6月19日（月）から6月23日（金）の期間、フランス・カンヌで世界最大級の広告・コミュニケーションフェスティバル＜カンヌライオンズ 国際クリエイティビティ・フェスティバル＞（通称：カンヌライオンズ｜Cannes Lions International Festival of Creativity）が開催。70周年を迎えた今年は各国の企業や団体から約2万7,000ものエントリーがあり、TBWA HAKUHODOと株式会社quantum、甲子化学工業株式会社、北海道猿払村が共同開発した「HOTAMET（ホタメット）」が3部門のカテゴリーで賞を受賞した。
ホタテの貝殻からつくられた環境配慮型ヘルメットが3部門受賞
ホタテの水揚げ量日本一を誇る北海道猿払村では、ホタテを加工する際に水産廃棄物として貝殻が年間約4万トン発生していた。*さらに2021年には、貝殻の再利用を目的とした国外への輸出が途絶えてしまい、地上保管による環境への影響や堆積場所の確保などが地域における社会問題となっていたそうだ（*北海道水産林務部水産局水産振興課「令和3年度水産系廃棄物発生量等調査」）。
廃棄される貝殻を新素材として作られた同製品は、新品のプラスチックを100%利用する場合と比較すると最大約36%のCO2が削減ができるそう。また、貝殻特有のリブ構造を採用し、通常のヘルメットよりも強度が30%UP。5色で展開されたユニバーサルなデザインは防災や作業現場、自転車通学といった様々なシーンで着用可能となっている。
カンヌライオンズにおいてはデザイン部門、イノベーション部門において金賞を受賞。また、クリエイティブ・ビジネス・トランスフォメーション部門においても銅賞を受賞し、計3つの賞を受賞した（カンヌライオンズでは“SHELLMET”（シェルメット）というプロジェクト名にて発表された）。社会問題を解決し、環境に配慮され制作されたホタメット。世界からも高い評価を受けたプロジェクトの詳細は動画でも公開中！ また、「HOTAMET」HPからは購入も可能なので興味のある方は是非チェックしてみてほしい。
