昨今のコロナ禍中、おうちにいる時間が増えたという方も多いことだろう。
これほどまで多く、そして唐突におうちにいる時間が増えてしまうと、余暇をどう過ごしたらいいのかわからない。なかには、家でヒマを持て余してしまっている方もいらっしゃるはずだ。
かくいうQetic編集部も、おうちで何をしたらいいんだろう、なんて思いにふけりながらNetflixで配信中の映画やドラマなんかを観ていたところ、こんな考えがふと頭をよぎった。「アーティストの人たちってこの作品を観て、どんなことを考えているんだろう?」
ということで、Qeticではこの度、Netflixで現在配信中の映画やドラマ、ドキュメンタリーなどの映像作品の中から、アーティストの方々にひとつの作品を選んでいただき、その作品に対してどんな思いや感情を抱いているのかを赤裸々に語っていただいた。彼らの意見を聞いた上で作品を観れば、きっと思いを共有できるはず!
第22弾となる今回は、2人組ユニット印象派のMIUが語る『愛なき森で叫べ』。
MIU(印象派) – 『愛なき森で叫べ』
園子温監督の最新作。Deep Cutのいう名のロングバージョンもありますが、私はオリジナルの方が好きだなぁ。
私は結構古い映画が好きで、『ときめきに死す』『太陽を盗んだ男』『スローなブギにしてくれ』とか、最近の作品では『ゆれる』『ロストイントランスレーション』とか好きなんですが、共通項はラストシーンが明確に描かれてない作品が好きなんです。
今回選ばせてもらった園監督の作品で1番好きなのは水野美紀さん主演(美脚で色っぽい!)の『恋の罪』なのですが、なんていうかこの『愛なき森で叫べ』はご自身のセルフオマージュ感も強くて、『恋の罪』含む、今までの園子温作品を観た人にしかわからないアウトサイド感が仕掛けられていて、とても楽しいです。
あぁ〜、私も主演の1人の川村那月ちゃんみたいに可愛く産まれてきたかったなあ〜。ゴーストというか象徴みたいな不気味な役なのですが、可愛いから怖くない笑。ラストシーンは、ほんとに各々が勝手にその後のストーリーを作ってしまいたくなる圧倒的な未完(褒め言葉です)の感じは園子温監督ならではの感覚。ビーチバレーしてて、足元とられて辛うじてレシーブで返したら向こう側に誰もいない、みたいな感覚。わかりますかぁ?笑笑。
『愛なき森で叫べ』予告編 – Netflix
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