タイドラマの影響で民族衣装×遺跡が人気！

賑やかな街並みを背に本場タイ料理を堪能できる“屋台”、旅行中のリラクゼーションに欠かせない“マッサージ”、そして仏教が広く浸透している国柄ならではの“遺跡”…。日本からのアクセスも良く、掘り出し物が豊富でショッピングにも最適な「タイ」は魅力たっぷりで日本からも多くの観光客が訪れています。

コロナ禍の影響も緩やかになり、海外旅行への機運も高まっている昨今ですが、旅行客の目的地としても大人気な「タイ」は年々進化しており、ラグジュアリーな体験ができる施設やタイエンタメの魅力を感じられるレジャースポットが増えています。そんな進化を続けるタイの魅力を伝えるため、Qeticでは“ホテル”、“フード”、“アクティビティ”の3編を体験談も交えてご紹介！

今回は寺院や遺跡を中心にレポートする“アクティビティ”編！　由緒ある荘厳な建築や、緻密な彫刻・装飾など、タイの文化的背景が色濃く感じられる寺院・遺跡を人気エリアのアユタヤ・チェンマイの中からご案内します。

▼ホテル編はこちら！
タイのおすすめ5つ星ホテル！“ホカンス”にぴったりなバンコク・チェンマイのプチ贅沢ホテル

▼フード編はこちら！
タイ・おすすめレストラン！ミシュラン掲載、BLACKPINK・リサが愛する郷土お菓子も

バンコクから北に約80km進んだ地点に位置するアユタヤは、かつてヨーロッパと東アジアを結ぶ国際貿易都市として栄えた都です。王朝が隆盛を極めたこの土地には、当時の景色を思い起こさせる素晴らしい仏教建築が数多くあり、遺跡群は世界遺産にも登録されています。

アユタヤに雄大に流れるチャオプラヤー川の西側に位置する「ワット・チャイワッタナーラーム」は、1630年に第24代王プラサート・トーンが亡くなった母を偲んで建てた寺院として知られています。広大な四角い境内の中央には35mの主塔が佇み、四方に4基の塔堂(プラーン)を従えており、その回りには回廊が取り巻くというアンコール・ワット様式の建築です。また古代インドの宇宙観で、一須弥世界の中心にある高山を指す須弥山(しゅみせん)を表現する塔が八方に並んでいるのも特徴的です。1767年、ビルマ軍の侵攻により焼き討ちに合い廃寺と化しましたが、1987年になって改修され、現在ではアユタヤでもっとも美しい寺院遺跡のひとつとして現地人や観光客に愛されています。

このエリアが舞台になったタイドラマ『運命のふたり』（2018年放送。タイ語タイトルは『ブッペーサンニワート』）が大ヒットした影響で、観光客が増加し社会現象に。そのため、レンタルで当時の民族衣装に着替え、遺跡巡りをすることも人気です。

寺院遺跡の近くには多くの民族衣装のレンタルショップが連なっており、実際に訪れてみると所狭しと煌びやかな服が並んでいました。民族衣装のレンタルショップは国によってサポートされていることもあり、大人が一式200バーツほど（812.29円*2023/9/28時点）、子どもが一式100バーツ（406.14円*2023/9/28時点）ほどのリーズナブルな価格で借りられるのも魅力的です。この寺院遺跡は夕暮れ時が一番の撮影チャンスとしても知られるスポット。ぜひ夕暮れ時に民族衣装を身に纏い写真撮影をしてみてはいかがでしょうか。

バンコクの北方約720キロに位置するタイ第2の都市チェンマイは、「北方のバラ」とも称される美しい古都。そんなチェンマイのダウンタウン近くには、市内で最も大きく格式の高い寺院「ワット・プラシン」があります。

ラーンナー王朝第5代パーユー王(1336～1355年)によって建立されたワット・プラシンには、50ｍ程の高さに及ぶ金色の仏塔、象の建築、輝きを放つ黄金のプラシン仏像、そして精巧な僧侶の彫刻など立派な造形物が多く並び、荘厳な景色が拝めます。

鮮やかで古典的な礼拝堂の壁画には、タイ北部のランナー地方の生活や文化が美しく描かれており、当時の風景を思い起こさせます。街に溶け込んだ場所ですが、日本の神社仏閣とはまた異なるエキゾチックな印象が見受けられました。チェンマイ中心部からソンテウ（※タイの乗り合いタクシー）で10～15分ほどというアクセスしやすい立地なので、街歩きの最中に訪れるにもおすすめです。

「ここを訪れないとチェンマイに来たことにならない」とも言われる代表的な名所をご紹介します。1383年、ランナー王朝の時代に建てられた寺院「ワット・プラタート・ドイ・ステープ」はチェンマイ市街から約15km西にそびえる標高1,080mのステープ山頂にあります。

寺院の入口となる門までは自動車道が整備されています。麓まで上がり、石階段化ケーブルカーで山頂まで登ると、辺り一面黄金に輝く圧巻な眺望が目の前に広がります。巨大な装飾が連なる景色からは、仏教の大きな影響や当時の栄華が想像できます。

山頂のテラスからはチェンマイの街を一望することができるため、「天空の寺院」とも呼ばれています。パワースポットとしても知られており、中でも数多の仏像や仏塔が並ぶエリアにそびえ立つ黄金の仏塔が有名。蓮の花と線香を携え、祈りを捧げながらこのまわりを時計回りに3周し、その後蓮の花と線香をお供えすると願いが叶うと言われています。蓮の花と線香は境内入口にて販売されているので、ぜひ体験してみてください。

チェンマイ旧市街のチェンマイ門から、ソンテウで5分ほどの場所に位置する「ワット・シースパン」は1500年、マンラーイ王朝ムアン・ゲーオ王の時代に、プラ・プッタパティハーン仏像を奉納するために建てられた寺院です。建築はラーンナー様式の石組みで、緻密な模様にアルミと銀の装飾が施されています。

別名「銀の寺」と呼ばれるワット・シースパンは、一見するだけでインパクト大な“銀”一色の寺院。世界で最初に銀で造られた寺院でもあります。なお、銀一色になったのは2000年代に入ってからとのこと。寺院のあるチェンマイには、多くの銀細工の工房がある村、ウアライ・コミュニティがあり、村人が本堂を銀で改修したことで現在の姿になったそうです。

特徴的なのは建築の繊細さ。驚くほど緻密な彫刻や色使いなど、細部に宿る美しさに息を呑みました。ナイトマーケットエリアからもほど近く、徒歩で訪れることが可能です。ぜひチェンマイ旧市街の観光とともに、ワット・シースパンへ足を運んでみてはいかがでしょうか。