2004年に扶桑社から刊行され、長らく絶版になっていた伝説的ロック・バンド、クイーン(Queen)に迫った回顧録『クイーンと過ごした輝ける日々』が、新章を加えた増補版になって本日25日(月)復刊される。
『クイーンと過ごした輝ける日々』
著者の東郷かおる子は、音楽雑誌ミュージック・ライフの元編集長。ミュージック・ライフといえば、日本でのクイーンブームを仕掛けた事で知られ、東郷はまさにその張本人だ。
1974年5月、モット・ザ・フープルの公演に取材に行った際、ニューヨークのレストランで東郷はモットのフロント・アクトを務めていたクイーンのロジャー・テイラー(Roger Taylor)と出会う。日本の音楽雑誌の記者だと説明し、翌日ロジャーとジョン・ディーコンにインタビューする。日本のメディアが最初にクイーンと接触した瞬間だ。結局、この取材は記事にはならなかったが、この日からクイーンとミュージック・ライフの蜜月が始まったのである。
書籍では、東郷が取材したインタビュー記事を抜粋しながら、取材時のこぼれ話しやバックヤードが愛情たっぷりに綴られる。映画『ボヘミアン・ラプソディ』でも描かれたアルバム『オペラ座の夜』セッションが行われたリッジファームでの取材、伝説の<ライブ・エイド>会場のウェンブリー・スタジアムの様子など、映画でお馴染みのシーンが随所に登場。特に、悪役(?!)マネージャー、ポール・プレンターと東郷の丁々発止のやり取りは噴飯ものだ。本当に映画通りの人だったんだと納得させてくれる。
増補版では、2011年にロンドンで開催されたクイーン結成40周年展に取材に行った際の、ブライアンとロジャーのインタビューや、映画『ボヘミアン・ラプソディ』についての原稿が加筆がされている。巻頭にはミュージック・ライフが撮影したクイーンの写真がデビューから40周年まで時系列に掲載されている。クイーンファン垂涎もののトピックが満載だ。
また、名古屋、東京、大阪で出版記念トークイベント&サイン会も開催される。東京ではトリビュートバンドのミニライブ、大阪では映画の字幕監修した増田勇一がゲストで参加。さらに4月20日(土)に幕張メッセで開催されるクイーンのトリビュートバンド・フェスにも増田勇一とともにトークゲストで出演する。
ミュージック・ライフ編集部秘蔵の47点の写真も収められた書籍『クイーンと過ごした輝ける日々』は3月25日発売。