ステージでは素顔を見せない“顔なきポップスター”として、世界的に注目を集めるシンガーソングライター・Sia(シーア)。楽曲はもちろん、パフォーマンスやMVに見られる卓越した感覚に定評のある彼女が初監督を務め、オリジナル楽曲でカラフルに彩る新体感ポップ・ミュージック・ムービー『ライフ・ウィズ・ミュージック』が、2月25日(金)より全国公開。

ドラマシーン×音楽シーンが交錯

愛すべき人々の存在によって主人公・ズーが生きる希望を見出していくドラマシーンと、登場人物の心情を表現したカラフルでポップな音楽シーンが交錯するという、これまでにない音楽映画となっている本作。音楽シーンでは、ズーの妹で、いつも頭の中に音楽が鳴り響いているイマジネーション豊かなミュージックの心情が自己完結型の音楽シーンで表現されている。

Sia書下ろしの12曲のオリジナル楽曲と唯一無二の衣装デザインで彩る、登場人物の心情を表す音楽シーンは本作の大きな見どころ。今回、Siaワールド全開の独創的な音楽シーンに込められたメッセージについて、衣装デザインや楽曲から徹底解剖!

1+1

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ズーとミュージックと、2人に優しく寄り添う隣人のエボが3人で、穏やかな時間を過ごす様子から切り替わるように始まる“1+1”の音楽シーン。ズーが3人で過ごす日常にささやかな幸せを見出し始める様子と、「音楽さえあれば、毎日がホリデーのように楽しい」というSiaの人生観が、心躍る陽気なサウンドに現れるシーンだ。

《”光”に合わせて一緒に体を揺らそう》と歌うズーが着用しているのは、元気で明るい「光」を象徴したイエローのレオタード。そしてのびのびと踊るミュージックが着用する緑のレオタードは「自由」を、周囲のダンサーの衣装の「〇△□」は「多様性」を表現しており、私達一人ひとりは違っても、誰かと一緒に体を動かすことで1+1になるというメッセージが感じられる。

Best Friend

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主人公ズーの妹・ミュージックがピンク色の雲の中のような世界で犬と踊る映像に、幻想的で浮遊感のあるサウンドの曲“Best Friend”が流れる音楽シーン。《あなたと私/ずっと永遠に離れない》と、ミュージックが大好きな犬と出会った喜びが歌われているが、そこには同じく大好きな存在であるズーが家に戻ってきた喜びも重ねられている。

衣装のピンクは、ミュージック本人と彼女の周りの人々の「優しさと愛情」、ブルーのセットはミュージックが愛する人から受ける「安らぎ」が象徴されている。また、ふわふわとしたピンクのチュールドレスはミュージックが犬と、そしてズーと一緒に「思い切り遊びたい」という心情が現れている。

Could I Love With No Fear

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ミュージックが、色とりどりのファッションに魅了され、引き寄せられるようにクローゼットの中に入っていくと、ズーとミュージックが歌うポップな曲“Could I Love With No Fear”の音楽シーンに転換。

ミュージックが頭にのせているクローゼットは「自分の心」のメタファー。「分かち合い」の意味があるコーラルピンクの部屋で、”クローゼット=心”を開いて自由なファッションを楽しむ2人の姿には、心の奥の“自分らしさ”が映し出されている。周りで踊るスタイリスト達も、帯をしっかり締めることで想起される、2人の個性を引き出すという強い意志が印象的だ。ミュージックの、三編みを解いた無造作ヘアは、「ナチュラルにありのままの自分で行こう」という決意、プリーツの大きなドレスは、奥行きのある豊かな心の持ち主であることを示唆している。

Music

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鮮やかな花柄プリントの世界でマイクの前に立ったズーが熱唱し“Music”を歌い上げる、本作の壮大なハイライトとなる音楽シーン。音楽に人生を救われてきたSiaの信条が反映された歌詞で、“音楽=愛”という一貫したメッセージが表現されている。

ここでのミュージックの花柄のチャイナ風ドレスは、中国人の養子として育ったフェリックスを称えており、アジア風の髪飾りとマッチした鮮やかな花柄プリントの壁紙とドレスは空間を統一している。これは、ミュージックを愛する「皆の心がひとつ」となっていることを強調する印象的なシーンだ。

Together

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本作の主題歌である“Together”の音楽シーン。エンディングに、Sia本人が力強い歌声で歌い上げている。雲とレインボーを模したミュージックのヘッドセットは「平和」を、また、着用しているダウンのドレスも、「雲」やオレンジの「太陽」を表し、「多様性と包括」を暗示している。

歌詞の文字通り、「自分を愛することで人を愛することができる」というSiaが映画全体に込めたメッセージと、ズーとミュージックとエボの3人が「一緒に歩き出すことができる」という平和な未来が伺える。

観ているだけで心躍るような音楽シーンだが、その曲の歌詞やファッション、セットに込められたメッセージを読み取ると、物語に深みが増しより本作を楽しめるだろう。新体感ポップ・ミュージック・ムービー『ライフ・ウィズ・ミュージック』は、2月25日(金)よりTOHOシネマズ日比谷ほか全国公開。音楽、ファッション、ステージコーディネートなど、ぜひ劇場のスクリーンで楽しんでいただきたい。

映画『ライフ・ウィズ・ミュージック』サウンドトラックMV【2月25日(金)公開】

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INFORMATION

『ライフ・ウィズ・ミュージック』2月25日(金) TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開

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監督・製作・原案・脚本:シーア

キャスト:ケイト・ハドソン(『あの頃ペニー・レインと』)、マディ・ジーグラー(Sia「シャンデリア」MV)、レスリー・オドム・Jr.(ミュージカル「ハミルトン」)

原題:MUSIC/2021/アメリカ/107分/カラー/シネスコ/DCP/5.1ch/字幕翻訳:原田りえ/監修:山登敬之 【G】

配給:フラッグ  公式Twitter/Instagram:@lifewithmusicjp #ライフウィズミュージック

©2020 Pineapple Lasagne Productions, Inc. All Rights Reserved.

【STORY】

アルコール依存症のリハビリテーションプログラムを受け、孤独に生きるズーは、祖母の急死により長らく会っていなかった自閉症の妹・ミュージックと暮らすことに。頭の中ではいつも音楽が鳴り響く色とりどりの世界が広がっているが、周囲の変化に敏感なミュージックとの生活に戸惑い、途方に暮れるズー。そこへアパートの隣人・エボが現れ、優しく手を差し伸べる。次第に3人での穏やかな日々に居心地の良さを覚え始めたズーは、孤独や弱さと向き合い、自身も少しずつ変わろうとしていくが……。

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