7月29日(金)から7月31日(日)に開催予定の<FUJI ROCK FESTIVAL’22>(以下フジロック)まで、まもなく1ヵ月! 音楽好きにとって1年に1度の夏の風物詩が迫る中、フジロッカーたちは準備万端だろうか? まだこれからという方に向けて今回は、フェス会場に一番近く、一番お得な宿泊施設である“キャンプサイト”の魅力にフィーチャー。キャンプサイトで守ってほしいルールやマナーから、基本的な利用方法や周辺設備、そしておすすめのキャンプグッズなどを紹介するので、ぜひぜひフジロック前にチェック!
フェス好きの中にも礼儀あり! キャンプサイトのルール&マナー
フジロックをとことん楽しむためには、日帰りではない限りまず選択するべきは「宿泊施設」! 快適さを重視して近隣のホテルや民宿などに泊まるのもひとつの手だが、「自然と一体になりたい!」「会場からできるだけ離れたくない!」というやる気満々の方には、会場に最も近く、最もリーズナブルに泊まれる“キャンプサイト”がおすすめだ。
そこで、まずはキャンプサイトで守ってほしいルールやマナーをご紹介。
フジロックでは、「自分のことは自分で」「助け合い・譲り合い」「自然を敬う」というマナー向上の3原則をもとに、会場内持ち込み禁止物と会場内禁止行為を定めている。前者に関しては組み立て式のアウトドアチェアや傘、タープやパラソル、ビン・缶類、花火などの火薬類など。後者に関しては指定場所以外の禁煙やゴミの放置・ポイ捨て、荷物の置き去り・場所取り、出演アーティストの撮影・録音・録画行為などがある。
また昨年は「コロナ禍で開催する特別なフジロック」、そして今年は「特別なフジロックから、いつものフジロックへ」というテーマを掲げ、感染状況に応じた防止対策を講じた上で開催する。
入場時の検温や会場内でのマスクの着用、こまめな手洗いや手指の消毒、ソーシャルディスタンスの確保といった基本的な対策は今年も参加者たちにアナウンスされており、アルコール飲料の販売も今年から再開されることが決定した。参加者は事前にフジロックの感染防止対策ガイドラインを必ずチェックしよう。
個性の異なる&おすすめキャンプサイトの利用方法と周辺設備
ここからはフジロック初心者に向けて、キャンプサイトの利用方法やそれぞれの特徴などをご紹介しよう。フジロックには大きく分けて、3つのキャンプサイトが用意されている。
一つ目は、通常のキャンプサイトチケットを購入して決められた区画内に持参したテントを立てる「フリーサイト」。入口に近いエリアからA〜Hサイトに分けられていて、フジロックの前夜祭が開催される木曜日の昼からオープンするため、人気のサイトは早めの確保を! E〜Hサイトは入口から少し離れていて急坂も登る必要はあるが、その分、傾向としてスペースに余裕があるので、ゆったりと過ごしたい方にはちょうどいいだろう。
シャワーやトイレなどが近く、地面もほぼフラットな“男子禁制”の「LADIESエリア」も人気。そしてサイトに入ってすぐの場所には、キャンプに関する事なら何でも解決してくれる「キャンプよろず相談所」があるので困ったら即相談!
あと二つのサイトは、バスツアーとセットで申し込んだ方のみが利用可能&Candle JUNE氏プロデュースの幻想的なステージのそばにテントを立てる「PYRAMID GARDEN」と、車両を駐車しながらの4泊オートキャンプ専用で楽しむ「MOON CARAVAN」。比較的どちらも混雑を避けて、家族でも快適に過ごすことができる穴場スポットだ。
ちなみに食事に関しては、基本的には会場内にある飲食ブースで多種多様な“フェスごはん”を買って味わうのはもちろんのこと、キャンプサイトにも飲食の出店はあるのでぜひ。
また、フードエリア「ORANGE CAFÉ」内にあるファミリーエリアではテーブルオーダー&会計で食事を楽しめるので、子連れの方やゆっくり食事を楽しみたい方にはぴったりだろう。そして先ほどアルコールの販売が再開されると書いたが、場内最大のホスピタリティエリア「OASIS」では、BAR店舗などが朝5:00まで営業決定! もちろん過度の飲酒や泥酔には注意した上で、フジロックでは“3年ぶり”の美味しいお酒を嗜みたい。
そして入浴に関して、パパッと済ませたい方はサイト内にある無料のシャワーへGO! 一方でゆっくり疲れを癒したい場合は、苗場プリンスホテル内にある「苗場温泉〜火打ちの湯〜」に足を運ぼう。
フェス×キャンプを快適に楽しむ! 野外でマスト&便利なギア
キャンプサイトを利用する方の中には、「フェスは好きだけどキャンプは初めて!」という方もいるはず。今回の企画の最後に、そういった方に向けていくつかマスト&便利なキャンプギアをレクチャー!
まずはなんといってもテント! フジロックでは雨対策が必須なため、耐水圧の高いものを選ぶことが大事で、なおかつワンタッチ式やワンポール式など設営のしやすさも兼ね備えているとなお良し。また、サイズは大きすぎると設営が大変&キャンプサイトが混んでいてスペースがないといった可能性があるため注意。その点、近年の流行りでもあるソロキャンプ用や MAX3人程度のコンパクトなテントがちょうど良いだろう。「PYRAMID GARDEN」で事前申し込みをすると利用できるレンタルテントサービスも大好評で、フジロック初参加の方にはおすすめ。加えて、快適に寝るためにはテントの内側&外側に敷くシートやマット、そして夜は寒くなるため保温力の高い寝袋も必須だ。
テントの設営方法などによってキャンプの質は大きく変わってくるので、より詳しい情報は「フジロック前に要予習! キャンプよろず相談所直伝 フェスキャンプの知恵袋」をご参照されたし。
フェスで音楽を聴く際に欲するアイテムがチェア。ただし、フジロックでは組み立て式のアウトドアチェアが禁止なため、一体式&ワンアクションで組み立てられるチェアを選ぼう。最近では軽量かつ薄手の素材を採用したチェアが続々とリリースされているので、そういったものであれば座っているときは快適&持ち運ぶときは楽々だろう。
また、自然に囲まれたキャンプサイトの夜はランタンなどの灯りが不可欠だが、フジロックでは火気の使用は厳禁なので、おすすめなのは手軽で安全かつ、防災用としても注目を集めているLEDランタン。乾電池 or USB充電などで長時間にわたって明るさをキープしてくれるLEDランタンは、現在のキャンプでもスタンダードなギアなのでぜひ。さらに、夜に移動する際は両手が空き、こちらもLED式のヘッドランプがあるとバッチリ!
「初めてのキャンプで何を持っていけばわからない!」という方は、「フジロックはじめて女子必見! 初心者女子的、会場内の遊び方とキャンプインフェスもちものリスト」にチェックリストがあるので、そちらもぜひご確認を。荒天の緊急時などには一時休憩所に避難することもできるので、その際はキャンプよろず相談所に頼るべし!
フジロックの醍醐味をとことん堪能できるキャンプサイトへ!
キャンプサイトで過ごすのは準備も必要だし、撤去に手間も労力もいるし、フジロック恒例の大雨に見舞われて大変な目に遭うことも当然ある! ただしそれらと引き換えに、フェス会場のすぐそばを片時も離れることなく、大自然を思う存分に感じながら、自分たちのペースでとことんフジロックの醍醐味を堪能できるのがキャンプ泊だと言えるだろう。「いつものフジロックへ」戻りつつある2022年の夏。今年は(今年も)行こうと考えているが、まだ宿泊のスタイルを決めていない方は、ぜひキャンプサイトの楽しみ方を検討してみてほしい。
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Text by ラスカル(NaNo.works)