新しい生活様式が浸透し、おうちで過ごす時間をちょっと贅沢にしたり、日用品に変化を求める方も多いのではないでしょうか？ そんな中、想像力を膨らませてくれたり、部屋に自分らしさを与えてくれるアートブックに対する関心も高まっています。そこで、デジタルでは感じえない手触りや質感まで、こだわりが詰まっているアートブックを、Qetic編集部がピックアップして紹介します！ 今回は『Flowers and Fruits』／林志鹏 他3冊をセレクト！
『Flowers and Fruits （第2版）』／林志鹏
作者のリン・チーペン（林志鹏）a.k.a. No.223は北京を拠点に活動する写真家です。自ら雑誌の編集⻑を務めたり、ファッション撮影も多く手掛けたりするなど、その活動は保守的な中国文化において、若者たちに多大な影響を与えています。
本書『Flowers and Fruits』は、彼が被写体のモチーフとして数多く撮影してきた、花と果物が写り込んだ写真を集めたシリーズ。彼の作品群に通じて感じられる、自然体な「性」や「身体」とともに、枯れかけている花や果物の儚さを収めたイメージが特徴的です。プロップも含め、スタイリングにおいて、彼のビビッドな色彩は唯一無二の輝きがあります。
※セカンドエディションは表紙のデザインが初版とは異なり、また書籍本体のエッジの加工が異なります。
INFORMATION
¥4,840 （tax incl.）
210 × 148 mm
ソフトカバー 176ページ
T&M projects
掲載協力・写真提供：shashasha／写々者
日本とアジアの写真を世界中の人々へより広めることを目的とし、2012年に設立されたオンラインフォトブックコレクション・shashasha／写々者。希少価値の高い廃版となっているものから現代的なものまで、日本とアジアの写真の繋がりを促進するプラットフォームを提供している。
『Bill 3』／Julie Peeters
ベルギーを拠点に活動するグラフィックデザイナー、ジュリー・ピータース（Julie Peeters）が編集とデザインを担当した写真誌第3号。『Bill』シリーズは、写真イメージのみで構成されています。『Bill 3』は、マルタン・マルジェラの元デザイナーによるRareBooksParis（※）のブックコレクションがもととなっており、未公開のマルジェラのルックブックや90年代の日本のストリート、ヒステリックグラマーなどを収録しています。
時代のリアリティを感じさせるストリートの写真や、抽象的なサンプリングなど混沌とした構成の中、全体的な洗練さが漂うところが魅力的です。本書はInstagramで展開されたアーカイブを改めて誌面に落とし込んでいるため、その独特なアプローチならではの味のある一冊となっています。
※マルタン・マルジェラの元デザイナーによる絶版出版物を集めた非公開Instagramアカウント
INFORMATION
¥4,620（tax incl.）
230 × 310 mm
ソフトカバー 184ページ
Roma Publications
掲載協力・写真提供：North East
North Eastは、グラフィックデザイン、アート、写真など、視覚文化に関する書籍を取り扱うオンライン書店。デザイン関連の情報を配信するメディアとしても機能している。東京都のデザインスタジオ、North Eastが運営。
『93 til』／Pete Thompson
※実店舗・ECサイト、共に購入可能です。
1992年から2008年まで毎月発行されていたアメリカの伝説的なスケート専門誌『SLAP MAGAZINE』や、1983年に創刊した雑誌TWSこと『TransWorld SKATEboarding』の専属フォトグラファーだったピート・トンプソン（Pete Thompson）の作品集です。本書は80年代後半から2000年代半ばにかけて撮影された写真が記録されています。
タイトルの『‘93 til』は、当時21歳だったピート・トンプソンがスケートの撮影に一生を費やそうと当時心に決めた時期であることや、SLAPに初めて写真が起用されたのが93年であることから名付けられています。本書自体はスケートシーンを10年以上離れたのちにリリースされており、スケート雑誌や写真集とは異なった、彼なりのエッセンスを感じることができます。
INFORMATION
¥8,657 （tax incl.）
243 × 250 × 311mm
ハードカバー 250ページ
Goff Books
掲載協力・写真提供：T-SITE SHOPPING 代官山 蔦屋書店
※実店舗・ECサイト、共に購入可能です。
『THE MOTIF MAGAZINE 002』／Jakob de Tobon
※実店舗・ECサイト、共に購入可能です。
Dior、CHANEL、H＆Mのイメージも手がけるグラフィックデザイナー、クリエイティブディレクターのヤコブ・デ・トーボン（Jakob de Tobon）による写真集／雑誌『The Motif Magazine』の第2号。本誌は、毎号1つのテーマをもとに編集されており、今号は「HAPPY」をテーマにしたさまざまなコンテンツが詰め込まれています。表紙はイエロー・ピンク・ブルーの3種類が展開されています。
さまざまな視点での「HAPPY」をモチーフに、主にファッションシーンで活躍する写真家たちによるオムニバス作品集となっています。温かく優しいテーマの中、ファッションの世界に生きる多くのクリエイターたちの研ぎ澄まされた感性を見受けることができるのも、本誌ならでは。構成されているイメージもモノクロ・カラーなどさまざまで、バラエティある一冊となっています。
INFORMATION
¥5,940（tax incl.）
W190 × H240 mm
ハードカバー 176ページ
THE MOTIF MAGAZINE
掲載協力・写真提供：T-SITE SHOPPING 代官山 蔦屋書店
※実店舗・ECサイト、共に購入可能です。
