スパイス好きで”協会”の会長、皆さんある程度の年輩男性を思い浮かべるだろうが、太郎氏は24歳の好青年。学生時代夢中で取り組んだテニスを怪我で離れることになり、その間に出会ったインド料理の奥深さにハマり初めてインドを訪ねた。
現地で油と旨味と香りにまみれたスパイス料理ビリヤニに出会う。あまりの美味しさに夢中で食べ歩いたものの、帰国すると調理法の難しさや知名度の低さから日本でビリヤニを食べれるインド料理屋も無かった。
現地で食べた味を再現すべく自ら調理をしたり、SNSのスパイスコミュニティーで知り合った仲間と、インド料理店を貸し切りシェフに特別にビリヤニを作ってもらう会を企画することを始める。
協会自体は2010年3月に発足し、「美味しいビリヤニを食べたい」「ビリヤニを多くの人に伝えたい」その熱意とイベント企画、SNSの効果でビリヤニ協会は会員数を増やし、今のビリヤニ・ブームの下地を作った。
※定期的にイベントも企画しているので、気になった方は文末のリンクから是非活動をチェックしてほしい。ビリヤニが食べられるお店紹介も必見。
スパイスというのは何千年も前から人々を虜にする魅力に溢れている。
諸説あるが、ヨーロッパ諸国がイスラム諸国を介さずにインド/アジアに香辛料を求める為に世界中が激動した大航海時代から、今に続く熱病は収まっていないのかもしれない。
日本でもそれは例外ではなく、日本の国民食”カレー”を誰もが口にしたことがあり、殆どの人が自分でまたは誰かと作ったコトもあるだろう。
美味しいはイノベーションを生み、デザインのきっかけになるのだ。「日本ビリヤニ協会」は情熱を置いてけぼりにしない、偉大なアマチュア達の行動から始まった活動である。
かのスティーブ・ジョブスの言ったこんな言葉がある。
「未来を見て点をつないでいくことはできない。あとになって初めて繋がっていたとわかるのだ」
時代や国、民族、性別をミックスし、情熱をかけ算して行くと新しいことが生まれることが多々在る。
そんな事から世界も少しずつ変わるのかもしれない。
美味しいは平和。宗派も階級も関係ない。時は流れない、それは積み重なる。ビリヤニのように(笑)。
また、太郎くんのビリヤニ食べたいな。
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photo by Yuji Tanno