これまでの人生で後悔していることの一つは、自国開催だった2002年の日韓ワールドカップを観に行かなかったこと。

1998年のフランス大会から20年間、ワールドカップはTVで観るものだったのだが遂に2018年 ロシア大会を現地で観戦することにした。


押さえた試合のチケットは日本の第3戦、ポーランド戦。この試合をグループリーグ突破がかかる一番アツい状況で迎えることになるとはそのときは全く思っていなかった。


ロンドンからロシアは日本から行くよりもずっと簡単で、首都 モスクワへは3時間半のフライトで安価。

自分が選んだ試合会場への行き方は、大会主催のFIFAが提供する無料列車。モスクワから1時間ほど飛んだカザンという街から試合が行われるヴォルゴグラードへ24時間かけて向かう。

カザンに着いてから知ったのだが、このルートはほとんどポーランドサポーターだった。

#8 ロンドンから灼熱のロシア ワールドカップへ【LIFE of LONDON】 miyata-30_01-1200x800

4つのベッドがある部屋をポーランド人家族とスペースを分け合って過ごした。

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想像していた「過酷な24時間」とは違い、部屋は冷房付き、車両に1つシャワーもあり、食料や温かい飲み物も販売されていた。

列車からの景色は、田舎町、針葉樹林帯、見渡す限りの草原など、まさに「世界の車窓から」のシベリア鉄道。


そんな中で意外とぐっすり眠れたり、集中して本を読めたりと、道中は割と快適。朝7時にヴォルゴグラードに到着したときも疲れは全然なかった。


決戦の地 ヴォルゴグラードはそんなに大きな街ではなく、駅、空港、中心部、川沿いのスタジアムがすぐ近く。

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交通機関も試合が開催される日は無料かつ増便されていて凄く便利だった。


そもそも、ロシアに入国するにはビザが必要だが、ワールドカップ開催中はチケットと共に発行される「ファンID」というものがビザの代わりになり、それを持っていれば入国が可能、各地の公共交通機関なども無料になるなど、サービスはとにかく充実。

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スタジアムには試合をする国のサポーターはもちろん、現地ロシアの人たちがたくさん。目に付いたのは「必勝」ハチマキ。流行のアイテムなんじゃないかと思うくらいロシアのお姉さんたちは「必勝」を掲げて日本を応援していた。

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ロシアの物価は基本的に安いのだが、SIMカードは5GBのデータ容量で350ルーブル(750円程度)。

国土が凄く広いので都市部は電波が強く、大自然の中では電波はほとんどない様子。帰りの寝台列車で気付いたのだが、ロシアの人たちは電波の有無の感覚を持っていて、窓の外を見て街が近づいてくるとみんなスマホを手にし出し、大草原を通過している間はずっと寝ていた。


カギはやはり「ロシア語」。


なかなかわかるものでは無いが、わからないときは各地にいる10代と思われる大会のボランティアチームがすかさず飛んできて英語で通訳してくれるので凄く助かった。

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ロシア、気温は35度を超え、ワールドカップと共に凄い熱気を感じた。


ワールドカップはもちろんサッカーの大会だが、ピッチの外は完全に「お祭り」で、自分にとってはそれがちょっと過ぎるなとも。


街が落ち着いた頃にまたロシアに行きたい。

つづく

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