」とされるデュワーズハイボールを飲みながら、旬なミュージシャンによるLIVEも連日楽しめる期間限定のイベント。銀座はDewar’s(デュワーズ)の名誉ブランドアンバサダーの酒向明浩さんの酒向バーがある地。
銀座地区のバーテンダーに“ハイボールに一番向いていると思われるウイスキーとは?”とアンケート調査を行ったところ、デュワーズが1位に。デュワーズにとってホームグラウンドと言える場所。海外からも大勢の方が銀座に集まるお盆シーズン。猛暑が続いてる中、クールな音楽とクールなハイボールを楽しむことができるイベントだ。
ライブの方は「Back to the Origin Live」とタイトルされ、連夜、独自の音楽性を展開している様々なミュージシャンが日替わりで登場。このイベントのコンセプトでもある「ハイボールの起源」に紐づき、出演ミュージシャン各位が自らの「音楽の起源」とも言うべき自身のエポックな曲やデビュー曲、はたまた影響を受けた楽曲のカバー等々を贈るスペシャルなアコースティックライブも展開されていく。
Dewar’s Highball Crossing Festival
そんな中、私が伺ったのはオープン前日に催されたレセプションパーティ。その模様を以下に伝えたい。
レセプションパーティへ潜入
私が会場に到着したのは既に会も半ば、みなさん程よく飲まれており、各位談笑の花が各所で咲いている中であった。この日は仕事を終えて帰路前のいい時間帯に加え金曜日の夜。合わせて明日からお盆休みに入る方も多いとみえ、いい意味で気楽そうで、心から楽しそうな雰囲気が既に会場全体に広がっていた。
普段はイベントスペースとして多目的に使われているこのパノラマスペースcommon ginzaだが、この日は一部、デュワーズのスコットランドのアバフェルディ蒸留所へと変身。下には長い毛並みの良い芝生が敷かれ、サイドには丘陵を思わせる腰をおろせるスペースを多分に用意。そこにべたに座ったり、寝っ転がったりもできる、そんなフリー具合も良い。例えば文庫本でも持ち込んで、それを読み読みハイボールも飲み飲みなんて最高そう。また、対照的に場内には銀座の中心地のシチュエーションを活かした外の景色を楽しみながらのテラスも設置。こちらは銀座の街や行き行く人、車の流れを眺め、日本のモードの中心を眺めながらハイボールを味わうのも、この機会ならではの一興となりそうだ。
そんな中、肝心のライブが始まった。このレセプションの日、登場したのは、今春6年ぶりの再結成が報告され、ちょうど数日前の8月6日にベストアルバム『Beautiful Surprise~Best Selection 1999-2019~』をリリースしたばかりのWyolicaであった。
この日は再結成2回目のライブでもあった、ボーカルAzumiと、アコースティックギターSo-toの2人による、このWyolica。その牧歌的なスペースの前方に準備されたステージにまずは2人が現れる。
さながら蒸留場でのウェルカムパーティにアーティストがゲスト出演しているかのようなシチュエーションと雰囲気の中、現れた2人。ハイボールを片手に、みんながステージの方へと集まってくる。Azumiはハイチェアーに座りハンドマイクを、So-toも椅子に座りアコギのフレットの感触を確かめる。
短いながらも、ゆったりのんびりと時間を進めていった彼ら。「Wyolica=草原の民」の造語をユニット名に持つだけあり、その名の真意と本日のシチュエーションや意義とがベストマッチを魅せていく。
「今日は短い時間ですがよろしくお願いします」(Azumi)の言葉の後、ライヴはスーッと始まった。1曲目は「星」。彼らが2007年に発表したシングル曲だ。清涼感のあるSo-toのアコギの爪弾きの上、時にチャームな音を交え、出会えた感溢れる感情を込めて、その伸びやかな歌声を場内いっばいに広げ、歌物語を展開していくAzumi。芝生エリアに集まったお客さんたちも、立ったり座ったり、腰かけたりと、ハイボールを傾けながら、綴られる音物語に自信を佇ませていく。
続く未来に向かって歌がはじけた「スパークル」からは、清々しさの如く場内にちょっとした明るさと弾んだ気持ちが呼び込まれていく。会場の手拍子と共に少し明るめのギターストロークの中、その歌声が弾み広がっていく様を見た。
中盤は新曲たちが贈られた。上述のベストアルバムの中から9年ぶりの新曲となった、ちょっとしたノスタルジックを擁した子守唄にも似た、「Beautiful Surprise」では、シンプルでささやかだけどとても大切な気持ちのこもった♪Beautiful Surprise♪が、繰り返される毎、聴き手毎に、様々な違った意味を帯びて響いた。周りもゆっくりと体に染み込ませるように聴き入っていたのも印象深い。また、So-toがガットギターに持ち替え、Azumiもシェイカーを用い歌われた、歌詞にスコッチというフレーズも出てくるこちらも新曲「ワンルーム」では、ウォームでジャジーな雰囲気の中、アダルティーさが会場を包み込んでいった。
続いてのカバー曲、シンディ・ローパーの“タイム・アフター・タイム”では、切なさとキュンとした気持ちを場内と共有。サビでは感情が込もり、“この気持ちよ届け!!”と言わんばかりにAzumiが歌を進めていけば、So-toのアコギも透明感のある音色からサビに入ると突如力を漲らせていく。そんな彼らならではの独特なカバーへと行き着かせていった
最後は彼らの人気曲“さあいこう”が締めた。時代が僕らを待っている。さあ行こうと歌を通した明るい呼び掛けが、場内に明日への活力を付与してくれ、とても前向きな気持ちにさせてくれた。「最後まで楽しんでいってください」(Azumi)との言葉とどこか暖かい気持ちを残し2人はステージを去った。
その後もしばらくは、その温かさの余韻が場内に残り、その後もみなさんデュワーズのハイボールを片手に想い想いの時間を過ごしていった、この日。同イベントは18日(日)まで、このGINZA PLACE 3階のパノラマスペースcommon ginzaにて行われる。ライブの方もこの12日以降も、KRIS ROCHE、大和田慧、関口シンゴ、西恵利香-acoustic duo-、大比良瑞希、曽我部恵一、birdなどが登場。各夜、自身の様々起源を歌と楽器を通し、綴ってくれるに違いない。
ちなみにこの日、みなさんの片手には握られたデュワーズのハイボール。果たして、その「飲み心地」はどうなのだろう?まずは女性2人組に飲んだ感想を訊いてみた。
「美味しいし、クセがなく最高に飲みやすいです」「私は普段からハイボールをよく飲んでいるんですが、その中でも格別」との答えが。加え、何の料理に合いそうか?を尋ねたところ…。「シーフードなんか相性が良さそうですね。あと、バーベキューやガーデンパーティーにはもってこい」とのこと。「すっきりして飲みやすい。ただしガバガバいきそうで怖い(笑)」なんだそうだ。かくいう私が話を訊いている最中も、お二人共かなり美味しそうに飲んでいたのも印象深い。
対して若い男性の二人組にも話を訊いた。「若い人の中にはハイボールが苦手という方もいる」との話を聞いたことがあるのだが、彼らは実に美味しそうに、そして楽しそうに、デュワーズのハイボールを飲んでいる。「いやー、僕、ハイボール大好きなんです。周りの男にも多いですよ、ハイポ―ルが好きなヤツ。その中でも、このデュワーズはかなりイケてます。是非自分でも色々なものと割って、色々な飲み方を試してみたいです」。そして片やかなり本格派、相棒の彼は、「普段ハイボールが苦手な方も、かなり飲みやすいんじゃないかな。ハイボールが苦手な方には、是非これ(デュワーズのスコッチ)から試すのをおススメします。ポイントとなるのは、やはり割る炭酸の強さでしょう。たぶん、あまり強くない方が苦手な方でも好んでもらえるかも…」と話してくれた。
銀座に突如現れた、スコットランドの蒸留場のガーデンパーティ。ぜひ足を運び、自身の「起源」にも想いを馳せて欲しい。もちろんその際はデュワーズのハイボールを片手に、だ。
text by 池田スカオ
photo by fukumaru
INFORMATION
Dewar’s Highball Crossing Festival
2019.08.10(土)〜2019.08.18(日)
15:00~21:00 (L.O FOOD 20:30、DRINK 20:45)
GINZA PLACE 3階 common ginza(東京都中央区銀座5-8-1)
東京メトロ銀座線・丸の内線・日比谷線「銀座駅」A4出口直結
入場無料
【8月10日(土)出演】Michael Kaneko
【8月11日(日)出演】久保田リョウヘイ/Tomohiro Maeda
【8月12日(月)出演】KRIS ROCHE/MARTER
【8月13日(火)出演】大和田慧
【8月14日(水)出演】関口シンゴ
【8月15日(木)出演】西恵利香-acoustic duo-
【8月16日(金)出演】大比良瑞希
【8月17日(土)出演】曽我部恵一/SUKISHA
【8月18日(日)出演】bird/Furukawa Sarah
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