新海誠監督の大ヒットアニメーション『君の名は。』のハリウッド実写映画化(タイトル未定)の監督に決まったことで、新たな層からの注目が広がる映画監督マーク・ウェブ

プロデューサーの川村元気が第一希望にあげていたのがマーク・ウェブだったことも報じられており、実写化にあたりどのような作品に仕上がるのか興味は尽きないなか、そのヒントになりそうなマーク・ウェブ監督のこれまでの代表作、そして映画監督としてのキャリアの出発点となったミュージックビデオの中から、特徴的な作品を紹介したい。

マーク・ウェブが手がけたMVと映画作品を一挙ご紹介!

Green Day / “21 Guns”

Green Day – 21 Guns [Official Music Video]

Green Day(グリーン・デイ)2009年のコンセプト・アルバム『21世紀のブレイクダウン』の第3幕に収録されている“21Guns”。このビデオ、何と言っても淡々とした演奏シーンや抑えめの色調でありつつ、スローモーションでひたすら出演者のいるスペースに銃撃が続く緊張感に圧倒される。

だが、タイトルの“21Guns”はアメリカでは大統領や州知事に対する礼砲を意味し、歌詞の中でも「空に向けて武器を投げ捨てよう、君と僕で」と、直接的に戦争反対をアピール。かつ、登場するキャストの男女は『21世紀のブレイクダウン』の「グロリア」と「クリスチャン」そのもののような立ち位置で、長いキスシーンはジャケットのアートワークを想起させる。

「21Guns」の意味を知らなくても、銃撃の中、部屋は破壊されていくにも関わらず、二人が死なないこと、そして何と言ってもマークらしい色調に、このアルバムでのグリーン・デイの表現が見事に視覚化されていると言っていいだろう。グリーン・デイの作品は他にも“アメリカン・イディオット”時にも手がけているが、本作で両者の相性の良さが結実した印象も。

ちなみに2009年のVideo Music Awardでは最優秀ロックビデオ賞、最優秀監督賞、最優秀撮影賞を受賞している。

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