——スケールの大きさは違えど、根本は繋がってる。ヒーローという意味でも自分たちに置き換えて話を聞きたいんですけど、ふたりにとってのヒーローはいますか?
SKY-HI 三浦和良さん、とかそういうことですよね?
——そうです。僕もサイン持ってました。
SKY-HI 俺は人に頼んでもらいました。やっぱスポーツ選手は俺の中でデカいです。今でもめちゃくちゃ憧れます。
——音楽関係ではいますか? ラッパーのヒーローでもいいですし。
SKY-HI ああ……あの人かな。SALUっていうのがいるんですけど……(笑)。
——……やっぱり。
SKY-HI ……かな、ひとりってなると……(笑)。
——そうですね。SALUさんにも聞いてみていいですか。
SALU これ先に言ったヤツが勝ちのやつじゃん(笑)。僕は2PAC。
一同 ハハハハハー!
——さらりと。
SKY-HI しかも2PAC。すごい王道。でもラッパーで聞かれると難しいですね。
SALU 聴き始めた頃はいたじゃないですか? でもずっとかって言われると……ラッパーになっちゃった以上、そういう訳にもいかないというか。
SKY-HI いろんな人のいろんな部分に、憧れやシンパシーは感じるけどね。
——では例えば、アベンジャーズのヒーローたちはそれぞれが特殊能力を持っていますが、SKY-HIさんから見たSALUさん、SALUさんから見たSKY-HIさんの特殊能力は何ですか?
SKY-HI いっぱいあるな〜……何万字以内で言えばいいですか?
——ひとまず1,000字ぐらいでお願いします。
SKY-HI リアルなやつ。大きく言えばふたつある。風貌とか空気感で言えば、SALUは昔からメディアとかで独特みたいに言われてきただろうけど、俺のMVでラッパーの友だちにたくさん出てもらった時に、SALUが公園のフェンスの上に乗っかってるっていうのがあって。撮り終わって見たらすげーカッコ良くて……それを含めて2個目なんだけど、ラッパーとして磨きがかかるのと、それを世間にリーチさせるのを両立させるのって難しくて……それ。
——確かに、SALUさんは両立してますね。ではSALUさんから見たSKY-HIさんは?
SALU 日高くんは時間をイジれます。あと人の心もイジれます。あと空も飛べます。
——空も?
SKY-HI フフ……今回のツアー、俺、最後に飛んで帰るんですよ。
SALU たぶんみんな、俺がふざけて言ってると思うけど、そうなんです。
——そしたらSKY-HIさんはだいぶ強いですね、能力的にアベンジャーズ感もあるし。
SKY-HI ソーぐらいのとこまでいけるんじゃない。
SALU いや、今の話を統合するとドクター・ストレンジ。
一同 ハハハー!
SALU あと体力もハンパないんで。意志の強さだと思うんですけど……身体、大丈夫ですか?
SKY-HI まあスケジュールがハードになり過ぎて、この前倒れたんですよ……マネージャーが。でも今年は健康のコツを掴んだっぽいっす。
SALU 僕もいろいろ詰め込んでやっちゃう方なんですけど、その何十倍もやってるんで。なのでどう考えても時間をイジってるとしか考えられない。エネルギーが有り余ってますよね?
SKY-HI どうなんだろ……そうかも。まあでもワクワクしてる時が一番強い気がしますけどね。あと怒ってる時。
SALU でも怒りの方はしわ寄せがくるじゃないですか。
SKY-HI そうだね。自分を含め誰かを傷つける。
SALU だからなるべく……サノス。
——なるべくサノス?
SKY-HI フフ……どういうこと? ただ「誰がサノスの問いに答えられるのか」には興味がある。極論、フィクションなので何が起こってもいいわけじゃないですか? 今から新ヒーローが20人ぐらい出てきてもいいわけですし。ただ何があったとしても、サノスは明確に問いを出してるわけだから。あそこまでやられたら、もう答えるしか無い。
SALU うやむやにできないですよね。
——うやむやにしたらサノスに失礼ですよね。
SKY-HI そうそう。音楽の場合、解釈は無限にあるんだけど、映画は視覚も聴覚も使っている以上、ある意味では有限じゃないですか。だから最後どうするんだろうって。あと改めてシェアの大切さは感じましたね。愛情もそうだし、持ってるものすべてそう。
——それもサノスの問いかけているメッセージですね。あと、今回の企画のテーマのひとつとして、アベンジャーズの最強チームや最強タッグという魅力をふたりにも紐付けたくて。例えばふたりがアベンジャーズを結成するとしたら誰をメンバーに入れますか?
SKY-HI ああ…俺はRAU DEF。
SALU JP THE WAVYとRYKEYも入れましょう。
SKY-HI 悪いな〜。
SALU あとELIONEさん(この日のインタビューに同席)の3人連れてくるんで。
SKY-HI どうしようかな……真面目に考えちゃう。全然選べないな、体調でも違うので。でもあれが楽しかったな、SALUの<ULTRA JAPAN>。
SALU 確かに。漢さん、D.Oさん、AKLOくんにJP THE WAVY、ゆるふわギャングも。
SKY-HI あと5月3日(木)の<VIVA LA ROCK>っていうイベントにアベンジャーズ的なメンバーが出ます。
——あのメンツもアベンジャーズ感ありますね。
SKY-HI SALUとR(-指定)、KEN(THE 390)さんとぼくりり(ぼくのりりっくのぼうよみ)と亀田(誠治)さん。15時40分からのVIVA!! ステージにぜひ! まあそれも含めてSALUがいつもいっしょにいてくれるんで嬉しいですね。
SALU こちらこそ。
SKY-HI SALUの場合は感情の種類が多いんですよ。負けないぞっていう気持ちがありつつも、カッコいいSALUを見たい気持ちも共存して……。
——共闘する?
SKY-HI そう。ライブでも客を煽ってるのかSALUを煽ってるのか、みたいな。
SALU たまに横からぶっ込まれますけどね。まあでも<ULTRA>みたいに、JP THE WAVYがいるだけで空気感が変わったりもする。じゃあアベンジャーズ組みましょうよ。
——楽しみにしてます。最後にこれから『インフィニティ・ウォー』を観る人へ向けて、続編の『アベンジャーズ4(仮)』への期待を含めつつ、メッセージをお願いします。
SKY-HI 今日は直前までネットで“手厚い文献”をめっちゃ見てて、忘れてることがほぼない状態で臨んだんですけど、やっぱワクワクがすごかった。ワクワクも3つあって、1つ目は「アイツがこんなことやってた、こんな形で登場した」みたいなワクワク。ロキとハルクもラッパーがフィーチャリングを呼ぶ時みたいだったし。2つ目はヒーローたちの成長へのワクワク。俺はやっぱソーとスパイダーマンの成長を感じたし、ティ・チャラも国王として成長していて、当たり前だけど最新作が新しい時間を描いてた。あとはもろもろ組合わさっているワクワク。やっぱ共闘も楽しかったな〜全然“ムリヤリ感”が無かったし。とにかく「同じ監督が一本撮ったんですか?」ってぐらい、いろんな映画を観てる気分になれましたね。あれ……4つかな。
SALU こんもりですね。僕は頭空っぽの状態でコーラ買ってグミ買って、「日高くんー映画観に行きましょー」っていう感じだったので。でもそんな自分が観てもめっちゃ興奮したし、ムダなものが無かった。ムダに考えさせられたり、暗くなったりがない。めちゃくちゃバランスのいい作品なので、頭空っぽにして観に行ったらいいかと思います。
SKY-HI 大事なことは映画の中で伝えてたし、ヒーロー映画らしい“わかりやすさ”もあった。……パスしたはずがまた俺入っちゃった。
一同 ハハハハハー!
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
4月27日(金)全国公開
原題:Avengers: Infinity War
監督:アンソニー・ルッソ&ジョー・ルッソ
製作:ケヴィン・ファイギ
出演:ロバート・ダウニーJr./クリス・エヴァンス/ベネディクト・カンバーバッチ/トム・ホランド 全米公開:2018年4月27日
配給:ウォルト・ディズニー・ジャパン
©2018MARVEL
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SKY-HI オフィシャルサイトSALU オフィシャルサイト
Photo by 横山マサト
interview&text by ラスカル(NaNo.works)
取材協力:GINZA ROOTS TOKYO
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