普遍性

冒頭で広告のような映画だと話したのは、ポール・アーデンという人物と繋がったことも理由の1つだ。彼は、トヨタ、ブリティッシュ・エアウェズをグローバルブランドに押し上げた、イギリスを代表する広告クリエーターだ。「人と反対のことを考えろ」「失敗作すら作れない人は、何も作れない」「誰も選ばないものを選べ」という言葉や5回以上会社をクビにされたエピソードなど、本作の中で描かれるアルトマンとの共通点が非常に多かった。

映画監督ロバート・アルトマンは映画に一生涯を捧げた。一方、映画『ロバート・アルトマン』は、映画以上の普遍性がある。「何が世の中を変えるために必要なのか」「どのような人物が業界を切り開いていくのか」。西部劇(『ビッグ・アメリカン』、音楽(『ナッシュビル』)、映画(『ザ・プレイヤー』)、ファッション(『プレタポルテ』)と幅広い“業界”を横断したロバート・アルトマン監督を描く本作は、そのヒントを与えてくれる作品だと思う。

クリエイティブの源泉―映画『ロバート・アルトマン』 film151001_altman_poster

ロバート・アルトマン/ハリウッドに最も嫌われ、そして愛された男

10月3日(土)YEBISU GARDEN CINEMAほかにて全国順次公開!


原題:Altman
監督:ロン・マン
CAST:ジュリアン・ムーア、ブルース・ウィリス、ポール・トーマス・アンダーソン、エリオット・グールド、サリー・ケラーマン、ライル・ラヴェット、リリー・トムリンほか
提供:ビターズ・エンド
配給:ビターズ・エンド
2014年/カナダ/95分
(c)2014 sphinxproductions

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