人肌が恋しくなる寒い季節。優しい気持ちになれる恋愛映画が、ささやかな温もりを与えてくれる。恋愛映画の中から、作品の中で流れる挿入歌が心に残る作品を紹介。どの曲も名曲で、物語を美しく彩っている。映画を観終わった後、その挿入歌を聴けば、カイロみたいに心を温めてくれるはず。
心温まる恋愛映画&挿入歌5選!
ラ・ブーム(原題:La Boum)
リセ(フランスの中学校)に入学して、期待に胸を膨らませる13歳の少女、ヴィック。友達から憧れていたパーティー、「ブーム」に初めて参加したヴィックは、そこで知り合った大人っぽいマチューにほのかな恋心を抱く。その一方で、父親の浮気が原因で両親が別居すると大騒ぎ。
80年に大ヒットしたフランス映画『ラ・ブーム』は、ヒロインの初恋に大人の恋を絡めるあたりが、さすが「恋愛の国」フランス。700人の中からオーディションで選ばれたソフィー・マルソーの可愛さも、本作の大きな魅力だ。
愛のファンタジー/リチャード・サンダーソン
Richard Sanderson – Reality
そんな中、名シーンとして語り継がれているのが、ブームでひとりぼっちのヴィックの耳に、マチューがウォークマンのヘッドフォンをかけるシーン。そこで流れるのが、リチャード・サンダーソン(Richard Sanderson)“愛のファンタジー”だ。虫歯になりそうな甘いメロディーと歌声が、10代の夢見るような恋心を伝えてくれる。
あの頃、ペニー・レインと(原題:Almost Famous)
あの頃ペニー・レインと (字幕版)- 予告編
70年代のアメリカ。15歳の少年、ウィリアム(・ミラー)はロックが大好きで、学校新聞にロックの記事を書いていた。そんなウィリアムの才能に注目した音楽雑誌の編集者から依頼を受けて、ウィリアムは大好きなロックバンド、スティルウォーターのツアーに同行して記事を書くことになる。ロックバンドと一緒にツアーをまわる夢のような日々。そんな中、ウィリアムはスティルウォーターの追っかけをしている美しい少女、ペニー・レインに心惹かれていくが、彼女はギタリストのラッセル(・ハモンド)と付き合っていた。
マイ・シェリー・アモール/スティーヴィー・ワンダー
ひとりの少年の成長を描き、随所に70年代の名曲が流れる青春映画『あの頃、ペニー・レインと』。ラッセルにフラれたペニー・レインが睡眠薬で自殺を図り、それをウィリアムが助けるシーンで流れるのが、スティーヴィー・ワンダー(Stevie Wonder)“マイ・シェリー・アモール”だ。
傷ついたペニー・レインを優しく見つめるウィリアムの気持ちが、《君が僕のものだったら》という切ない歌詞から伝わってくる。くよくよせずに、明るいメロディーなのが印象的な片思いソングの名曲だ。