昨今のコロナ禍中、おうちにいる時間が増えたという方も多いことだろう。
これほどまで多く、そして唐突におうちにいる時間が増えてしまうと、余暇をどう過ごしたらいいのかわからない。なかには、家でヒマを持て余してしまっている方もいらっしゃるはずだ。
かくいうQetic編集部も、おうちで何をしたらいいんだろう、なんて思いにふけりながらNetflixで配信中の映画やドラマなんかを観ていたところ、こんな考えがふと頭をよぎった。「アーティストの人たちってこの作品を観て、どんなことを考えているんだろう?」
ということで、Qeticではこの度、Netflixで現在配信中の映画やドラマ、ドキュメンタリーなどの映像作品の中から、アーティストの方々にひとつの作品を選んでいただき、その作品に対してどんな思いや感情を抱いているのかを赤裸々に語っていただいた。彼らの意見を聞いた上で作品を観れば、きっと思いを共有できるはず!
第13弾となる今回は、俳優の松㟢翔平が語る『『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』。
松㟢翔平 – 『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』
嫌い合っているわけじゃないのに、どうも噛み合わない家族を描いた映画。『マリッジ・ストーリー』のノア・バームバック監督による2017年の作品です。仲の良い先輩に似ているから、つい気になってしまう名優アダム・サンドラーが出演。
『マイヤー・ウィッツ家の人々(改訂版)』は口喧嘩の映画です。『マリッジ・ストーリー』もそうですが、この監督は口喧嘩を撮るのが上手い。
僕も最近喧嘩のことを考えることが増えました。周りや、自分の内面で、正しさと正しさの喧嘩があまりにも増えたからです。
マイヤーウィッツ家の喧嘩を見ていると、自分が強い言葉を使ってしまったときのこと、強い言葉で攻撃されたときのこと、その相手、周りの人々、そういうものを思い出します。お互いの後ろめたさを隠すために、言葉が過激になっていってしまうのだろうか、相手を突き放してしまうのだろうか、そんなことを考えます。内容よりも言い方と言い方の喧嘩なのではないだろうか、しかし、こんなことを悠長に考えている場合なのだろうか、など。
ところで皆さま元気に過ごしていますか。少しは休めていますでしょうか。
『マイヤーウィッツ家の人々(改訂版)』予告編
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