また、地元のアーティストがステージに登場するとそのエリアの人たちが一生懸命応援。みんな地元が大好きで、地元発アーティストをリスペクトしているのだ。
写真では、お手製のアーティストフラッグを掲げ、スプレー缶にライターで火を付けて大きな炎にしている。もちろんこの人たちもセキュリティチェックを通過している。
そんな中で、この場をまた違った方法で楽しんでいる人たちもいた。
若者たちがロケット花火が打ち上げ、炎を上げている会場内でテーブルを広げて静かにトランプ……。これはソリティアだろうか。(Windows PC以外でプレイしているのを初めて見た。)
楽しみ方はそれぞれ自由なのだ。
ショーはと言うと、空が明るくなってきた朝6時過ぎ、ステージでパフォーマンス中だった女性アーティストがバッドワード(汚い言葉)を発したということで警察が音をシャットダウンし、いきなり終了。見ているこちらはいきなりの出来事に驚くがこれもジャマイカらしい点であり、事態をすぐさま察知したジャマイカ人たちは「なんだよ~」なんて言いながらそそくさと帰っていく。
2015年の開催テーマは「From Then Till Now」、「あの時から今日まで」。1984年にスタートしたこの<STING>を盛り上げ続け、今や世界中にファンを持つレゲエミュージックをここまで成長させた往年のアーティストが多数ブッキングされていた。
ジャマイカのライブショーでは日本の常識では考えられないことが起こるが(そもそもジャマイカ自体がそうだが)、気を引き締めて行動すればその異様な空気感も楽しむことができるはず。
勘違いしないでほしいのは、紹介したような過激な行動を全員がとっているのではなく、静かに見ている人、音に体を揺らしている人、ダンスする人など、それぞれ好きなように楽しんでいる。ジャマイカ人は目の前で起こっていることに対してピュアで、その表現方法は自由なのである。
つづく