制作開始から15年をかけ、ようやく完成したロシア産パペットアニメ、『ホフマニアダ ホフマンの物語』。

気の遠くなるような制作時間をかけた甲斐あってか、ここにきて主人公E.T.A.ホフマンのブームがおこりつつあるようです。

『ホフマニアダ ホフマンの物語』

昨年末にはそのホフマン原作『くるみ割り人形』が実写映画化され話題を集めました。J.オッフェンバックによるオペラ『ホフマン物語』も、新たな公演が発表されています。また、その映画化『ホフマン物語』(1951年)はベルリン、カンヌ両映画祭で受賞したオペラ映画の傑作ですが、イギリスで再評価され、4Kデジタル・リミックス版が発表された模様です。

そして新たに本作の登場と、ホフマンの周辺が賑やかになってきています。ロシアのゴールデングローブ賞にあたるGolden Eagle Award 2019にてBest Animation受賞を機に日本公開が決定、その日本版ビジュアルと予告編が完成し、発表されました。

ホフマニアダ ホフマンの物語』について

『チェブラーシカ』(ロマン・カチャーノフ監督)、『霧につつまれたハリネズミ』(ユーリー・ノルシュテイン監督)の制作スタジオとして著名なモスクワのソユーズムリトスタジオが15年の歳月をかけて紡ぎあげた異色ファンタジー。主人公はドイツ幻想文学の巨匠E.T.A.ホフマン。『くるみ割り人形とネズミの王様』『黄金の壺』『砂男』といった代表作の登場人物達とともに、現実世界と空想世界を彷徨い続けるという、ホフマン文学の世界観に溢れた作品である。ロシアのゴールデングローブ賞にあたるGolden Eagle Award 2019にてBest Animation賞を受賞している。

『くるみ割り人形』について

『白鳥の湖』『眠れる森の美女』と並んで、チャイコフスキーの三大バレエ曲として知られる『くるみ割り人形』には原作が存在する。

1816年に本作の主人公E.T.A.ホフマンによって発表された『くるみ割り人形とねずみの王様』である。それをフランスのアレクサンドル・デュマ親子がフランス語に翻訳したものを元に、バレエ組曲が生まれた。

原作にはバレエ版では省略されたホフマンならではの夢と現実の間を浮遊するかのような不思議な世界が描かれており、そのテイストが本作にも色濃く表れています。『くるみ割り人形』はまた、昨年末ディズニーにより映画化され、ホフマン・ブームの口火を切りました。

ホフマニアダ ホフマンの物語

2019年4月公開

制作期間15年越えのロシア産パペットアニメ『ホフマニアダ ホフマンの物語』の日本版予告完成! film190212-hoffmaniada-2-1200x1702

原題:HOFFMANIADA  邦題:ホフマニアダ ホフマンの物語
制作:ソユーズムリトフィルム・アニメーションスタジオ(ロシア)
監督:スタニフラフ・ソコロフ
脚本:ヴィクトル・スラフキン、スタニスラフ・ソコロフ
キャラクター・デザイン:ミハイル・シュミアキン
音楽:シャンドル・カロシュ
監修 木野光司
配給 リスキット
協力 太秦/T&Kテレフィルム/Stylab
(2018年/ロシア/ロシア語・日本語字幕/72分)
(c)Soyuzmultfilm

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