JAPAN STAGE in TOKYO
サンバ100年の歩み」スペシャル・バンドの素晴らしいライブに続いて行われたのが毎年ジャイルス・ピーターソンが南フランスで開催している音楽祭<Worldwide Festival>の特別企画<JAPAN DAY>夜の部で披露され、ヨーロッパの観客からスタンディングオベーションで賞賛された日本人3人によるコラボパフォーマンスです。ジャイルス・ピーターソンが11年間続く音楽祭の歴史の中で、ベストだと絶賛するほどのパフォーマンスに期待が高まりました!
今年の<Japan Day>夜の部、<Japan Stage>で披露された、熊谷和徳、佐野観、そして井上純らによるパフォーマンスは、11年間開催してきたフェスティバルのベストアクトであり、私にとってのハイライトでした。それぞれがお互いを高め合いながら進む音とアートとダンスのセッションは、これまで私が自分のイベントで観てきた沢山のパフォーマンスの中でも類稀な「芸術作品」といえるステージでした。
ジャイルス・ピーターソン
あらゆる現場でライブペインティングをこなし話題のアーティスト井上純、CHARAやUAのサポートも務める実力派キーボーディストKan Sano、伝説的タップダンサーのグレゴリー・ハインズに絶賛されニューヨークと日本を拠点に活躍するタップダンサー熊谷和徳の世界的に活躍する3人による本邦初披露となるパフォーマンスとなりました。
トップバッターはタップダンサーの熊谷和徳。タップボードに飛び跳ねるように乗りパフォーマンスを開始。その迫力があり、繊細でもある音に会場中の観客が引き込まれ、道行く方たちも思わず足を止めていました。
驚かされたのが音のバリエーションの豊富さです。本当にタップシューズのみから生み出されているのかと疑うほどに多彩な音と脚さばきにオーディエンスの目と耳は釘付けになりました!
熊谷和徳が一旦退場し、続いてキーボーディストKan Sano、アーティストの井上純がステージに登場。Kan Sanoの演奏に合わせて、繊細かつダイナミックに筆が進められていくライブペインティングがオーディエンスの目を奪いました。Kan Sanoの演奏は変幻自在で時折、日本の童謡“ふるさと”の一節がちりばめられているなど日本の伝統も表現されていました。
パフォーマンスの終盤には、タップダンサーの熊谷和徳が再度登場しクライマックスへと一気に加速。演奏が終わると同時に井上がライブペインティングを完成させ会場中から拍手が巻き起こりました。
この日本らしさが随所にちりばめられたパフォーマンスが日本から遠く離れた南フランスで受け入れられ、賞賛されたかと思うと同じ日本人として誇らしく思いました。