さて、前回触れましたthe oto factoryですが、この度Ano(t)raks より11月28日(火)、5曲入りEP『recluit』をリリースする運びとなりました。実は本リリース、彼らからの持ち込み企画でして、CDリリースまでしているのになぜウチにリリース打診を? とその理由にとても興味が湧きました。個人的に聞いて済ませても良かったのですが、この辺りリスナーの方も興味ある部分かなと思ったので、インタビューという形で掲載する事にしました。音源をBGMに読んでいただければ嬉しいです!

RELEASE INFORMATION

the oto factory “recluit”

『フリーダウンロードは原点回帰 - the oto factory インタビュー』 anotracks-700x700
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『フリーダウンロードは原点回帰 – the oto factory インタビュー』

【Q】:Dai Ogasawara
【A】:the oto factory

【Q】Ano(t)raksからリリースしたいと思ったきっかけは?

【A】そうですね、Ano(t)raksからリリースしたいと思ったきっかけは二点ありますね。一点目は、2016年・2017年とthe oto factory のメンバー全員就活やら進学で全然活動出来てなかったんですが、その時colormal君やevening cinemaがリリースしてたのを見て、僕らもAno(t)raksからリリースしたら面白いのかもしれないなぁなんてみんなと話したりしてました。そんな中、若干僕の進路の目処がついてYackle君の「Orion Cider feat.あゆ巫女」を the oto factory でRemixした時に、Ano(t)raksのDai OgasawaraさんとTwitter上で関わりを持てて、良い機会だしそこに縁を強く感じました。二点目は、元々 the oto factory の最初の音源はFree DLで配信していたんです。今回リリースする「recruit」はメンバー全員の就活が終わって1発目の作品だし、原点回帰でなんとしてもFree DLでリリースしたかった。その中で、Ano(t)raksはずっとJ-Popをベースとした音源をフリーで配信していることにこだわっている感じがあって、このバンドをやり始めてずっと憧れもあったAno(t)raksからリリースしたいと思ったんですよ。

【Q】なるほど、ありがとうございます!今作ではHip Hopアプローチの楽曲がありますが、今後もこのような楽曲は増えますか?

【A】うーん、それはメンバーとの相談によりですかね…。基本オトファクの楽曲の軸はTalkBoxの代々木さんが作ってて…。代々木さんって言っても、オトファクは顔を出さないようにしてるので、オトファクのLiveみたことある人しかわかんないですよね(笑)。代々木さんはメンバーの中でバズライトイヤーに似てるやつですね。アーティスト写真だとサングラスかけてるやつです。各メンバーが代々木さんの作ったデモみたいなものにフレーズ入れて、僕が歌詞を書いてアレンジして完成って手順で曲作ってるから、今回みたいにHip Hopアプローチの楽曲が増えるかはメンバーとの相談次第です。個人的にはまた「カクテルパーティー」みたいなメロウな曲作れたらなぁと思ってます。

【Q】元々Hip Hopは好き?

【A】Hip Hopは好きですよ。でも全然掘れてないかも知れないです。高校の時に友達にすごいHip Hop好きなやつがいて、CDを貸してもらったりその影響で音源買ったりしてました。その時に貸してもらったのはJeru the Damajaの「The Sun Rises In The East」でした。個人的には重くて暗いサウンドだったから、高校生の時の僕には情けないけど良さがわからなかったんですよね。もっと何かないかなぁって思って色々掘ってて好きだったのがCamp Loですね。一番思い出深い曲が「Camp Lo – Luchini」です。ベタかもしれないけど…。確か元ネタがDynastyの「Adventures in the land of music」でしたよね。その当時はサンプリングって手法をあんまり良く知らなかったので「そんなんアリなんや!」って気持ちになったのをよく覚えています。

【Q】トラックメイカーでもバンドでもない特異なポジションについている点が the oto factory の強みだと思ってますが、そこは狙っている?

【A】はい、正直狙ってやってます(笑)。ただパーティーのオーガナイザーからしたら誘い辛い感じだと思いますね。僕がオトファクを呼んでパーティーするなら、どんなアーティストとかましたらパーティーがイイ雰囲気になるかきっと悩みますもん(笑)。でもトラックメイカーっぽいライブもバンドっぽいライブも、オーガナイザーがやりたいパーティーに合わせて出来るようにしています。シンセ5台使ってるから演奏する環境によって呼べないのかなって思われること多いんですが、PCとRoland SP555とTalkBox1台のコンパクトなInformal Setとか、会場の機材や見せ方によって柔軟に対応出来ます。なので、その辺りがバンドとかと比較して僕らの優位な点なのかなぁなんて思っています。あと、単純にPCとかシンセとかバンバン使ってるくせに、全然サウンドが新しくないの、僕らぐらいですよね。PC使ってたり電子楽器しかないのに the oto factory 独特の古臭いサウンドを出すのはすごく難しい事ですが…。そのあたり結構良い感じに僕が思い描いてたバンド像がハマっているかなぁなんて思ってます。

【Q】ズバリ、自分たちの音楽を一言で表現すると?

【A】うーん 難しいですね…。懐古主義ってわけでもないし、今まで古臭いなって思われてたことを新しく自分たちの解釈を加えて the oto factory のサウンドにしているっていう点では、「温故知新」なのかもしれませんね。

…以上、インタビューでした。CDをリリースした後でも、作品単位でフリーダウンロード形式でのリリースを選択肢として加える…こういったリリース手法は今後も増えていくような気がします。リリース形態も多様化、ですね。そのような考えをお持ちのアーチストの方々、お問い合わせ大歓迎です。ご連絡お待ちしております!

anotraks@gmail.com

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Dai Ogasawara

Ano(t)raks運営 渋谷系という言葉が生まれる以前の90年代初頭、インディーポップバンド Candy Eyes を結成、Vo.&G.を担当。初期の音はカジヒデキ氏に「日本の Mighty Mighty」と評される。2012年、The Paellas(現Paellas)のEPリリースを皮切りにネットレーベル活動を開始。リリース系統は、Indie Pop、City Pop、Electro Pop、Indie R&B、渋谷系等。

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